21話 竜王アースその4
おかげ様で総合ポイント600越えました。
「竜王アースよ。魔王並び魔王国を滅ぼすのに協力しないか?」
ミネゴルド王は、俺が勇者召喚を魔王に対する苦情をいう前に、
どでかい爆弾発言をしてきた。
どういう自信があればこんな事を言えるのだ?
この人間は本当に馬鹿なんだな。
本気でそう思ってしまった。
そもそも何故魔王国を滅ばなければならない。
「ミネゴルド王よ。何故、魔王国に対して敵対するのだ?
勇者召喚も何故、何の断りもなく行ったのだ?
今日はその事について話をしに来たのだ」
「魔族は人間の敵だからじゃ、それ以外に何があるというのじゃ?
勇者召喚も、我が国が全ての負担を背負った。
文句を言われる筋合いはない」
その後、何を言っても録な会話が出来ない。
なるべく、冷静に話をしていた俺もそろそろ限界だぞ。
「もう良い、蜥蜴の王よ。
貴様らは人間に協力しないという事だな。
ならば貴様らも人間の敵じゃ」
ちょっと待て。俺の耳がおかしくなったのか?
今、こいつは俺に向かって蜥蜴の王と言ったのか?
誇り高き、竜族に対して。
「貴様、自分が何を言っているのか、わかっているのか?」
「蜥蜴は耳が悪いらしいの」
「戦争を覚悟して、自分達が滅ぼされるのを覚悟して、
我が竜族をここに呼んだのか」
「戦争?それはお前ら蜥蜴と、魔族が行うのじゃ」
ガマガエルみたいな笑い顔で、人間の王が笑っている。
悪寒が走る。
なんて気持ち悪いのだ。
意味がわからん。
何故、我が竜族と、魔族が戦争をする?
我が竜族と魔族は平和協定を結んでおり、もう千年以上平和で友好的なのだぞ。
この男は、本当に頭が弱いのか?
「くくく、蜥蜴の王よ。こやつらが、私が召喚した勇者達じゃ」
やはりこの少年少女達が勇者だったようだ。
「もしかして、この小僧どもに我々が負けるとでも思っているのか?
まだ祝福を受けたばかりのひよっこどもに?」
勇者のことは知っておる。
伊達に長くは生きて居ない。
前回召喚された者とも、面識がある。
「【結界師】というのは知っておるか?
なんと特別な結界を張り、魔法及び、様々な能力が封じられる特殊な空間を作るという、こやつらがいうにはチートらしいのぅ」
この部屋に結界を張っているというのか?
「シャルティアじゃったかな?娘は?
隣の街にいるそうだな。
我が優秀な騎士と共に【結界師の勇者】も向かわせたわ」
この糞人間め、娘を人質にして、竜族に魔族を襲えというのか?
だが、シャルティアには優秀な護衛をつけている。
大丈夫だ。
「蜥蜴の王よ。人間に協力する気になったかの?」
ここまで、怒りを覚えたのは、いつ以来だ?
もうここ数百年無いな。
しかし、本当に魔法が使えないようだ。
竜形態にも、戻れない。
「さあ、【百獣使い】の勇者よ。そなたのどんな動物でも従わせる事が出来る祝福で、竜王アースを従えろ」
勇者の祝福はこの世界の理に反しているからな。
正直どんな能力かわからない。
これはちょっと不味い状況かも知れん。
竜王アース目線は一応終わりです。
次回から主人公に戻ります。
ちなみに主人公の名前は一条です。
多分竜王アースの名前の方が印象にのこってるのでは?笑




