21話 眼瞼下垂の手術
紹介された病院に電話して翌日の診察予約を取り病院へ行く。
「両目ともに眼瞼下垂ですね。保険を使っての治療になりますので
自由診療ではないから二重の幅とかの希望は出来ませんし、
術後は安静が必要なので一泊の入院になります。手術日は一週間後と、
10日後、2週間後に空きがありますが予約しますか?」と言われ
1番早い日に予約を入れる。と、「この後 感染症の確認や 血が
止まりにくいかどうかの確認のため採血をしてから帰ってください」等の
説明を受ける。
痛みに弱いので軽く鎮静させてくれる事を確認しているが
正直 怖いし不安だ。
ネットで色々検索すると、翌日から仕事に行っている人もいるし
みんな1週間から2週間くらいで見た目にもわからない位に落ち着いている。
瞼に打つ麻酔が痛いそうだが他は大丈夫そうだし、鎮静させてから麻酔打つと
聞かされているので麻酔も大丈夫だわ と華穂は不安半分と安心半分だ。
ビクビクの1週間が過ぎいよいよ今日は手術。
母が付き添うと言ってくれたが 「そのまま入院になるし大した手術じゃないから
大丈夫。明日には帰れるし1人で行ってくるよ。」と華穂。
入院の人は駐車場は使えないので電車で行った。
形成外科で受付をすると、すぐに看護師が来て手術室に案内される。
手術室前の更衣室で術着に着替えて荷物はロッカーに入れる。
手術室に入るとすぐに手術台に上がり頭に帽子をかぶせられた。
手の甲に点滴をされ、ドクターが入ってきた。
顔を念入りに消毒される。まぶたが痛い位だ。
「華穂さん」と、ドクターの声。「はい」と返事すると「あれ、まだ鎮静剤が
効いて無いなぁ」とドクターの声。「えっ効いてないの?怖い」と思った後の
記憶がない。ハム目になるのが嫌なので、もともと二重だから二重の幅は
広くしないようにお願いしていた。
ピーピーと言う音が何度か聞こえる。「おかしいなぁ、何で鳴るんだ?」と
ドクターの声が聞こえて 「華穂さ~ん」と声がして「目を開けて~」と
ドクターの声がした。目を開けると「右がもう少しだね」と声の後
「はい 又 目を閉じてください」と言われた。
瞼の痛みはないが背中と腰が痛い。
多分 固いベットの上に2時間仰向きになっているので
そのせいでの痛みだと思った。
腰をごぞごぞ動かしていると「どうかした?」とドクター
「腰と背中が痛くて」と答えると「膝を立ててもいいよ」って言ってくれたので
膝を立ててみると少し楽になるが すぐに又痛くなる。
思っていたのとは違う痛みに苦戦していると何度もモニターからピーピーと
聞こえてくる。どこかに異常があるときに鳴るはずだけど???
2時間35分で手術は終わった。2時間30分くらいかかるとの説明を受けていた。
通常は車いすで病室まで移動するらしいが 華穂はストレッチャーに移って
病室まで運ばれた。
看護師さんが「血中酸素が80台まで下がったんですよ」と教えてくれた。
あのピーピーはこれが原因だとわかった。
でも無事終わってホッとした。
目を開けたらいけないし氷水で絞ったガーゼを頻繁に変えて目に当てないといけない。
べっト周りの整頓をしたくてもできない。
せっかくの窓際なのに外を見ることもできない。
すぐお昼ご飯を持ってきてくれたけれど目を閉じて食べたので味気なかった。
夕食と翌朝の食事も同じく味気ない。
歯磨きするために洗面室まで歩いて鏡を見ると 目からタラ~と血が垂れたので
びっくりしてすぐに病室まで戻ることにした。
途中 看護師さんに会ったので「目から血が出ました」と言うと慣れたもので
「そうなんですね。びっくりしましたね」との返事。
ローカを歩いていると先ほどの看護師さんから「そっちじゃないわよ、反対よ」と
方向を間違ったのを教えてくれた。
目が見えないって本当に大変だと思った。
真面目過ぎる華穂は深夜もずっとガーゼを取り換えて目を冷やし続けて
眠れなかった。翌朝 ドクターの診察を受けた後 退院になった。
帰りは母が迎えに来てくれていた。ほっとする華穂。
華穂の目を見た母が「うわぁ、すごいね。まぶたが真っ赤で縫い目も見える」と
びっくりしていた。
この時、華穂はこれで涙が出て目がぼやけるのが治るんだ と思っていた。




