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ネテリア  作者: Netheria
30/44

深入りしすぎた足跡

流星最終日の太陽が空を下りていった。一日の休息を終えた村人や狩人たちが、それぞれの家へ戻り始めていた。




村の外れで、カインは小さな丘の上に胡坐をかいて響導の息吹の練習を続けていた。




自分が村を観察できない場所であり、同時に村の誰からも自分が見えない場所にいた。




前日に感じたものを研ぎ澄まし、少しずつ掴めてきた制御に没入していた。




何度か両手の間に風の球を作ることに成功した。力はなくても制御が伴う、小さな渦が回り続けていた。




疲れを感じて、少し休むことにした。腕を伸ばし、手の向こうに広がる丘の前の森を眺めた。




(だんだん分かってきている)




右手を拳にして、顔の前まで持ってきた。




(簡単じゃないが、このままいければ、もうすぐ帰れる)




笑おうとしたが、どうしても唇が曲がらなかった。自分の肌を見つめるその目に、その思考の重さが宿っていた。




(帰る……)




頭を何度か振った。




(もう一回。マナがまだ少し残っている気がする)




何度か呼吸をして集中してから、また空気を手のひらへ導き始めた。




太陽の光がわずかに橙色になり、最後の球を染めた。




風にもっと存在感と速さを持たせる方法に、視線が吸い込まれていた。




(分からないことがまだたくさんある。聖花道がどこにあるのか。ガイリャクシャのこと。昨日なぜ自分のマナを感じられたのか)




球の緑色が凝縮とともに濃くなった。集中した風の音が催眠的なリズムを刻んでいた。




(なぜ俺はこの体にいるんだ)




その問いと同時に、マナの球が霧散した。息を一つついて、後ろへ倒れ込み、腕で体を支えた。




「どうしてこんな場所に来てしまったんだろう」




「俺も同じことを考えたことがある」




声を聞いて体を回すと、シラミネがこちらへ歩いてきていた。




「声をかけてくれよ、カゲヤ。お前の家族に会って、今日何をしていたか聞かれた」




(まずい、会うとは思っていなかった。俺は甘かったな)




「迷惑をかけたくなかった」




「咄嗟に何か言い訳を作らないといけなかった。頭領には完全に信じてもらえなかったと思うが。これでまた一つ貸しができたぞ」




カインが起き上がって向き直った。




「少し練習したいと言っておくべきだったな」




「そうだろうと思ったから、一日ずっと話していたと言ったんだ」




「なぜだ? 問題ないはずだ」




(シラミネはまだ、俺が教えることを禁じられているのを知らない)




「休息日だからだ。なぜそんなに強くなることに集中しているのか分からないが、無視すべきじゃない。誰かに見つかったら問題になる」




(知っておくべきルールがまた増えた。しかも俺の邪魔になるだけの……)




「時間を無駄にできない」




カインが小声で言った。




「気をつける。教えてくれてありがとう、シラミネ」




シラミネは最初の部分は聞こえなかったが、それでも戸惑いと諦めの混じったため息をついた。




「行くつもりなら教えてくれ。頭領にまた尋問されたくない」




「ああ……あの人は……」




大吾の、読みにくい真剣な表情が頭に浮かんだ。




「威圧感がある。あの場で演じるのは大変だったな」




「そうだった」




シラミネが緊張した自分を思い出して笑いながら言った。




「家族全員で村を歩いているところに会えて幸いだった。アサヒさんとホタルちゃんが一緒にいなかったら、もっとひどかった」




(一緒にいたのか? この日は家族で過ごす日なのか? 俺が一緒にいなくてよかったのか? ということは、シラミネも奥さんと一緒だったのか?)




「大丈夫か、カゲヤ」




「ああ……うん。ただ……奥さんが隣にいるのに誤魔化させてしまったなと考えていた。彼女にもお礼を言いに行かないと」




カインが笑みを浮かべると同時に、シラミネの笑みが消えた。




「俺は……一人で歩いていた」




シラミネが背を向けた瞬間、カインの表情が変わった。




「知らなかった」




「どうやって知る。何も聞いてこなかっただろう」




少しの間の後、シラミネが訂正した。




「ごめん……お前のせいじゃない」




カインが歩み寄り、隣に並んで立った。




「その通りだ、何も聞かなかった。話したければ、ここにいる」




シラミネが振り返ると、カインの視線が村に向いているのに気づいて、同じ方を見た。




ゆっくりと息を吸って、勇気を振り絞った。




「ノゾミは失望していると思う」




(それだけでは……よく分からない)




「そうか……でも、なぜそう思う?」




「当然だろう。六ヶ月、俺はコンスタントに狩りに出られていない」




「選抜のせいか?」




「ああ……たいてい試合で負けるんだ」




(でも俺が行った時はあいつにも一緒に選ばれていた……組み合わせは無作為のはずだ)




「いつも誰と当たる?」




「クロサワか、その取り巻きだ」




(五番手とその腰巾着か。大体誰かは想像がつく)




「ミヤマとユキシロか」




「ああ……あいつらは俺のやることを全て封じてくる」




「フユゾラも同じ目に遭っているはずじゃないか? 二人とも同じ属性だろう」




シラミネが視線を落とした。




「あいつは戦い方が違う」




(やはり個人的な理由か。カゲヤの友人だったからか? 村がこれだけ小さければ、シラミネの癖を覚えるのは難しくなかったはずだ)




「森よりお前のことを研究しているな」




「え? どういう意味だ」




「気にするな、大したことじゃない。分からないのは、なぜそれがノゾミと関係するのかだ」




「気にするなだと? どう関係するかって? それが問題そのものだろうが!」




声が上がるのに、カインが目を開けた。




(肉を選ぶ特権がないからか?)




「お前が真剣に受け止めていると思って期待した俺が馬鹿だったよ、カゲヤ。もう帰る」




「俺が真剣じゃないだと?」




シラミネが二歩進んだところで、カインは目を細めて言った。




「お前がこの半年でやってきたことより、よっぽど真剣に聞いてるよ」




シラミネがぴたりと止まり、怒りを露わにして向き直った。




「生涯何もしてこなかったお前が、よく言えたもんだな!」




「そのお前はずいぶんと大したことを成し遂げたな。誇りに思っているか?」




素早い動作でシラミネが戻ってきて、カゲヤのシャツを掴んだ。




カインは一瞬も目をそらさず、衝撃に備えて歯を食いしばった。しかしシラミネが手を離して謝った時、カインは我慢できずにその顔へ拳を叩き込んだ。




「なぜ謝る? プライドはないのか? さっさと殴れよ!」




怒りに突き動かされて、シラミネが殴り返した。カインは地面に倒れ込んだ。




息を切らしながら、シラミネはカインがゆっくり起き上がるのを見た。




(これは痛すぎる。お前の体は本当に弱いな、カゲヤ)




立ち上がってシラミネと正面から向き合った。




「さあ、説明してくれ。狩りがノゾミとどう関係するんだ?」




「本当に……知らないのか?」




「俺が興味なかったのは忘れたか?」




「俺は……でもお前の父親は頭領だろう」




「俺の話じゃない」




カインが頬をさすりながら言った。




シラミネはそれを見て再び謝ろうとしたが、何とか踏みとどまった。話題にするのがどれほど辛いかが伝わってきた。カインが顔をさするのをやめても、まだ沈黙が続くほど時間を要した。




「ノゾミに……ふさわしいものを渡せていない。ちゃんと狩りに出られないから、素材を選ぶ特権が持てないんだ」




(そういうことか。ミヤマがあんなに苛立っていたのはこのためだ。食べ物だけじゃなく、素材も選べるのか。でも何がそんなに大事なんだ? 軽率に聞いてまた殴られたくない。気をつけないと)




「つまり、クロサワたちがやっていることは、お前から素材を手に入れる機会を奪うことだな」




地面を見ながら、シラミネがうなずいた。




「売り物にする素材が用意できない。都から隊商が戻ってきても、ノゾミは取引に参加できないんだ」




シラミネが拳を強く握った。




(あの日を思い出す。大吾が麻の小袋を渡して、村人たちが隊商から買っていた。籠の大きさの違いも、これで説明がつく)




カインはシラミネを見た。彼はまだ草を見つめていた。




(余った肉は全員で分けるが、各狩人が稼いだ金は個人のものだ。なぜシラミネだけを妨害するのかは説明がつく。だが、なぜフユゾラには同じことをしないんだ?)




コハルがシラミネの関係について話していた記憶が頭に浮かんだ。




「六ヶ月前からだと言っていたな?」




若いネサリが顔を上げた。




「ああ……始まったのは……」




「ムスビガリからか」




カインが言葉を遮った。




シラミネの目が開いた。カインは彼が一言も発しないのを見て、もう理由を察しているのだと判断した。




問題を解決するためにはもっと情報が必要だったが、これ以上踏み込まない方がいいと悟った。




目を閉じて深く息を吸い、開けた時には決意を固めていた。




「シラミネ……ムスビガリについて、俺が知っておくべきことを教えてくれないか」




「は!?」




驚きと戸惑いの表情で、シラミネがカゲヤを見た。




「何を言っているんだ? なぜ今それを聞く?」




「大吾から、義務を果たせと言われてきた。ずっと逃げてきたが、ちゃんとやりたいと思っている」




話題が急変した衝撃が、シラミネをその状態から引き戻した。




「でもお前はいつも……どうしたんだ? 俺の問題を話していただろう」




「もう暗くなってきた。今日中に解決できることじゃない」




シラミネが何か言おうとしたが、考えがまとまらなかった。




「信じられない。さんざん話した挙句に、これかよ?」




「手伝ってくれるのか、くれないのか?」




「分からない!」




カインは、シラミネが向きを変えて明らかに動揺しながら遠ざかっていくのを見ていた。その姿が遠くに消えると、右目を手で覆った。




(ごめん、シラミネ。お前は頭に血が上っているから、馬鹿な真似をしてほしくなかったんだ。特に、五番手がお前を妨害している理由を、お前自身が知っているだろうからな)




空に残っていたわずかな光が消えゆく中、丘を柔らかな風が通り抜けた。




自分を裁くような足取りで、村へ向けて歩き始めた。




(深入りしすぎている)

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