危機
切断した左腕が消え、エイリトスの体から再生する。
エイリ星人の体は核から再生し、分離された部位は消滅する。
ジエルが眉をひそめる。
「左腕には核はねぇな」
天記も距離をとり、冷静に分析する。
「進化個体は核を一ヶ所に隠してる。そこを破壊しないと完全に倒せない」
エデンも腕の鎧を握りしめ、エイリトスを見つめる。
(なら、まずは核を露出させるしかない……!)
エイリトスは狂気じみた笑みを浮かべ、刃を振り回す。
「斬殺!!斬殺!!」
刃の嵐が再び四方に飛び散る。
ジエルが素早く避け、雷で形成した刃を投げつつ攻撃を加える。
「怒雷刃!」
エイリトスの右腕が吹き飛ぶ。だが、再生するだけで核は見えない。
「爆弾で体の一部を破壊すれば、核が露出するかもしれない」
亜爆が落ち着いて判断する。
「ジエル!私の爆弾と同時に攻撃を!」
ジエルに向かって指示を出す。ジエルは頷き、電気を手に集める。
エデンは右手を握り、リミットナイトで防御を固める。
「ケイ、核を狙うためにどこを攻撃すればいい?」
『可能性が高いのは胸部と背中だ。』
エデンは深呼吸をし、エイリトスに向かって飛び出す。
「行くぞ――」
亜爆のボンバーとジエルの雷の刃がタイミングを合わせ、体の一部を破壊。
砕けた刃の隙間から――
胸部の中央に黒い塊がちらりと見えた。
「これだ……!」
天記もその瞬間を見逃さず、冷静に狙いを定める。
銃撃。エイリトスが怯む。
エデンは一瞬息を止め、すべての力を込めて一撃を打ち込む準備をする。
踏み出すその瞬間――
ビュンッ!!
エイリトスの体から、突如として無数の刃が生え、飛びかかってきた。
「ぐっ……!」
思わず身をひねるエデン。
しかし、刃は避けきれず、肩や腕に叩きつけられる。
黒い鎧が刃を受け止める。
ガガガガガッ!!
鋭い刃の衝撃が全身に響く。
床が割れ、廊下の壁に体が叩きつけられる。
「ぐあっ……!」
体が吹き飛ばされ、廊下に倒れ込む。
天記が駆け寄る。
「エデン君、大丈夫……?」
エデンは苦しそうに息を整える。
(リミットナイトのおかげで致命傷にはならなかった……)
だが、力を溜めた一撃を打つための体力は大きく削られた。ジエルも駆け寄り、
雷の刃で周囲の刃を削ぎながら声をかける。
「エデン、くじけるな!ここからだ!」
亜爆も冷静に体勢を整え、次の爆弾を準備している。
エデンはうつ伏せの状態からゆっくり体を起こし、胸部の核を睨む。
(……まだ、諦められない……)「まだだ......」
エデンが息を整えようとする間もなく、エイリトスの目が狂気に光った。
「斬殺……斬殺!!」
ビュンッ!ビュンッ!!
前方に伸びた無数の刃が、エデンめがけて突進する。
「避けろエデン!」
ジエルは即座に雷の刃で斬撃を削ぐ。
天記は銃を構え、正確にエイリトスの腕を狙い撃つ。
亜爆も冷静に爆弾を生成し、爆風で攻撃を相殺する。
しかし――
ガガガガッ!!
エイリトスの刃の一つが攻撃をわずかにかわし、エデンをかすめる。
「うっ……!」
エデンはリミットナイトの鎧で防御するも、またしても衝撃で吹き飛ばされ、
廊下に倒れ込む。その間にもエイリトスの腕は再生を続けている。
「完全に再生しちまう……」
ジエルは雷の刃を向けながら呟く。
エデンは苦しそうに起き上がり、胸の核を睨む。
(……体力は限界に近い……でも、ここで諦めるわけには……)
エイリトスは再生した腕を振り回し、三人に向かって突進する。
廊下を引き裂く勢いで、四人は身を翻すしかなかった。
「やばい……このままじゃ……」
天記が小声でつぶやく。
「ヒはハハハはは!!」
「斬殺!!!」
エイリトスの刃の嵐が4人に迫る。




