第十一話 侵攻
「ギャイヤガガガァァァァ!!!」
人類躍進計画開始後、約三十分経過。
《こちらA-01部隊!先ほど現れた災害生物の処理を完了しました》
「了解。引き続き警戒を続けろ」
低ランクをはいえ災害生物もそこそこ現れるようになってきた。ちなみにこの前戦った骨虫はランクⅡの中では最上位だったほうらしい。なんせ今出現しているランクⅡは異能を使うまでもない。
あれはなぜ下級任務なのか。
《約五百メートル先に推定ランクⅡ下位の災害生物の群れを発見しました》
「突っ込め。雑魚がいくら群れようが平気だ」
《了解》
遠征部隊リーダーのナサさんが威物、遠隔通信威物を使用して指示を出す。
「はいよいしょぉ!」
バキィ!と生々しい音を立てて目の前の災害生物を鉄パイプでぶん殴る。その一撃でその災害生物の頭はひしゃげ、動かなくなる。
「……やっぱなんか弱いな」
「まあ、こんな荒れ地にいるからね」
そういう緑髪の青年はギルベルト。辞令交付式ですげえ話が長かったイケメンだ。
「にしてもだ。なんでこんな弱いのに今まで侵攻しなかったんだ?」
「さあ……何か事情があったのかもね。前はここら辺になんか強いやつでもいたんじゃない?」
確かにその可能性もある。しかしあまりにも弱い。まだ戦っているのがランクⅡのみ、というのもあると思うがあまり大したことないように感じる。
「おーい、そこの新入り二人! そろそろ交代だ!」
そう言われ、俺とギルベルトは輸送車に入ってゆく。
***
俺たちが輸送車で休みはじめ、少し経ったとき。
――――――ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア ! ! ! !
「「「?!?!」」」
ビリビリビリビリ…………
今までで聞いたことのないような、頭に響く叫び声が聞こえる。
そしてその後、遠隔通信威物から指令が流れる。
《ランクⅢ相当の災害生物をA-03部隊付近で確認!!! A-03部隊職員よ、出動せよ!!!》
A-03部隊。ちょうど俺らの部隊だ。
「すまんウムヴェルト君! 俺は上級職員だ! 行ってくる!」
「いや俺も行く!」
「まて! 君は中級だ!」
「平気だ!近づきはしない! 俺も向かう!」
「……ッ! わかった! 気をつけろ!」
***
――――ア゛ア゛ア゛ア゛ア ! !
「くそがッ……!」
「おい! 増援はまだか! 俺らの異能は戦闘向きじゃねえぞ!」
ランクⅢの災害生物。ランクⅡとは天と地の差である。
その災害生物は腹部分手が六本生えた十メートルほどの巨大な魚のような姿をしていた。その災害生物相手に先輩二人が槍のような長物で抵抗をしていた。
「ただいま参りました!」
そういい、俺らが駆けつける。
「よく来た! 俺らの異能は戦闘向きじゃない! 頼んだ! 異能解放許可!」
「異能解放――【超能力】」
「異能解放――【雷の化身】」
俺らは異能を開放し、六本手魚と戦うための準備をする。そしてギルベルトの異能は雷か……?髪の毛が逆立ち、全身からバチバチと鳴っている。すごいエネルギー放出量だ。
「先に行かせてもらうよ、ウムヴェルト『迅雷』!!」
そういった瞬間、ギルベルトは一直線に災害生物に向かって突撃してゆき、下腹部分に体でけりを入れる。攻撃個所は焼け焦げ、六本手魚は痛みからか絶叫する。
ジンライの速さは俺ではほとんど見えなかった。
「ア゛アア゛ア゛アア゛ア゛ア゛ア゛ア!!!!!!!」
「アブねッ!」
ギルベルトが攻撃した後。すかさず六本手魚が拳を振り落とすが、ギルベルトはすぐさま後退し、拳をよけ、後ろへと下がる。
「あれ、アイツ結構耐久力高いな……これで倒れるかと思ったんだけど。」
「それは舐めすぎだろ! ランクⅢだぞ! 次は俺だ! 『光狙撃弾』」
「ア゛アッア゛ア゛゛ッア!!!」
六本手魚が叫んだ瞬間、俺は六本手魚頭部を狙い光弾を狙撃し、目らしき部分に光弾は当たり六本手魚は悶え、地面に倒れこむ。
「これで最後だ! くたばれ! 『迅雷』」
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛! ! !」
魚は倒れているというのに、高速で突っ込んできたギルベルトを真ん中の左手で受け止め、足をつかむ。
「ちょっ……ええ?! この蹴り受け止めるの?!」
「離れろギルベルト! 『光大砲弾』」
そういい、俺はギルベルトに当たらないように先ほどよりも二回りほど大きな光弾を打つ。その光弾は、魚に当たり、中規模の爆発を起こすが、魚は倒れない。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ッ ッ ッ ッ ア゛! ! ! !」
「ちょっ……離せ!!!」
魚はギルベルトの足をつかみ、振りかぶり俺の方へと投げ
「ン ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛! ! ! !」
「ゴフッ……」
「オゲェッ……」
ギルベルトは回転しながら俺の方へと投げられ、俺へと直撃する。その衝撃で俺とギルベルトは大きく吹き飛び地面に倒れる。
「ちょっ……おまっ……」
「大丈夫かお前ら! 『回復』!」
「ぐっ……ありがとうございます!」
「すまねえ新入り! 俺らの異能は戦闘向きじゃねえんだ! 今リーダーを呼んだ! もうゴbッ……」
「ウ゛オ゛ ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛! ! ! !」
先輩が助けに寄ってきてくれるも、先輩がそういった瞬間、六本手魚が先輩をバギッという嫌な音をたてて殴り飛ばす。先輩は二十メートルほど吹き飛び、ピクリとも動かなくなる。
「……ちょっ……え、……あ、あれ大丈夫か……?」
「一回俺の上からどけ!」
しかし六本魚は情けを見せず六本魚が俺たちに突撃し、俺たちに拳を振り下す。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛! !」
「ぐっ……さっさと逃げろ!」
「「先輩!」」
振り下ろされる直前。先輩が俺とギルベルトの服を引っ張りなんとか俺らは難を逃れた。拳が振り落とされるところは大きな音をたて、地面に大きなヒビをたてる。それをみて俺らは思わず冷や汗をかいた。当たれば無事では済まない。
「A-04部隊だ! 中級職員だが助太刀に来た!」
「助かる! 耐えてくれ! リーダーを呼んだ」
「おう!」
そういい、隣部隊職員の人が異能を開放しようとする。
――――――――――――――ウ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ ! ! ! ! ! ! ! ! !
「うるっさッ……」
先ほどよりも数段高い叫び声があたりに響く。そのうるささに、異能を開放しようとしていた隣小隊の職員は耳を無意識でふさぐ。
そしてその時。六本手魚はその職員に向けて拳を振りかぶり
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ ! ! ! ! !」
「ア゛ッ」
―――――大きく振りかぶった拳は、その職員の人の腹を貫通し、あたりに赤い鮮血が巻き上がる。
人類躍進計画一日目。一人目の死亡者が出た。
エレベーターある時点でなんとなくわかると思いますが文明はちゃんと発展しています。威物とかのおかげで




