第四話 任務開始
二〇二六年六月一日 追加執筆
「そうだ、頼む」
初任務を受けて、俺、ルーク、セレーネはMPE郊外付近の傭兵組合のような場所に来ていた。世界観違くないか?
「今のところ確認されているだけで三人あのクソ骨虫に狩られてるんだ! 弓もあたりゃしねえ! しかも飛んでやがるから剣もあたらない!」
なぜ銃を使わないんだ、とおもったがこの傭兵組合はどちらかというと民間企業の何でも屋、という感じらしい。たまにMPEに協力する際はMPEが銃が使わせてくれるが、普通は銃なんぞ使えない。なんでこんなところの警護、監視などやっているのだろうか。
なお、異能はMPE職員のみ解放されている。傭兵組合はもちろん誰も使えない。
「それで、どんな感じなんですか? その災害生物は」
「なんていうか……トンボみたいな感じだ!すげえ速いんだ! そんで肉がなくて、骸骨で、一メートルくらいの大きさの骨虫だ!」
わからん。あまりにもわからん。
骸骨? 災害生物は怪物、と言われているが、生物関係なしにガチの怪物、というかお化けである。人類連合本部ではまれに災害生物の図鑑などがある。それを呼んだことがあるが、骸骨みたいなのは捏造だと思っていた。
「安心してください! 俺たちがきっと解決して見せます!」
「ありがとう……だが、君たちまだ若いようだが大丈夫なのか? 異能があるとはいえ、子供じゃないか」
ルークが力強く大丈夫だというが、俺たちは子供。いやどっちかというとちょい大人。傭兵のリーダーらしき人は、おそらく三十歳ほどだ。異能が使えるとしても、大人からしては不安なんだろう。
「大丈夫です。これでもMPEの加入試験を突破しています。安心してください」
「……そうか、頼んだ。」
***
この任務の報酬が一万G。結構のお金だ。MPE職員は、任務を受け、もらった報酬、そして一般の給料でお金が配られる。お金をためれば、もちろん飯が買えるし、家具も買えるし、実家に仕送り、ギャンブルもできる。
そして給料は職員のランクが上がるごとに上がる。
ちなみに下級職員が十八万、中級は二十五万、上級は三十五万、最上級は九十万、特級は三百万。任務の報酬も含めればかなりのお金だ。
なお、MPE総督は一千万らしい。たまに給料からお金を出してボーナスを払っていたりするらしい
「ヴェルト、あっち……」
「おう」
考え事をしていた時、そうセレーネに呼ばれ俺は郊外へと向かっていく。MPE本部と災害生物領を分ける堀の付近だ。
「ヴェルト、異能の紙を一回貸してくれ」
「おう」
ルークに呼ばれ、じいちゃんからもらった紙をルークに渡す。
異能の初使用。たとえ初めてであまりうまく使えなくてもある程度使い方は見ておいた方がいい。
***
「おお! 君たちかい!?」
郊外に向かい、もうすぐ堀に着くとき、傭兵らしき人を一人見かける。
「はい! どうしましたか?」
「いや、案内役だ! こっちだ! ここは間違えやすい道だからね! それじゃあまた! 僕は帰る!」
そういい、傭兵の人は帰ってしまった。ちょっとくらい情報やらくれたり手伝ってくれたっていいじゃないか、なんでそこで待っていたんだ。
今回の任務は侵入してしまった災害生物の撃破。
事前情報によると飛行型の巨大な虫のような災害生物であり、警備隊隊員が複数犠牲になっている。
まとめ、以上だ。
***
|MPE郊外|
MPE本部は人類連合の国家より数キロ離れたところに建てられており、国境に沿って支部が複数個点在されている。
「いないな……セレーネ、お前の異能で探してくれ。頼んだ」
「わかった…… 異能解放――【全方探査】」
そう言い、セレーネは異能を使用する。セレーネの異能は文字通りレーダーであり、敵の位置などを探すことができる。
あまり戦闘向きではないが、敵戦力の把握に役立つ。
「『熱源探査』……」
じいちゃんのメモによるとこのような探査系の異能はかなり珍しい、とのこと。
「……ヴェル、ルーク。見つけた。あそこにいる……」
「「了解」」
ではいこう、初陣だ。




