17話 悠斗 緩和病棟へ入院
悠斗が検査入院して癌と確定診断受けて退院した日。城島や奥田そして
華穂の友人を招いてバーベキューをしたのだが (ささみ)や
(皮を剥いたかぼちゃやサツマイモ)などの柔らかいものを焼いたり
バナナやリンゴなど負担のかからないものを沢山食べれていた。
城島たちは退院パーティのつもりだと思っていたが悠斗がアルコールを
飲まないのでおかしく思い悠斗を問い詰め 仕方なくすい臓がんの宣告を
受けた事を話した。余命半年。
皆、びっくりしてそれ以後アルコールを飲む者はいなかった。
緩和病棟に入る手続きも済ませた事を聞き 誰も口を聞けなかった。
「少しでも元気なうちに もう一度みんなと食事したかったんだ」と
悠斗が話すと城島も奥田も「悠斗~駄目だぞ、先に行くのは許さないぞ」と
悠斗と3人で肩を抱き合って泣いた。
華穂も泣いた。さくらと瑞希も泣いた。
悠斗が膵臓癌と診断受けたときには、まだ あまり症状が出ていなくて
何かの間違いじゃないかとさえ思った事もあった。
でも 日に日に体調が悪くなってきた。
和菓子や洋菓子を作ることが身体的に無理になってきた。
残念だが完全に閉店することになってしまって悠斗は悔しがる。
悠斗が最後に作った和菓子は お客さんのおじいちゃんが大好きなお饅頭。
「おじいちゃんが来たら渡してあげて。」
いつも買いに来てくれてありがとうございましたとメッセージも書いた。
身体に力が入らなくなってほとんど食事もとれなくなってきた。
すこし食べても嘔吐してしまう。
全身が黄色くなってしまい 下痢や便秘にも苦しんだ。
背中の痛みもひどく 医療麻薬が効かなくなってきた。
トイレに行くのもシャワー浴びるのも もう限界に近くなった。
出来る限り有休をとったりしていた華穂も看護師を続けるのが
無理になってきた。
こうこれ以上みんなに迷惑をかけれないと 華穂は退職を選んだ。
看護師の華穂が付いていれば自宅で看れる。医師の指示を受けて
点滴やPCAの扱いも出来る。トイレにに行けなくてもオムツを使える。
でも 入浴させることは無理。清拭するだけで精いっぱい。
外来で病院へ行く時は城島や奥田が手伝ってくれていた。
医師から訪問医療や訪問看護を勧められた。
でも、二人で過ごしたかった。
残り僅かな時間、誰にも邪魔されたくなかった。
ぎりぎりまで自宅で看てPCAを使うようになった時点で緩和病院に
入院することになった
自宅では清拭しかできなかったが 寝たままで入浴もできる。
久しぶりに浴槽の中にも入れてもらって「さっぱりしたよ、気持ちいい」と
笑った。が、すぐウトウトし始めた。
華穂も久しぶりに ほっとした。
自分がずっと起きていなくても 看護師が看てくれる。
華穂一人じゃない。




