04.ラブコメイベントきたあああ!!
俺は今、過去最高に幸せを感じている。今日やっと、やっと! 長年の夢が叶ったのだ……。辛い日々を乗り越えて来た甲斐があった、ありがとう神様、ありがとう過去の俺、ありがとうスキル『女装』そう! 俺は女子校入学へ成功したのだ。
さようならヴァド=ホワイト。こんにちはレディ=ホワイト。
「ねえねえ、レディちゃんってどこから来たのー??」
「転校生なんて珍しいね〜!」
「レディちゃん! 髪型かわい〜!!」
「みみ、みんな、よろひく、ね、」
多分今の俺、ニタニタし過ぎて傍から見たら超キモイだろうな……なんて事はどうでもいい!!
……うおおおお!! 転校生イベントきたぁあ! 俺は今女子に質問攻めされているうっ!! やべえええ!! 女の子しかいねえええ!! あ〜、死ねる、全然死ねる。ここはまるで天国だあ〜、どこを見渡しても女の子しかいない。これこそ俺が望んだ世界、完璧だっ。これ以上望むものなどない、神様、仏様、女装様〜。有り難き幸せに存じまするぅう。
ふう、落ち着け俺、心を沈めろ童貞、興奮するなヴァド、こんな所でバレる訳にはいかない。極力怪しまれそうな行動は避けよう。俺は自己暗示をしどうにか心を沈めた。
しかし、女子校へ入学したのはいいが問題点がいくつかある。一つ目は俺の魔力、ここは誰もが認める実力主義の進学校。美少女揃いの女子校として名を博す高校はここだけだったんだよ。
万一にでも俺のステータスがバレてしまえば俺の正体がバレかねない。そう、俺のステータスレベルは世界最高峰、こんなステータスを持つものはS級ヒーローもしくは……いや、S級ヒーローでも俺に匹敵する者はいないだろう。となると世界に数人……? いや、俺ただ一人だろうな。すぐに足がついてしまう。
ふふふッ。諦めるのはまだ早い。そうそう! 実はそんな時に使える、とんでもスキルがあるんです!
その名も!!
スキル『封印』
な、な、な、なんと! このスキルを使えば全ステータスを100に統一することが出来るのです! しかぁし、このスキルの厄介なところといえばステータスの統一数値が100のみという事、端的に言えば100固定制だと言う事。
いかにも、100と言えば男子中学生レベルのステータス。同じく女子は80くらいだろう。
そして、恐らくここへ通う女の子の多くは1000オーバー。
これで事の深刻さが伝わったはずだ。まあ、ひとまず、俺のステータスがバレない為には極力その話題から逸らしていくこと、『実力を隠す』こと。
──レディちゃん、
万が一にでもこの学校に魔獣が侵入してくればと考えると……末恐ろしい。
「レディちゃん!!」
とうとう俺が出なくちゃならなくなってしまう。あ、でも教師がいるか……、うーん。教師が倒せるレベルの魔物しか出ないといいのだが……。よし、どっちにしろやはりこの力は封印だ封印。
「レディちゃん!」
──ッ?!
「もー! やっと気づいた〜。ほら生徒会長さんが呼んでるよ!」
どうやら俺は考えすぎて呼ばれている事に気が付いていなかったらしい。なんと女の子の呼び掛けに気付かないとはヴァド=ホワイト、一生の不覚。
そんな事を考えながら教室の入り口に目をやると手招きをする美少女がいた。
か、かわいい。可愛すぎる。今まで見た女の子の中でダントツの可愛さっ。まあ俺が童貞だと言うことを考慮しても可愛い、満場一致で可愛い。くそ、この可愛さを言語化出来ない俺の乏しい語彙力が憎いっ。
俺は机をたち一目散へ生徒会長へ向かっていった。というより俺の足が勝手に動いっていった。
これぞ、『ドウテイぱわーにおまかせろ』
来たぞ来たぞ。生徒会イベント来たああああ!!! こ、これから一体なにが起こるんだ? 生徒会勧誘? ま、まさか生徒会長とひ♡み♡つ♡の関係に?? まてまて落ち着くんだ俺。ボロを出すな、怪しまれるな。自分を信じろ! 俺の足、進めえええ!!
「ちょっと、いい、?」
生徒会長は上目遣いで俺を見つめた。
「は、はひ、もひろん、」
俺がたどたどしく返事をし
『立ち話もなんですから……』そう言って連れて行かれたのは空き教室だった。
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