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日記9 眠る君とその先で

 これで洗い物は終わりか。掃除機かけたりいろいろしたいが…寝てるもんな。

 他にすることは…


「…あっ、宿題しないと」


 明日提出だし…めんどくさいな〜。


「…冷蔵庫に卵がないんだが」


 そういえば、昨日の夜パンケーキに挑戦してたな…思い出した。

 被害者は卵とパンケーキの素と牛乳か。あと、油。


「…先に買い出しに行こう」


 それにしても…やっぱ引っかかるな。急に料理に挑戦したいなんて、今までの瑠璃(るり)じゃ考えられない。

 正直、できないと諦めていると思ってたし…少し余裕ができたのかな?


「準備出来たし…買い出し行くか」


 ちょっと遠いし、戸締まりして自転車で行かないと。

 スーパーだし、買うものはそんなに多くないからちょうどいいしな。


「ふ〜、風が気持ちいいな!」


 車での移動が多かったし、坂道とかは乗りやすい。たまに乗るのも悪くはないな。


「着いたぜ」


 ここにあるもの、結構新鮮で美味いんだよな〜。母さんも気に入ってるし、ここに買いに来るのが正解だろう。


「おっ!? 高木(たかぎ)さんのお子さんじゃないか! いらっしゃい!」

「あっ、野山(のやま)さん。こんにちは」

「ワハハッ! あぁ、こんにちは。今日は何を買いに来たんだ?」

「えっと…卵とパンケーキの素と牛乳ですかね。油もついでに…あとは、野山さんのおすすめにしようと思います」

「それは嬉しいね! 卵は昨日入荷したばかりだから、満足がいくものは置いてあると思うぞ。大体はいつものとこに置いてあるが…俺の一押しは人参だな!」

「人参…ですか?」

「あぁ、今が旬の人参。今年は寒気が早めに入ってきたから、グンッと甘みがのってるんだよ! どうだ? カレーに入れたらいつもよりコクが増すぞ?」


 人参…ありだな。ジャガイモもあったし、瑠璃も食べられそうだからいいが……


「…すみません、人参はまた今度にします」

「おぉ、そうか。だが、今からが旬だからな! またいつでも来てくれぇい!」

「はい!」


 瑠璃は人参が嫌いだしな。使わなければいいのもそうだけど、カレー以外にすればいいのも事実。

 だから、他の野菜を買って帰ろう。


〜ちょっとして〜


「…よし、買い切ったな!」


 無くなった物を買いに来れて、さらには瑠璃の好きなお菓子も買えた。

 息抜きがてら食べてほしいのだが…あの集中力だ。絶対食わないだろう。


「とりあえず、家に帰るか」


 ウソだろ…ペダルが重い。帰りは登り気味だからか?

 自転車で来なければよかったぞ…いや、そもそも買い物したものがちょっと多い。

 自転車じゃ…疲れる!


「き…きつい! 歩こう……」


 俺も体力をつけないと…いや、筋肉がないのか。もうちょっと鍛えた方が、生活で楽だよな…瑠璃を抱えられるから、感覚バグってたな。


「体力とか色々鍛えたいし…部活へひさしぶりに顔を出そうかな」


 部活は結構ハードだから、たまにしか行かないんだよな…でも、真面目に取り組まないと怒られそうだな〜。


「家…着いた。時間かかったな……」


 冷蔵庫に移してっと…あらかた、優先事項は終わったかな。


「…料理…ね………」


 キッチンに立つと、やっぱり瑠璃の行動が気にかかる。

 嬉しかったのは事実なんだが…料理にチャレンジするのはやっぱりおかしい。


「…今日の夜、起きたら詳しく話してもらおうかな」


 詳しく聞けたら、もしかしたらなにか俺もできるかもしれんしな。具体的に、上手くなれるように教えてあげられるかも。


「…さて、昼過ぎぐらいだし、俺のやること済ませるか〜〜」


 体をほぐして…いざ、宿題という宿敵との戦いへ!

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