夕食
死神事件解決に協力することを承諾したエデン
「ただ、もし人間の犯罪だった場合は警察に任せます」
アグレスはすぐに答える。
「もちろんそれでいい」
その時――
エデンは「あ」と声を出した。
アグレスが首をかしげる。
「どうしたの?」
エデンは少し困った顔になる。
「すみません」
「今、買い物の途中だったの思い出しました」
アグレスは一瞬ぽかんとしたあと、思わず笑う。
「こんなところで事件の話してたら忘れるよね」
エデンも少し苦笑する。
「家に頼まれててこのまま帰らないと怒られそうなので……」
アグレスは頷いた。
「じゃあ今日はここまでにしよう」
エデンは提案する。
「明日、この場所で集合しませんか?」
アグレスは少し考えてから言う。
「いいね明日の昼にここで会おう。資料も持ってくる」
エデンは頷く。アグレスは手を軽く上げた。
「じゃあまた明日、エデン君」
エデンも手を上げる。
「また明日」
エデンはそのままスーパーへ向かった。
スーパーで買い物を済ませ、袋を手に帰宅する。
「ただいまー」
リビングから母親の声が返ってくる。
「おかえり」
リビングに入り、エデンは袋を差し出す。
「頼まれてたやつ」
母親は中を確認し、感謝して夕食を作り始めた。数十分後。
食卓に座りながら、父親リュートが聞く。
「どうだ?最近の仕事は」
エデンは食べる手を止めて、少し考えてから言う。
「今日さ」
「ちょっと変なことがあって」
母親と父親が顔を上げる。エデンは今日の出来事を話した。
路地で警察官を助けたこと。その人が刑事で、名前がアグレスということ。
そして――
「死神事件っていう事件の捜査に協力してほしいって言われた」
母親が少し驚く。
「事件?」
エデンは頷く。
「まだエイリ星人が関係してるか分からないけど」
「可能性があるらしい」
父親リュートは腕を組む。
「なるほどな」
母親は少し心配そうな顔をする。
「でもエデン」
「せっかくの休みなんだから少し休んでもいいんじゃない?」
エデンは少しだけ笑う。
そして真面目な顔になる。
「でもさ、もしエイリ星人が関係してるかもしれないなら、見捨てるわけにはいかないよ」
両親はそれを聞き、少し黙る。
エデンはご飯を食べ終わり、箸を置いた。
「ごちそうさま!」
そう言って立ち上がる。
その目には、もう次の行動を決めた覚悟があった。
その日の夜、エデンが寝静まった後、母親とリュートは話し合っていた。
「警察の事件.....か」
お茶の入ったコップを揺らしてそう言うリュート。
母親は心配そうな顔をする。
「あの子、大丈夫かな、最近ずっと頑張ってるみたいだし、このまま頑張り続けたらいつか限界が来るんじゃ」
「限界か......あいつもエデンのことをちゃんとサポートしてやってんのかな」
向こうの壁を見つめ、お茶を飲むリュート。
「あいつって、あのラベジニウムに入ってるヒト?」
「そう、まぁヒトかは分かんないけど」
そう言い、少し笑う。
「契約.....だっけ?力を借りるっていう。エデンも....契約したんだよね」
母親もお茶を飲み、リュートを見つめる。
真剣な顔でリュートは答える。
「そうだな、エデンはあいつと契約した。だから戦う運命にある」
真剣な顔が少し柔らかくなり、続ける。
「でも大丈夫だろ、あいつがいる」
そう言い、リュートはお茶を飲み干してコップを洗い場に持っていく。
そのころエデンはベッドの上でぐっすり眠っていた。事件捜査のために。
そして――
明日から、死神事件の捜査が始まる。




