第一話 MPE
二〇二六年五月七日 文章を一部改変、女性のつぶやきセリフを改変
二〇二六年五月十日 女性のつぶやきセリフ、そして女性を削除
二〇二六年五月一五日 全文書き直し
二〇二六年六月一日 大部分文修正
「おいルーク遅いぞ~、早くしろ!」
「ちょっと待ってくれ、もうすぐ食い終わる!」
「風景に見とれてないで食べればよかったのに……」
「フゴフッ、フガンハッ!」
「食いながら喋んなよ……」
汎人類拓務省、略してMPEに合格した次の次の日。俺たちは人類連合最北端にあるMPE本部に来ていた。
住んでいるところが田舎なのもあるかもしれないが、列車でMPE本部まで丸一日かかる。列車に乗ったのが昨日の午前七時で、今はその次の日の午前七時。
出発してしばらくは俺たちも住んでいる農村が続き、しばらくすると大きな建物が立ち並ぶ都会が見える。そして出発当日の午後23時、都会を出てただっぴろいため池?に出る。あれはキレイだった。
まあそれに見とれてルークは車内販売の弁当を食い終わらなかったんだけどな。関係ないけど車掌のアルバさんもいい人だった。サービスがいい。
「おお、これがMPE本部か、俺たちの家とは大きさだな」
「高層マンション……」
俺たちはMPE本部の建物の大きさを見て驚愕する。
「おいセレーネ、あんまり見上げすぎると田舎者だと思われるぞ。前見ろ!」
「イエッサー……」
MPE本部について俺たちは施設の大きさに驚愕した。途中通った都会もなかなか大きかったが、比べ物にならないほど高い。どうやって作っているんだ。
その時、やっと弁当を食べ終わったルークが走ってくる。
「すまん遅れた! よし入るぞ!」
「ちょ、おい! 待てって!」
「食べるのは遅いのにこういう時は速い……」
***
|MPE本部一階|
「はい、ウムヴェルトさん、セレーネさんがそれぞれ中級職員、そしてルークさんが下級職員ですね、確認しました。全員第二寮の配属になります」
「はい、了解しました。ありがとうございます」
MPEの新職員は普通寮勤めだ。故郷の家族と別れて本部、または支部で過ごす。本部には第一寮~第七寮がある。
南を0として時計回りに第一寮、第二寮となり、俺たちは第二寮のため、MPE本部の西だ。寮に荷物を置いた後は寮の先輩に挨拶周りをしに行こう。
「おいヴェルト、第二寮ってどんなところなんだ?」
「悪い噂はないとしか。まあ悪いところではないだろう」
「それはよかった……」
「第二寮だから結構エリートなんじゃないか!?」
「そんなルークみたいな数が低けりゃ強いとかいう単純な考えするかね?」
「金的だな」
「話し合おう」
***
|第二寮 一階|
「ほれ、着いたぞ。ここが第二寮。そんで俺らはこの三人部屋だな。荷物を置いておこう」
「おお! ここが! 結構広くねえか?!」
「私の部屋の四倍くらいある……」
俺たちは新規職員だというのに、部屋がかなり大きいい。田舎のセレーネの部屋はもちろん、なんなら俺の一人暮らしをしている家レベルの大きさがあるかもしれない。
玄関に入って右にシャワー室があり、対面側にトイレ。そして奥に入ると広くなりテーブル、その奥に
大きなソファがある。そのさらに奥に巨大な窓があり、ここから第二寮の庭に出れるようだ。
そしてソファの横にドアがあり、その奥には二段ベットが一つと一人用のベット。ここが寝室だろうか。
「はい俺二段目~!」
「なら俺は下をもらう。このベットやわらけえ!」
「私一人用ベット……」
その時、コンコン……と、ドアをたたく音がする。
ドアを開けて出迎えると、そこには少しだらしないスーツ姿の男が立っていた。髪はぼさぼさ、目にはくまができていて、少し不潔だ。先輩だろうか。
「はい」
「よお。お前ら今年からの新職員か?」
「はい、今年からMPE中級職員になりました、ウムヴェルトと申します」
「同じくルークです!!!」
「セレーネです……」
「おお……元気だなぁ……あ、俺は副寮長で上級職員のカスパル。他の職員たちは部屋だったり本部の娯楽施設だったり食堂にいる。見かけたら声かけてみな」
「上級職員……」
カスパルさんは上級職員らしい。だらしない気がするのだが、すごい人だった。
そして本部には娯楽施設や食堂など、様々な設備があるとは。あとで少し寄ってみよう。それに任務もやってみたい。まだ新職員だがな。
「今ちょうど第二寮、ここの寮長がいる。挨拶してけ。ほれ、案内してやる。こっちだ」
そう言われ、俺たちは寮長室に連れられて行く。




