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B級冒険者のお仕事2

 ノースとアキナはセイとグルダットに連れられて、ホーンラビットのいるところまでやってきた。

 もちろん道中平穏無事ということはなかった。

 まず、移動に6キロほど歩く必要があった。

 体力バカのアキナはトボトボと歩いていたが、それでもみんなのペースよりもだいぶ速かった。

 吹けば飛んでいく様なロープを着ているノースの足取りは軽い様に見えた。

 だが、重装備で包まれているセイとグルダットは6キロ歩くのも大変そうだった。


「なあ、いつもこんな恰好歩いてるのか?」


「ええ、これでも速い方ですよ。いつもは移動中も魔物が襲ってこないか警戒しながら歩いてるんですから」


「今日は警戒しなくていいのか?」


「いえ、もちろん警戒する必要がありますが、アキナさんの歩くペースが速くって、それ所じゃないんです」


 話しながら歩くセイは少し息を弾ませていた。


「ねえ、ノースさんあれみて」


 アキナは前方を指さした。そこには人型の魔物がこちらを見ている。


「あれはゴブリンですね。こっちをみているので襲ってくる可能性があります。ゴブリンは5~6匹で群を作って襲ってきますから注意してください。まずは我々が仕留めますから」


 そう言ってセイとグルダットは戦闘準備に入る。


「ちょっと待った!」


 いきなりノースが制止した。


「こいつらは俺が魔法で仕留める」


「へっ?」


「こいつらは俺が魔法で仕留める。重要なので2回言った」


「でもノースさんは魔法を使うとここらへん一帯が火の海になるんじゃないの?」


「確かに俺が初級のファイアボールを打ったら、魔力量が多すぎて火の海になってしまうだろう。だが、よくよく考えたら、他の魔法なら大丈夫な気がしてきた。だって俺、ヒールで怪我も治せたし、アキナだって召喚出来たからな。使う魔法を間違えなければ大丈夫なはず」


 ノースは息を整えた。

 アキナは目を輝かせる。実際に魔法を見るのはこれが初めてだ。


「開け!1時の門、来たれ……」


 ノースの顔がニヤリと笑う。


「来たれ、クリスタルバッファロー!!」


 ノースの声と共にノースを中心とした魔法陣が姿を表す。そして魔力の奔流が周囲に荒れ狂い、それが消える頃には、体長約1メートル程の小柄なクリスタルバッファローが姿を表した。


「すっご~い。さすがノースさん。大賢者の名は伊達じゃないですね」


アキナの賞賛にノースはますます調子にのる。


「よし、じゃあクリスタルバッファローよ。ゴブリン達を懲らしめてやりなさい!」


 ノースの命令にクリスタルバッファローはぶもぅと応えた。

 だがそれだけだった。

 クリスタルバッファローは一向に動かない。


「どうした、動けよ!」


 しかしクリスタルバッファローは動かない。それどころか、次第にブルブルと震え始め、


爆ぜた。


 肉片は飛び散り、あたりにクリスタルバッファローバッファローの透明な肉片に光があたり、キラキラと輝いていた。

 ノースは呆然とし、アキナはきらきらと目を輝かせた。


「召喚獣が、召喚獣が爆発しちゃった」


「きっと込めた魔力量が多すぎたんでしょうね」


 セイが解説してくれる。

 グルダットはその横でゴブリン達を始末していた。

 

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