↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
AIOライト  作者: 栗木下
7章:マイホーム

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

397/621

397:72-7

本日は二話更新になります。

こちらは一話目です。

【AIOライト 72日目 03:29 (5/6・雨) 始まりの街・ヒタイ-ヘスペリデス】


「時間経過は三十分程。これなら気付かれても、まあどうとでも言い繕えるか」

 『AIOライト』に戻ってきた俺は、神殿に向かいつつインベントリからリアフ・フォ・エフィルの黒輪の詳細を呼び出して確認する。



△△△△△

リアフ・フォ・エフィルの黒輪

レア度:EX

種別:その他

耐久度:100/100

特性:ヌル(存在しないはずの物質)


Riaf fo efil. この文章の意味が分からない者は所有するべきでない。

公平を操る力は人の身には過ぎたる物であり、必要な時以外に開放されるべきではない。

これは本来ならば在ってはならない物質である。

※デスペナルティの対象にならない

※入手者以外の所持不可能

※特殊インベントリ格納可

※売却、破棄不可能

▽▽▽▽▽



「うん、問題は無さそうだな」

 リアフ・フォ・エフィルの黒輪に力が秘められている事は分かるし、繋がりもはっきりと見えている。

 これならば問題なく出来るだろう。


「さて……」

 神殿に着いた俺はミデンに注ぎ込むための魔力を室内に充満させつつ、倉庫ボックスからアイテムを取り出す。

 呑気なホムンクルスの核、カースゴブリンの骨、沢山の何かの卵、『手加減する死霊術師の王』の髪、『非存在性・』破邪のヘスペリデスの黒枝、以上五つにリアフ・フォ・エフィルの黒輪を加えたものが、今回のホムンクルス作成で使う素材となる。


「始めるか」

 俺は黒輪以外の五つの素材をミデンの中に投入。

 直後に左手を突き入れ、リアフ・フォ・エフィルの黒輪の表面が僅かに溶けだすのを認識しつつ魔力を注ぎ込んでいく。

 そして十分な量の魔力を注ぎ込んだところで、言葉を紡ぎ始める。


「我が名は錬金術師ゾッタ。公平なる法を用いて、不公平なる流れを生み出すもの」

 ミデンの中で六つの素材が混ざり合い始める。


「調子を揺るがせぬ真球を核として、宿るは主失いて彷徨い続けた従者の魂」

 その中でもまず呑気なホムンクルスの核とリアフ・フォ・エフィルの黒輪の欠片が混ざり合い、ミデンの中心で改めて真球を為す。


「骨は抗い返す群作る小鬼、肉は無限分岐する可能性の楕円、彩るは死者を統べる者たちの王の存在証明」

 目に見えるような変化は起きない。

 だがそれでもミデンの中の液体は少しずつその密度が変化、真球を核として形を成していく。


「汝は現世には在らぬ者、隠世にのみその存在を認められしもの。大樹の陰に隠れ潜み、それなくしては生きられぬもの」

 始めは魚のなりそこないのように、やがては人間の赤子のように、ミデンの中でそれはゆっくりと成長していく。


「汝が主は変わらない。汝が主がこの地を訪れるは我らが神が顕現する時。汝が役目は楽園を楽園足らしめること。我が言の葉、魔の力、赤き血潮にして呪詛を以ってそれは定められる」

 赤子は少女となり、少女は女性となる。

 そして、女性の因果を読み解いた俺は、右手親指の先を少し噛み千切り、ミデンの中へ血を垂らす事で、その運命を決定づけていく。

 それこそが身勝手な公平性に流れ、リアフ・フォ・エフィルの一部となったことへの罰であると分からせるように。


「認めよ。抗え。改めよ。貫け。従えよ。止まるな。静まれ。暴れろ。鎮まれ。荒ぶれ。調べ乱れ調和し混迷し形を成せ成すな」

 俺はミデンの中に注ぎ込む魔力の量を増やし、ミデンの中に居る女性の身体にしっかりと結び付けていく。


「かつての汝らの終わりこそが、新たなる汝を生み出す。咎人よ、汝が罪科が晴れるその時まで百口百眼、因果応報を以って楽園を守護し、維持せよ。さあ、我が前に姿を顕せ……」

 そうしてしっかりと結びつけたところで、俺は最後の言葉を紡ぎながら、一気に女性をミデンの外にまで引き摺り出すべく力を込める。


「リアフ・ラードーン!」

 女性……リアフ・ラードーンがミデンの中から出てくる。

 その肌の色は生気を欠くように青白く、髪は濡れた黒髪のようになっている。

 身長は俺より少し小さい程度で、肉付きは普通程度。

 何処か怯えた様子のある瞳は鳶色であり、レア度:PMの錬金に当たるために衣服の類は一切身に付けていない。


「ふぅ、錬金成功だな」

「そうだニャー。錬金は成功なのニャー」

 で、いつの間にかGMが俺の背後に立っていた。


「……」

「とりあえず服を仕立てますから、ちょっと外に出ていて貰えるでしょうか?」

 GMが肩を掴み、俺の耳元で囁く。

 ただし、肩を掴む力は一般人なら骨が折れかねない程で、囁きには呪詛の類が込められている。

 まあ、どちらも俺には効果が大して無いのだが。


「やし……」

「心配しなくてもヘスペリデスの雰囲気に合ったものにしますのでご安心を」

「うん、そうか。なら、俺から言う事は何も無いな」

 とりあえずこの場はGMに任せた方が都合がいいだろう。

 そう判断した俺は神殿の外に出ていく。

 その際に微妙に怪しげな笑みをGMが浮かべ、それを見たラードーンが本能的に怯えていたようだが……まああれだな、諦めろ。


「ニャーッハッハッハ!着せ替えショーの始まりなのニャー!!恨むならどっかの馬鹿を恨むのニャー!!」

「ーーーーー!?」

「ま、俺が服を作るよりはマシだろ」

 と言うわけで、俺はヘスペリデスの黒葉だけ回収してくると、その後は寝床に帰還。

 三時間ほど眠る事にしたのだった。



【ゾッタの錬金レベルが34に上昇した。錬金ステータスの中から上げたい項目を一つ選んでください】


△△△△△

ゾッタ レベル29/34


戦闘ステータス

肉体-生命力20・攻撃力10・防御力10+3・持久力9・瞬発力10・体幹力10

精神-魔法力10・撃魔力10・抗魔力7+6・回復力34+15・感知力10・精神力11


錬金ステータス

属性-火属性10・水属性10・風属性10・地属性10・光属性7・闇属性10

分類-武器類20・防具類15・装飾品15・助道具19・撃道具15・素材類15

▽▽▽▽▽

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。