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第三話 異能解放の儀

~MPE本部最上階 総督執務室~

「失礼します。第二寮副寮長上級職員カスパルと申します。バイオニア・ヘルツ総督、新規職員三名の異能解放の儀をお願いできますでしょうか」

「おぉ、カスパルか。第二寮の新入り三名じゃな?」

「はい。ウムヴェルト、ルーク、セレーネの三名をお連れしました。では失礼します」


 そう言うと、カスパルさんは執務室を出ていく。


「じいちゃん⋯⋯」

「ハハハハハ、ここだと総督じゃがな。久しぶりじゃな⋯、ヴェルト」


 俺のじいちゃん、バイオニア・ヘルツ。

 いつぶりに会っただろうか。俺には昔から両親がいなかった。だから家族はじいちゃんだけだ。昔まだ幼いころにルークの家に預けられてから文通しかしていない。


「それにしても⋯⋯大きくなったのう、もう17か⋯」

「感動の再会だあ」

「ルークあんたちょっと黙ってなさい⋯⋯」


 ちなみにルークとセレーネはじいちゃんがMPE総督だということを知っている。


「さて⋯⋯それで、異能解放の儀を、受けに来た⋯ということでいいか?ヴェルト」

「うん、そうだよ」


 やけにあっさりしているが、案外こんなもんだ。今は異能解放の儀を受けに来たんだ。


「カスパルから説明は受けたな。一人ずつワシの前に来い。異能解放の儀をこれより執り行う。異能は一般的に一人につき一つのみだ」


 そして俺、ルーク、セレーネの順番で異能解放の儀を受けた。俺の頭にじいちゃんが手を置いたとき、少し頭をなでられた気がした。


「よし、おめでとう。異能解放の儀は完了した」

「えっ、もう⋯⋯?」

「嘘だろ? 何が変わったのかまっったくわからん!!」

「詳細は⋯⋯ほれ、これをやる」


 そういい、じいちゃんはメモ帳に何かを書くと、メモ帳をちぎり俺たちに三つのメモ帳の切れ端を渡した。


「おぬしらの異能の詳細はここに書いてある。辞令交付式の前にも任務を受けることができる。手ごろな任務をパスカルに頼んで受けさせてもらえ」

「⋯うん、ありがとうじいちゃん!」


 そう言い俺たちは総督執務室を後にした。



「ハハハ、ヴェルト⋯⋯でかくなったのお⋯⋯」




 ◇ ◇ ◇




~MPE第二寮一階寮長室前~


「パスカルさん。何か俺達でも受けられる任務ありません?」

「異能を開放したんだ!! 受けてみたいです!!!」

「やる気あるなぁ⋯⋯まあ、ならこれでも受けておいて。ほら」


 そういい、カスパルさんは俺たちに一枚の紙を投げ、それをセレーネがキャッチする。


「ん。ランクⅡ災害生物撃破任務⋯⋯カスパルさん、ランクⅡって?」

「なんかの強さじゃないか?」

「いい質問だセレーネくん。災害生物にはランクがある。それを一回お前らに解説しておこう」


 そういい、カスパルさんは他に何枚か紙を取ってくる。


「まず、災害生物のランクは合計六つある。だが、今知っておいた方がいいのは四つだけだ。先にこの四つを解説する」

「「「お願いします」」」

「うむ。まずはランクⅠ。一番低いランクだ。不定災害級という」

「パスカルさん! それが一番弱いんですね!?」

「ルークくん、それは安直だな。あと人の話は最後まで聞きなさい。ほれパッチン」

「いて!」

「「ええ⋯⋯」」


 そういい、カスパルさんはルークにゴム鉄砲を一発放つ。それに俺とセレーネは驚くが、人の話を最後まで聞かないやつが悪い。


「まず、ランクⅠとはランクが一番低いように見えるが、主には情報が少ない災害生物やまだ発見したばかりの災害生物に使われるランクだ。もちろんほんとに弱かったりすることもあるし、実はめちゃくちゃ強かったりもする。要注意だ」

「なるほど⋯⋯」


 なるほど、つまりランクⅠだが実際は超高ランクの可能性もあるわけだ。絶対ルークはランクⅠに突撃して大ケガをする。もう未来が見える。俺は異能を二つ持っているのかもしれない。


「次にランクⅡ。局地災害級だ。ランクⅠではなく、一般的にランクⅡが最弱のランクとして扱われる。安心しろ、初戦でも中級職員が二名もいれば善戦できる」

「善戦って、それ大丈夫なんですか⋯⋯?」

「それにルークは下級ですしね」

「そっか俺お前らより低いのか!」

「安心しろ、異能さえうまく使えりゃあ下級でも倒せる。お前らにはまだ厳しいが、まずは経験。負けてもいい」


 俺たちが受ける任務はランクⅡ。中級職員二名と下級職員一名で受けに行くが、俺たちはまだ異能を使ったことがなく手に入れたばかりだ。負けて当然、善戦できたらそれでよし。


「とりあえず、負けそうなら逃げればいいんですか?」

「まあ、そういうことにはなるな。よし、そして次、ランクⅢ、都市災害級。ランクⅢは一般的に上級職員複数名、または最上級戦闘員が対処する。そしてお前らが知っておいた方がいい最後のランク、ランクⅣ、広域災害級。ランクⅢも少ないが、ランクⅣなんて数年に一度しか現れない災害だ。ランクⅣは最上級戦闘員、もしくは特級戦闘員が対処する。あと、特級戦闘員になる条件のひとつ、それがランクⅣの単独撃破だ」

「ランクⅣの単独撃破⋯⋯」


 ランクⅣの単独撃破⋯ナサさんもおそらく撃破したということなのだろうが、全く想像ができない。そもそもランクⅣ以上を想像すること知らできない。カスパルさんのいい方的に上にランクがまだあるらしいが、そこまでは知る必要がないだろう。


「よし、もっとランクはあるがひとまず説明は以上だ。お前らならランクⅡくらいなら倒せるさ。ほら、任務に行ってこい」

「はい、ありがとうございました」

「ほらヴェルト、ルークを引っ張って⋯⋯」


 またフリーズをしていたルークを連れて俺らは任務へ向かった。

MPEは大規模戦闘時他に戦闘員を傭兵団から雇うこともあります。

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― 新着の感想 ―
ランクⅣ、いわば【チートクラス】ですな。
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