第二十四話 技能
第四話と第八話を追加執筆しました
二〇二六年六月四日 タイトル変更
「グオオオォォォォォオオオオオオ!!!!」
樹海では、先ほどの荒れ地とは比べ物にならないほど災害生物が強い。強さも質も段違いであり、けが人も多数出ている。
「『|光機関弾《ヴァ―ルロス・フォトン》』!」
そういい、俺は両腕から細かなエネルギー弾を絨毯爆撃のように大量に発射する。荒れ地にいたころは災害生物はおそらくこれでほぼすべてが死ぬだろう。しかし、樹海の災害生物は運よく急所に当たりでもしない限り、これじゃあ倒すことができない。
「『迅雷・昇』!」
そして俺の付近では、ギルベルトが蹴りを主体として災害生物と交戦をしている。
「焼却砲」
奥の方では、ヴォルターさんがロボットアームから火炎放射器から炎を吹き出し、樹海の木ごと災害生物を炭にする。ここらは湿度が高いため、樹海を燃やしても平気だといっているが、平気なのだろうか。
平気かはわからないは兵器であるのは確かだ。
《えー、こちらナサ。総員に告ぐ。現在約午後三時、観測基地に着くのは明日の午後六時を予定している。健闘を祈る》
そういい、通信威物からの通信が切れる。
「ウムヴェルト君、大丈夫かい?」
「ああ、大丈夫だ。後ろから支援するのがメインだからな」
「それはよかった」
休憩時間が来たのか、そういいギルベルトは後方の輸送車に下がっていく。ギルベルトの体にはところどころ小さな傷があるものの、前線職員だというのに大きな傷はない。流石上級職員だ。
「『|光機関弾《ヴァ―ルロス・フォトン》』! ハァ……ハァ……」
二発目の『|光機関弾《ヴァ―ルロス・フォトン》』を打ち、次の攻撃を打つために威を出力しようとするが、うまく出力できない。威が操作できない。
「……? なんでだ……?」
「何をしてイル」
一人で威を出力できずに悪戦苦闘しているとき、自分の少し前にいたヴォルターさんに声を掛けられる。
「いやその……異能がうまく使えずに……それになんか、威力も下がっているような……」
「……オマエ、異能を開放しタのは確か人類躍進計画前、一か月以内ダナ?」
「はい」
そう言われ、俺は頷く。
「……ナラバ当たり前だ。おまエノ異能は威の消費量ガ高ク、ただでさえ威がナクなりやスイ。威の操作もマダ上手クナイ。威ヲネレ。練度を上げねばナラヌ。そして、お前はハーディ職員を知っているか? 医務班だ」
「はい、前日に同じ小隊でした」
「ハーディ職員の回復は他人に直接干渉する異能ダ。威の消費量も高いが、アヤツが威切れをするコトハホトンド無い。威を常に練り、練度を上げている」
「……」
その後にヴォルターさんからさらに話を聞いた。〝威〟はエネルギーであり、変質させることでエネルギー弾として放出したり、他人を回復したり。そして、その後にルークとセレーネの異能についてヴォルターさんに話した。
ルークの異能は〝威〟を巨掌に変換する、という形式の異能であり、その巨掌を一回出すごとに威を消費する。そして、もしも破壊されたとき、再度〝威〟を消費して、巨掌を出す、という形式だとヴォルターさんは予想していた。
セレーネは周囲に〝威〟を薄く放出することで、災害生物がどこにいるのかを感知している、と予想していた。おそらく、しばらくは発動をしていられるが、〝威〟の消費量も高いのだろう、とコメントしていた。
「――――お前モ、その友達の奴らも宝石の原石ダ。磨け。必ズヤいつしか見事なダイヤモンドになるダロウ。ソシテ、今威切れになったのなラバ休め」
そういい、ヴォルターさんは前線の方に戻っていった。
……俺はギルベルトの異能についても聞いておけばよかった、と少しした。
そして、どうやら〝威〟は変換せず直接放出をすることもでき、その場合は威の濃度が高ければ高いほど威力も増す。これを〝出威〟という。
そして、威を体に直接纏う〝威鎧〟、威を外部に放出し、使用せずに留まらせておく〝溜威〟、などの威を使用して行う、特殊技術を複数個教えてもらった。
しかし、このうち異能と同系統のため〝出威〟、は少し行うことができたが、他の二つはからっきしだった。威を操る練度、そして威の総量が足りない、とのことだった。威さえ育て、そのような特殊技術さえでき、それらを極めることが大事らしい。
そして、異能はこれら三つを基本とし、俺、ルーク、セレーネは〝出威〟の技術に関係した異能、らしい。なおナサさんは〝出威〟、〝威鎧〟の二つを使用した権能らしい。
なお、すべて鍛えたところで異能のようなことができるわけではなく、単純な異能、ステータス強化に近い、とのことだった。このようなことは本部の図書館の異能に関する本にもなかった。ありがたい情報だ。
話を聞いた後俺はヴォルターさんにお礼を言い、輸送車に戻った。
そして、そのまま人類躍進計画二週間目が終わった




