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エデン  作者: ko-da
2章 エリア・ベヘモト編

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24/248

決着

振り下ろされる巨大な拳。


エデンは紙一重で踏み込み、軌道を外す。


風圧が頬を裂く。

だが止まらない。


リミットフォース、最大解放。


限界を超えた身体が唸る。


「はぁぁぁっ!!」


拳がエイリガフの胴体へ叩き込まれる。

衝撃。

空気が爆ぜる。


黒い肉体が大きく歪む。


次の瞬間。


エイリガフの下半身が吹き飛ぶ。

巨大な質量が崩れ落ちる。

地面が震動する。


沈黙。


ジエルが息を呑む。


「……やった」


だが。


エイリガフの上半身が、ゆらりと動く。

むき出しになった内部。

中心に、赤黒く脈打つ塊。


核。


それが不気味に光る。


――「サイセイ.....」


肉が蠢く。

下半身が再構築されていく。


エデンの視界が揺れる。


(……噓だろ)


限界だ。

身体が動かない。

膝が崩れる。


遠くで天記の声がする。


血に染まりながら、必死に叫ぶ。

「進化個体には……核があるんだ……!」


息が荒い。

「その核を……破壊しなければ……完全に……消滅しない……!」


エデンは核を見る。

赤く脈打つ。


だが。

もう力が残っていない。

意識が暗くなる。


『限界だ』

ケイの声。


(……くそ)


視界が闇に沈む。

エデンは倒れた。


エイリガフの再生が加速する

「オワリダ」


その瞬間。


雷光が走る。


「終わりじゃねぇよ!」


ジエル。


発電機(ジェネレーター)を強制駆動。

限界寸前。

全身から電流が溢れる。

一気に踏み込む。


エイリガフが腕を振るう。


避けない。


直撃覚悟。


雷をまとった蹴りが、むき出しの核へ叩き込まれる。


轟音。


閃光。


核に亀裂。


「砕けろぉぉ!!」

電流が内部へ流れ込む。


核が爆ぜる。

赤い光が砕け散る。

エイリガフの身体が崩壊を始める

黒い肉体が粒子となり、夜に溶けていく。


静寂。


ジエルは肩で息をする。


膝が震える。


だが立っている。


倒れているエデンへ駆け寄る。


「おい、起きろ」


反応はない。


天記も重傷だが意識はある。


「……ジエルくん……」


「分かってる」


ジエルはエデンを背負い、天記を支える。


「帰るぞ」


ベヘモトの夜を後にする。


初任務。


辛勝。


だが確かな勝利。


その光景を。


少し離れた崩れた建物の上から、誰かが見ていた。


黒い外套。


人影。


静かに呟く。

「素晴らしい……」


低い声。

「これほどとは……」


夜風に溶けるように、姿が消える。


ベヘモトの戦いは終わった。


だが。


何かが、動き始めている。

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