征河道
二人のネタリがグループに近づいた。
「はじめまして、野原比羅と申します。このミッションの案内役でリーダーです。ついてきてください」
グループは困惑しながら顔を見合わせたが、招待を受け入れた。
親しみのある空気に包まれていった。草の色や異なる花々を除けば、アルカノーヴァにいるような感覚だった。
メインの道が歓迎してくれた。まるで何度も踏んだことがあるかのように。
歩いている学生、授業から出てくる学生、話している学生、笑っている学生たち。
中央塔の近くで、真紅の髪と赤いルビーのような目を持つネタリが楽しそうに話しかけてきた。
微笑みながら野原に近づいた。
「合同ミッションを始めるの、林田?」
「ああ、如月。出発地点に向かってるところだ」
「頑張って」と彼女は微笑んだ。
「玲花!次の授業に行かなきゃ」
「はい、お姉ちゃん!」
もう一度微笑んで歩き続けた。
野原はカインのグループに向かった。
「こちらへどうぞ、南の門で他の者たちと合流します」と道を示した。
道中、若いネタリ女性が彼らを見ながら「在来外」とつぶやくのが聞こえた。
セラが意味を聞くと、根子が答えた。「門を渡る者たちへの呼び名です」
他の三人の征河道学生と合流した。任務に向けた武器と装備を整えていた。
円形に並んだ。
「もう一度自己紹介を。野原比羅です。グループのリーダーで、このミッションの案内役です」
一人ひとりが自己紹介をした。
「私は根子、彼女は彩音です」
「一樹」
「拓海です」
ディランが一歩前に出た。「よろしく、俺はディランで、こちらのグループのリーダーだ」
「彼らはカイン、セラ、エルドレン、トリンです」
「こちらこそ。目的地は絆湖の南、森の縁です」野原はディランのほうへ近づきながら言った。
「指示が同じか確認させてください」
「うちの指揮官から、あなたたちは案内役で支援をしてくれること、どんな指示も聞くべきと説明を受けました」
野原は頷いた。「こちらも同じ命令を受けています。私たちの経験を信頼してください」
グループは出発した。ネタリが先導した。
中央塔では、アルドリックがライゼンの執務室の窓から学生たちが出ていくのを見ていた。
「学生たちが出発しました。私たちも動かなければ」アルドリックは壁から離れながら言った。
ライゼンは壁から飾り付けのポールアックスを外した。刃は通常より長かった。後部のハンマーは平均の倍のサイズだった。
まるで重さがないように肩に置いた。
「カエルスの最後の連絡は北西だった。あまり長く探せない。王国は合同ミッションの前倒しに不満を持っている」
アルドリックは槍の柄に指を食い込ませた。「人間型の銀色の怪物についてもっと情報はあるか?」
「北、水霧の首都近くで現れているという情報がある。雪苑から来ているという報告もある」
アルドリックは目を見開いた。「あの氷の砂漠から来ているのか?」
「それだけじゃない。モンスターや獣が腐敗し始めている。まるであの銀色のマナが内側から蝕んで変えているかのように」
「マエナへの完全な報告書はすでに用意してある」
近づいて、笑いながらアルドリックの背中を叩いた。ほとんど倒れそうになるほどの力で。「生きて戻らなければならないな、そう思わないか?」
「ここで殺されなければ、ライゼン」
塔を下りてアルドリックのチームと合流した。ライゼンが合図すると、五人のネタリが加わった。
北へ出発した。ベテランだけが持てる速さで。
学生グループにはないスピードだった。彼らは絆湖を渡る橋を渡り終えるところだった。
太陽は最も高い位置にあった。それでも暑くはなかった。水鏡から来る小さな風で涼しかった。
手彫りのアーチをくぐった。目の前には湿気と生命の香りがする密生した森が広がっていた。
両グループが分かれてひそひそ話をしながら歩き続けていると、根子がカインに近づいてきた。
「大剣を持っている人を見るのは珍しい。斧やメイスほど破壊力があるわけでもなく、短剣や槍ほど速くもない」
カインは微笑んだ。「未来を見せてあげよう」
根子は微笑み返した。「それで何ができるか見届けるのが楽しみ」
二人の会話は友好的な雰囲気を生み、他のネタリも他の者たちと話しかけ始めた。
一樹とセラが二刀流のスタイルを比較していた。彩音と拓海がエルドレンに防御スタイルを説明していた。
ディランとトリンは野原と並んで歩いていた。
「このような雰囲気は予想していなかった」野原は道から目を離さずに言った。
「なぜ?」ディランは追うように聞いた。
野原は地面に触れ、ルートの変更を示してから答えた。「正直に言うと、私たちの中には在来外を完全には信頼していない者もいます」
「私たちは素早く変わらず、簡単に忘れません」野原は微妙に微笑んだ。視線は依然として痕跡を追っていた。
「でもあなたたちの同行は心地よい」
野原がリードするままついていくと、彼は腕を上げ、拳を握って止まった。
グループは黙って彼を囲んだ。彼が前方を指差した。
空き地に狼の群れがいた。二メートルに近い大きな一頭と、少し小さな三頭が後ろにいた。
先頭のアルファが最も威圧的だった。無色のマナでその毛皮が輝いていた。
「あれが目標です。二人一組に分かれます。各学院から一人ずつ」
野原はグループに向き直った。
「どう戦うかは明確ですか?」
アルカノーヴァのグループは頷いた。「俺たちが戦闘をリードして、あなたたちがサポートします」
ディランの声は落ち着いていた。群れは指揮官ほど恐ろしくはなかった。
根子が最初に立ち上がった。「必要なら案内もします」
全員が立ち上がり、ペアを組んだ。「リーダーたちはアルファを引き付け、他の者たちが残りを倒す」
位置につく前に、学院の敬礼をした。
ネタリに導かれ、黙って狼を包囲した。
三組が森から飛び出し、群れの後方を攻撃した。ネタリが声を上げた。
アルファが吠えると、三頭が彼らに向かって走った。一頭がエルドレンの盾に激突した。他の二頭は攻撃をかわした。
戦闘が始まった瞬間、他の二組が現れた。カインと根子が側面を攻撃した。
唸り声とともに二メートルの狼が突進してきた。一歩ごとに草の繊維が引きちぎれた。
カインは足でマナを爆発させ、飛び出しながら狼の脇腹を斬りつけた。
切れ込みは浅かった。狼の毛皮はアルカノーヴァの練習用の標的のロープの硬さを思い出させた。
根子は左側をカバーしながら、短剣を炎で包んだ。
切り込みはマエナに鍛えられた学生たちほど正確ではなかったが、斬るたびに空気がパチパチと音を立てた。
狼は炎に反応し、体を回転させてその爪で攻撃し、彼女を後退させた。
根子が後ろへ跳ぶと、動物の牙がすぐ後を追ってきた。
彼女が武器を持ち上げて身を守ろうとした時、鋭い悲鳴が聞こえた。
カインは空中で回転しながら斬撃を放ち、背中の深くに入れた。
根子は静止したまま、大剣全体が深い藍色に輝くのを見た。
狼は逃げようとして地面に崩れ落ちた。後ろ足が宙に飛んでいた。
助けを求めて吠えようとしたが、大剣の鋼が喉を貫いた時に沈黙した。
カインはゆっくりと息を整えた。根子は立ち上がった。
遠くでエルドレンの盾が一撃ごとに響き渡り、トリンのメイスが地面に打ちつけられながら悪態をついていた。
空気を切る音と水の針が飛ぶ音が戦いを激しくしていた。
セラと一樹は狼一頭を倒す寸前だった。
しかしそれらの音は、アルファが立てる音には及ばなかった。
ディランと野原は一撃ごとに必死にかわしていた。土が飛び散り、マナが空気にぶつかる音がした。
一撃ごとに地面に四本の線が刻まれた。
言葉なしに、根子とカインはアルファへ向かって走った。
最初の攻撃は彼女からだった。斬撃を放つ時にマナを集中し、刃の炎を飛ばした。
細い炎の線が狼に向かって進み、空き地をその進みとともに照らした。
炎は毛皮に切れ目を作って消えた。アルファは唸り、二跳びで距離を詰めた。
カインは体をほぼ地面まで沈め、激しく飛び出し、その鼻先に柄頭を叩きつけた。
衝撃で獣が後退し、ディランの突きに迎えられた。
野原はアルファを迂回した。煙の雲で獣を包もうと杖を投じた。
「どいて!」
ディランとカインが引いた時、根子は剣を地面に刺し、霞を燃えさせた。
狼は痛みで吠えた。炎を消そうと地面を爪で引っ掻いた。
突然、速い跳躍を始めた。一跳びごとに地面が亀裂を入れた。
傷を負った二頭の狼がアルファと合流しようと走ってきた。三組がその後ろを遠く追った。
根子に向かって突進してきた時、カインは大剣でブロックした。
衝撃でカインは地面に倒れた。アルファは立ち上がり、勢いよく両の爪をカインに振り下ろした。
ディランと根子がその攻撃を武器で受け止めた。野原が後ろ足を杖で叩いた。
獣は力強く体を回転させ、全員を地面に叩きつけた。
その牙がディランに向いた。ディランは槍を伸ばして応じた。
アルファの鼻先が数センチのところをすり抜けた。カインが一本の足を斬った時にバランスを失った。
カインが狼の肉を斬り続けた。小さなマナの爆発が次々と起きた。
大剣は止まらず、上昇する振り付けの中で体をなぞった。
藍色に輝く刃で弧を描き、椎骨が砕ける音とともに頭を胴体から切り離した。
カインは頭が落ちたと同時に倒れた。その頭は彼とほぼ同じ大きさだった。
息を切らしながら、耳鳴りがしていた。ディランの叫びがかろうじて聞こえた。
「右だ!」
カインは向き直ったが何も見えなかった。そのため、まっすぐ向かってくる狼に反応できなかった。
一押しで地面に倒された。顔を上げると、狼の牙がディランの足に食い込むのが見えた。
根子が仕留めた。「動かないで。すぐに外してあげる」
残りのグループが最後の一頭を倒した。拓海が手のひらに水を作り、ディランの傷に当てた。
カインは座り、息を整えようとした。
足を解放し、応急処置を施した。
野原がカインに近づいた。「落ち着いて、大したことはない。こういう傷には慣れている」
カインが汗をかき続けるのを見た。
「マナを使いすぎた。この世界では致命的なミスだ」




