22話 おねがい、ししょー。
侵入者と勇者からの襲撃を無事に返り討ちにした。
それほど被害が出ず良かった。
「竜王様達が危ない!すぐに我々も向かうぞ」
さっきまで、ボカスカ魔法を撃ち込まれていたのに凄い。
もう殆ど、ダメージが無さそうだ。
「シャルもおとーさまと、おかーさまをおたすけするの!」
シャルティア様が興奮した様子で宣言する。
あんまり良い予感がしない。
「ミモザ様!どうなされる?」
護衛の中で一番立場の上っぽい竜は、ミモザさんというらしい。
竜王も風格あったが、この人も凄い。
「ここに置いていく訳にもいかん。必ずシャルティア様を堅守するぞ!」
「は!」
シャルティア様を連れて王都に向かうみたいだ。
竜族達が竜形態に戻っていく。
街中で見るとやはり、大きいな。
「ししょー。おとーさまと、おかーさまのおたすけするの、
てつだってくだしゃい!」
「え?わたしも?」
「だって、シャルがつよくなれたのししょーのおかげだもん」
「そうだけど…」
行きたくないよね。
凄くわかるよ。
「おねがい。ししょー」
いくら竜族とはいえ、その幼女のお願いは断れないよね。
頑張って相楽さん。
俺は応援しか出来ないけど、帰って来たらコーラやポテチ山程買ってあげるからね。
「うん。じゃあ、一条君も」
相楽さん、貴女は鬼か!
鬼族でしたか!
「おねがい~、いちじょー」
「にんげん~」から「いちじょー」にランクアップしました。
…全然嬉しくない。
「シャルティア様。俺は弱いですよ。
足手まといになるので置いていった方が良いかと」
一応抵抗してみる。
「いちじょーはよわいの?」
いちじょーはとても弱いです。
「シャルちゃん!一条君は凄く強い武器持ってるよ」
相楽!!!
「シャルティア様、出発致しましょう」
「あい!」
シャルティア様も竜形態になる。
他の竜と比べて二回り程小さいが、充分大きい。
相楽さんを掴んで頭の上に乗せる。
落ちないか、心配だが、大丈夫そうだ。
「シャルティア様、急ぎましょう!」
「あい!」
そう急かされて俺を掴む。
あれ?シャルティア様俺は右手に掴んだままなのですか?
頭の上には?
出来れば、もう少し優しく。
俺の体がミシミシと……
何か出てはいけないものが出て来そうです。




