98 そろそろ落ち着きたい
「ジュディ話しがある君の家族の話しだ。今後どうする?もうしばらくは
滞在して貰うが、そのあとの話しだ」
「たぶんですが、働き口を探して今、借りている家で暮らす事になると思います」
「だったら、此処で働かないか?住居は厩舎の近くの家で仕事はミーシャの助手
警備係の食事の支度とロックとミーシャが出掛けている間の子供の世話かな?
賃金は住居と食費込みで年俸、大銀貨2枚と生地2反を与えるこの条件で
どうだろう?それと君の兄妹達は何か仕事をしているのかな?」
「はい、弟はGランクの冒険者です。妹は母の看病で仕事はしていません」
「そっか、だったら弟君は冒険者のままで良いからロックの助手、妹さんは
クリスの助手つまりメイド見習いで雇う事にしても良いよ。年俸は二人とも
見習いだから大銀貨1枚づつ、弟君にはFランク昇格したら武器と防具あげよう
妹さんには布地1反でどう?俺は世間知らずだから賃金の相場知らないんだ
だいたい君達の年俸の倍で換算したけど安いかな?それと弟君には
初級ポーション5本と下級ポーション3本、毒消し2本付けるよ」
「あの~住み込みで食事は此処の食材使って料理して、レシピ教えて頂いて
その年俸ですか?その上ポーションまで支給?年俸が銀貨5枚で募集すれば
人は集まると思います」
「そっか、だいたい妥当だったか?ジュディご家族に仕事の件打診しておいて
「はいw借金も一部返済できますし、喜ぶと思います」えっ!借金あるの?
いくらあるの?「金貨5枚です」いついくら借りたの?
「昨年、大銀貨5枚・・」ふ~ん10倍だねでもジュディは身売りして
奴隷になったよね「はい・・」その件とは別での借金かな?
「はい・・・」そっちはジュディの身売りで完済できたの?
「できたはずです・・」借用書返して貰った?「いいえ・・・」
解った。ジュディ達の借金は全部、俺が立て替える。借りた所に行って今日
取りに来るように言ってくれ「ありがとうございます」まず借金を片付けよう。
でないと雇用したのは良いけど身売りさせられたらたまらないからな。
ジュディ、早く弟君に行ってもらいなさい」「はい」
「クリス、明日、冒険者ギルドで登録してくれないかなぁ?「どうしてですか?」
1つは身分証明のため。もう1つは帝国金貨の有効活用だよハロルドのお土産
なんだけどねw帝国金貨は此処ではそのまま使えないからギルドカードに
振り込んで使えようにするって意味と俺が居ない時にお金が必要な場合に
困らない様にするためだ。各、主要メンバーには振り込んで貰っている
俺のカードに振り込んでもあまり意味無いんだ「持ち逃げしますよ」あはは
構わないよ。犯罪者になって良いならそうすれば良い、たかだか2000萬
クローネで人生を棒に振りたいのならそうすれば良いよ「仰る通りですね
解りました明日、冒険者ギルドで再発行してもらって来ます」冒険者ギルドで
再発行?クリスってかなり前だよね冒険者だったのは」
「そうですが、記録があれば再発行出来ます。ミリアも再発行したのでは?」
「ミリアは再発行していない」「そうですか・・・」
「基本的には過去は詮索しない事にしてるから聞かなかった事にするよ
再発行には金貨1枚必要だからそれだけ先に渡すよあと必要な物があれば
買ってくると良い帝国金貨は明日冒険者ギルドに行く時渡すから声を掛けて
くれ」「畏まりました」金貨1枚と大銀貨1枚渡してハルカ達の元に行った
◆◆◇◇
「エリナさんはまだか・・・」
「昨日かなり飲んでたからまだ起きれないと思う」
「だろうな」「人が変わるところ初めて見ました」
「触らぬ神になんとやらで放置しよう「「うん、うんw」」」ちょうど良いから
この帝国金貨渡しておく。80枚ある50枚はハルカに30枚はシルビアに
渡すが、ハルカのアイテムボックスにしまっておいて、各自冒険者ギルドに
行った時に自分たちのカードに振り込め。この金は俺が居ない場合の非常時の
金だ絶対に飲み食いや遊びに使うな。それとパンの金型を作ったからジュディに
渡してくれ。この金型の内側にバターを塗り金型の半分くらいの量のパン種を
入れて焼けば良い、4つ渡すから色々試してみてくれ。エリナさんが来なくても
作業ができるなら始めたらどうだろう?早く終わらせた方が良いだろ
「「はーい」」それとアルフさん目覚めたらハルカも同席してくれ」
金型と帝国金貨を渡す
「セイ様、兄の意識が戻りました」
「本当ですか?良かった。早速、アルフさんの容態を確認しに行きます
アルフさんの食事の準備をしてくれ、なるべく軽めな物が良い
クリス、頼む ハルカ行くぞ」
◇◇◆◆◇
部屋を訪れると涙を流しながらアルフに抱き付いているマリーナの姿があった
「アルフさん御加減は如何ですか?」
「私はあの時からずっと眠っていたのですか?今はとても気分が良いです」
「多分、病気との戦いで体力をかなり使っていたせいで身体が眠りを欲していたと
思われます。今は顔色も良く回復に向かっている様に見受けられます
まずは、このスタミナポーションを飲んで下さい」
スタミナポーションを渡してアルフに飲ませ
「ロルフさん例のものが入った器をアルフさんに見せてあげて下さい」
「兄上これを見て下さい」「これは?」
「アルフさんの身体の中に入っていた病気の原因です」
「なんと!こんなものが私の身体の中に入っていたのですか?」
「ええ、ロルフに一部ですが確認してもらっています」「おぞましい」
「このどす黒い塊は僕の故郷では『癌』または『悪性腫瘍』と言います
これがアルフさんの身体を蝕んでいた元凶です。アルフさんの病気は
この腫瘍を除去する以外治す手立てはありませんでした。ポーション
での治療はエリクサーのようなものを使えばその腫瘍が無くなるのかも
知れませんが不確定要素が多くそうそう買える物でも無いので最初は
除去するために切開手術を考えていましたが身体の負担が小さい
僕の故郷では『内視鏡術式』と呼ばれる方式でさせて頂きました
この腫瘍は普通の回復ポーションを使うと更に大きくそして色々な
身体の中に広がり血液やリンパ腺を通り『転移』して行きます
このような病気についての知識が無く普通の回復ポーションを飲むと
病気の進行を速める事になる訳です。此処まで何か質問ありませんか?」
「「「・・?・・??・???」」」
「無いのなら本題に入ります
僕達は見える範囲の悪性腫瘍は全て除去しました
ハルカの鑑定ではアルフさん癌という状態異常は消えているので
一先ず安心です。ただこの病気の厄介なところは再発する可能性がある
ことです。これは環境、食物、その人の体質等に影響されるので可能性
としか言えません、ですので定期的な検診が必要となります。でもご安心
下さいこの屋敷にはハルカがいます初期に発見出来ればハルカが治せます
「ちょっと!セイ君」このハルカは職業こそ回復魔法師となっておりますが
聖女?がついているですよ、ねっ凄いでしょ、と言うことでこのハルカを
福利厚生として付けます此処で娘さんと共に働きませんか?」
「あはは 面白いお方だ貴方様は私が仕えたどの主人とも違う
まずは、この命助けて頂き感謝の念に耐えませんお礼申します
ありがとうございました」
「私からも兄を助けて頂き本当にありがとうございます」
「私も父を助けて頂きまして感謝します」
「感謝だなんて、ただ、できる事をしただけです。それに感謝するのでするなら
神様に感謝を捧げて下さい。偶然、手にした魔導書がアルフさんの治療に
使えた。たまたま、このハルカがいた。幾つかの偶然が重なって今回の治療が
行えた。あまりにも都合良すぎるんです。神官の言葉ではありませんが
神様のお導きってやつだと思います。」
「確かに神様のお導きなのかも知れません。でしたらなおさら、私は貴方様の
恩に報いなければなりません。私達、親子を此処で働かせて下さい。
非才の身なれど精一杯お仕えする事を誓います。」「私も精一杯お仕えします」
「ありがとうございます。では、仕事の内容、条件などはアルフさんが回復して
から話し合いをしましょう。今日はこの部屋を使って下さい。
明日、アルフさんとマリーナさんの部屋を決めましょう。少なくとも今日1日は
安静にして体力の回復に専念して下さい。マリーナさんはアルフが無理しない
様に見張って下さいね。アルフさんの朝食はまもなく此処に運ぶように指示を
しているので少しお待ち下さい。あと、何かご希望があればメイドのクリスに
申し付けて下さいね。 これからよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いいたします。「します」」
「では、お大事に」「お大事に」
◇◇◆◆
「クリス、アルフはもう大丈夫だから朝食が出来次第お持ちして
ジュディは金貸しが来たら応接室に通してそのまま待たせておけ。
茶など必要ないからね。それと門番にも連絡しておくように
俺は庭の隅に作った倉庫にいると思うから知らせてくれ」「「はい」」




