第24話 勇者マサシ
勇者だった者の言葉のつもりで書きました。
「どういうことでしょうか?マサシ様。はい。」
「ある程度、理解しているのにそんな質問して来るとはどんな意味があるんだ?」
「わたくしめはともかく、他の御方達の理解が追い付いて要りませんので、御説明が必要なのでは?
ああ、ブラウン様。今からわたくしめがこの従魔契約を鑑定して調べるのでしばし、お時間をくださいませ。はい。
マサシ様の御説明が終わる頃には終わりますので期待せずにお待ちください。はい。」
あの様子、本当に理解しているようだな。マジで化け物みたいだな!
とりあえず、やれる事から始めないと!
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ハア、ルプとじいさんはもう隠れる気も無いみたい。
こりゃ、事態を本当に理解していないみたいだな。少し安心するよ。まあ、スミスみたいなのがゴロゴロいたら溜まったものじゃない!
「マサシさん、『水の勇者の冒険は終わった・・・』とはどういうことなのです?」
そのままの意味だが、と言っても通じないと思うから詳細を説明するよ。
まず、オレはスミスと従魔契約するまで水の勇者に帰り咲くつもりだった。んで、そんな妄想は諦めた。
「へっ?どういうことですぞ!?ちゃんと説明するですぞ!」
え~めんどい。
「まちゅたー、どういうことですか?」
「俺達にも分かるように説明しろつーの!」
・・・OK。最初から説明するよ。
◎オレはクロスディアを救うために水の勇者として異世界から召喚された。
◎狐の亜人玉藻の裏切りによってオレから水の勇者の称号を奪い取られた。
◎オレから称号を奪う過程で石像に変えられて、奪い取る儀式で地面は崩れて、オレは谷底に落ちてここに流れ着いた。
◎奪い取る儀式の時に得たと思われる『古神の理』で得たチートスキルとオレ専用のユニークスペルで邪気封印内で生き残っている。
とりあえず、今までのオレの流れを簡単に説明したが、ここまでいいか?
「「「「コクリ」」」」
んで、スミスが現れなかったらの場合はこんなプランを立てていた。
◎邪気封印内で邪気を浄化しつつ、外を探る術を模索する。
◎模索した方法で火・風・土の勇者を探索後、話が通じそうな人物と接触する。
◎接触した勇者に水の勇者は偽物だと伝える。ついでに石化解除の方法を探してもらう。
◎火・風・土の勇者と協力して偽物の水の勇者を倒し、称号を取り戻す。
◎石化解除できるなら解除して、もし出来ない場合、その状態で他の勇者に協力・援護して世界の邪気をどうにかする。
◎今代の女神フィリアを起こして、石化を治して貰い、元の世界に帰してもらう。
と言う流れで行こうかな~と考えていたよ。まあ、かなり他力本願な所があるがな。
「そのプランに何の不備があるんでしょうか?わたくしは支持するなのです。」
いや、このプランは他の勇者の人情や石化解除の方法が見つかる幸運と言った不確定要素が前提になっている。いわゆるご都合主義を期待するという甘い考えが主軸になっている。
「でもしかし、世界を救う勇者だぞ!そのくらいの幸運はクロスディアの精霊達が授けてくれる筈ですぞ!?」
そこからズレているよ。認識を改めろ!
そもそも、勇者とは何する人だ?
「世界を救う人なのです?」
クロスディアでは世界の危機に勇敢に立ち向かい、世界を救う者だな。
「フム、間違っておりませんぞ。」
ではオレはどうなのか?
あの執事スミスは物事を見通す慧眼は本質を見抜く。
その視線が教えてくれたよ。オレは臆病者で世界はおろか自分自身すら救えぬ小者だと言う事を自覚出来た。
スミスが居なければ、もう少し夢を見れたかもしれないな、その場合、後が怖いが!
結論としてオレは臆病者、勇敢な勇者とは対極にいる者。
だから、オレは水の勇者に帰り咲くと言う妄想は諦めた。
ありがとうございました。
次回は7/6 12:00に更新します。




