63 薬師《くすし》
冒険者ギルドを出たセイは薬師ギルドに向かった
「こんちはギル爺さんいますか?アポイントメント取ってないんですが会えますか?」
「あら♪セイ君 いらっしゃい ちょっと待ってて聞いて来るから」「はい」
♦♦♦♦
「大丈夫会えるそうよ案内するわね マスターセイ君がお目見えです」
「よう来たセイ変わり無いようで安心したゾイ今日はどうしたんじゃ」
「実は冒険者ギルドでクエストを達成して屋敷を手に入れたんです」
「もしかして20年空き家になってたあの屋敷かの?」
「ええ そうなんです ただあの屋敷広すぎて管理が出来ません」
「エリナから大体の事は聞いておるがあの屋敷には家妖精が居るんじゃろ
だったら心配は要らん家妖精に相談すると良い」
「判りました維持管理に関してはサーシャに相談します
あと、ポーション作りの事なんですがレシピ集等の書籍ってありますか
出来れば薬草等の植物図鑑もあったら欲しいんですが」
「ちょっと待っておれワシが若い頃使ってた本があった筈じゃお主にやろう」
「取り敢えずこの3冊で足りるじゃろこの本は変わっておっての
調合のスキルがないと読めんし書かれたポーションを作って初めて
次のページに進む事ができるという本じゃ面白いじゃろ
ワシも若い頃挑戦したが中級ポーション以上は進めなんだ
お主にこの本を譲るで挑戦して見なさい後の2冊は図鑑じゃ」
「ありがとうございます」
「そうそう忘れておったお主、初級ポーションと下級ポーション持ておったな
冒険者ギルドからの依頼での初級ポーション120本と下級ポーション120本
注文が入ったんじゃそれも直ぐにでも欲しいそうなんじゃ譲ってくれんかの?」
「ええ良いですが我流で作った物ですが良いんですか?」
「ポーションは効き目肝心じゃお主の作ったポーションはちゃんと効果あるから
大丈夫じゃ」
「それと入れ物がありませんが···」
「瓶とコルクと箱は此方で用意しようそれと値段じゃが初級ポーション1本大銅貨2枚
下級ポーション1本大銅貨5枚でどうじゃポーションの買い取りは値段が決まって
おってのそれ以上出せんのじゃ」
「それで結構です瓶とコルクと箱の代金はポーション代金から差し引いて下さい
では作業しますので作業出来る部屋を貸して下さい」
「助かるわいアーニャ調合室にセイを案内して作業を手伝ってやってくれんかの」
「はい判りましたました じゃセイ君案内するわね」「助かりますアーニャさん」
「まず瓶と箱あとコルクを用意するわね」「ぼくやります」
「じゃお願いこの瓶と箱持って来て「はい」コルク詰めは私がするから
セイ君はこのロートを使ってこの瓶にポーションを入れてこのポーション立て
並べていってくれるかな見本見せるねこの瓶に此処まで入れてね」
「判りましたロートの先まで入れれば良いんですね」
セイは大きな壺2つ柄杓を取り出し柄杓を『洗浄』『乾燥』
『浄化』魔法で消毒するそれを見たアーニャは唖然とした
セイは気にも止めずに試験管タイプの瓶をポーション立て(1列5本2列)に並べて行く
100本並べて次々に初級ポーションを入れて行く再度魔法を使い消毒して
同じ手順で下級ポーションを入れて壺の口を毛皮で縛り収納し柄杓を洗い収納した
一連の作業を見ていたアーニャは口を開けて呆けていた
「終わりました」我に帰ったアーニャは「はっお疲れ様今、なにしたの」
「柄杓を消毒しただけですけど何かおかしいですか?」
「セイ君『浄化』使えるの?無詠唱で神聖魔法それも中級魔法···」
「使えた見たいですね発動しましたから」
「普通神官が何年修行して会得出来る魔法よ!会得できない神官もいるくらいよ!」
「へーそうなんですか」「じゃ回復魔法や治癒魔法も使えるの?」
「解りません使った事が無いから」
「絶対おかしいでしょ!それ!普通初歩の回復魔法覚えてから何年も掛けて
『浄化』を会得するものよ!」
「魔法も我流で覚えたので此処の常識って知らないんです
ポーションも生きる為に試行錯誤で作っただけなんです」
「ごめんなさいセイ君は普通と違うと認識することにするわ。
さっ詮を詰めていきましょ、詮が詰め終われば鑑定で検品封をして終了よ」
セイが詮を詰めてる間にアーニャが検品して検品が終わった物を封をしていった
作業を全て終わらせると
「アーニャさん瓶やコルク、ポーション立てや箱って何処で購入出来るんですか?」
「此処で購入するか工房で発生するかね1000本単位だと工房のほうが安いわよ」
「自分で使う分はこの小さな壺で構わないんですが別の人が使うとなると
不味いかも知れないんでそれに下級ポーションあの壺以外にまだ9個あるんです
作り過ぎちゃってアハハ」吹き出すアーニャ過呼吸気味になる
「工房を紹介するからそこに行きなさい」
「ありがとうございます護衛達にポーション渡したいので
ポーション瓶30本とポーション立て4個下さい」
「判ったわ清算するからちょっと待っててね」「はい」
♦♦♦♦
「お待たせ、
初級ポーション
大銅貨2枚が120本で大銅貨240枚
下級ポーション
大銅貨5枚が120本で大銅貨600枚 合計 大銅貨840枚
大銀貨8枚と銀貨4枚
そしてポーション立てが1つ大銅貨1枚4つで大銅貨4枚
ポーション瓶が1本コルク込みで銅貨7枚270本で銅貨1890枚
大銀貨1枚と銀貨8枚と大銅貨9枚 よって大銀貨6枚と銀貨5枚と大銅貨1枚
基本ポーション立てと箱は返却して貰うから今回は代金に入れて無いわ」
「お疲れ様です計算大変だったでしょ」
「いえいえ一応セイ君は見習いだから税金掛からないけど見習いがとれると
年間大銀貨1枚の会費と言う名の税金が掛かるから覚えておいてね」
「はい判りました ではこれで失礼します」




