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11話 退院&開店

華穂はみどりに言ってしまったことを気にしていた。

「そんなだからご主人に逃げられる」と言うひどい言葉。

でも嘘を言って病院を聞き出し、辛い思いをしている悠斗の所まで

押しかけた事を考えれば仕方なかったよねと自分を慰める華穂。


リハビリ病院は悠斗に合っていたようで日に日に元気になる悠斗。

楽しんで希望を持ってリハビリに励んでいる。

急性期の病院とリハビリ病院での半年もの生活を終えてやっと

退院になった。今後は月に一度外来に行く事になっている。

奥田や城島、直之も何度も面会に来てくれた。

退院の知らせを聞いたときも自分の事のように喜んでくれた。


看護師やリハさん、ドクターに見送られ自宅に帰ってきた悠斗。

真っ先にお店に入り感慨深そうだ。

翌日 さくらや瑞希もかけつけてくれ久しぶりにサンルームに

賑やかな声が聞こえる。


しばらく休養して又 お店に出るつもりの悠斗。

だが無理をして又 脳出血を起すと取り返しがつかない。

まだ10年ほど住宅ローンが残っているのを気にしている悠斗。

華穂が「短時間の営業にしてのんびりしてほしいし、今後は

運転はやめてほしい」と提案する。

もしも運転中、又脳出血起こして誰かに怪我させてしまうかもわからない。

今回は幸い家の中で倒れたけれど、もしも運転中だったらと思うと

ぞっとすると華穂は思っていた。


「私が看護師に復帰して頑張るから悠斗は身体の事を優先に考えてほしい。

お菓子の材料の仕入れは私の休みの時に手伝うし配達してもらえばいいよ。」

華穂の言葉に「ごめんな、苦労させてしまうな」と悠斗が申し訳なさそうにすると

「へそくりだってあるのよ。大丈夫よ(笑)」と華穂が笑わせる。


1か月後

7か月ぶりに店を開ける悠斗。

11時~15時の短時間の開店だが悠斗は嬉しかった。

昨日から和菓子や洋菓子を準備し今日も朝から準備した。

母が手伝いに来てくれた。華穂もお休みを取って手伝った。

心配した城島や奥田が買い物に来た。

職場でみんなで食べると言って沢山購入しようとするが

次々と来てくれるお客さんにびっくりしている。

「たくさん買うと足りなくなりそうだな」と奥田が言うので城島が笑う。


いつものお饅頭を買いに来てくれたおじいちゃん。

「どこ行ったのか心配してたよ。このお饅頭を食べたくてたまらなかったよ」

と喜んで今日はお饅頭を3個買ってくれた。





悠斗の目に涙が浮かんでいる。「ありがとうございます、これサービスです」と

1切れのカステラを手渡すとおじいちゃんも嬉しそうに「ありがとう、又来るよ」


お客さんが来てくれるか心配していたけれどお馴染みさんが沢山来てくれた。

通りかかって買ってくれたお客さんもいた。

入院中は (土日以外はしばらくお休みする事を張り紙していた)

お馴染みさんが「心配していたよ、病院で見かけたことがあるんだよ」とか

「またここのお菓子が食べれるのが嬉しいよ」と皆 あたたかい。


「お母さんにいっぱい世話かけたから、お礼に一泊で温泉に連れて行って

あげたいと思っているんだ。」

悠斗の提案でお店が休みの日に3人で近くの温泉に行ってのんびり過ごした。

「倒れたらいけないからあまり長湯しないでね。」と華穂から注意を受ける。

「わかっているよ。気をつけるよ。」と悠斗が答える。





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