日記10 新たな青の日に
「あ〜…あぁ…」
疲れた。エグいぐらい疲れた。
宿題むずいし…テストとかになると…考えたくねぇ。
「うわ…もうこんな時間だ」
あれ、俺何時間やってたんだ?
まあ…ちょっとスマホをさわったが…終わったからどうでもいいか。
「夕方…」
ササッと片付けて1階に降りたが…母さんも父さんも帰ってきてないな。
「お? 母さんから連絡だ」
遅くなるから夕飯は自分で作れってか。
そして父さんからの既読が早い…あの2人、合流してるな。
「仕事を手伝ってるならそう言ってくれればいいのに…」
息子に気遣いって、そんな信用されてないのか?
別に悪いようには考えないっての。
「…瑠璃に会いに行くか」
まだ寝てると思うが、先に家で待っとくか。
〜少しして〜
「瑠璃ー、来たぞー」
シーンッとしてる…寝てるな。
夕飯…なにしようかな。
瑠璃は寝起きだし、そんなガッツリしてるのは無理だよな…パンかな?
「…キッチンに自然と来たけど、べつに今日散歩行かないんだよな」
昨日行ったし、今日は瑠璃になにがいいかって訊こうかな。
本当は毎日散歩したいが…まだまだ先かな。そもそも外に出ることすら嫌がってるし…あれ?
「…お菓子で誘導したらもしかしたら……?」
今日の朝、がんばって外に出てくれたし…可哀想だが、夕飯を悩んでるしちょうどいいかもしれん。
「…一度試してみるか」
だが、誘導と言ってもなにをどうすればいいんだ?
流石に食べに行くのは無理だし…食材を買いに行くのも無理だろう。
「出前…ピザ?」
寝起きには重くないか…?
他にもなにかないか調べ……
「ガタンッ!」
物音…?
瑠璃が起きたのか?
「起きたのかー?」
「…」
寝てる…?
一応、部屋まで確認に行くか。
「コンコンッ」
「瑠璃ー、起きたのか?」
「…お……おきた…おきてたよ…………」
絶対寝てたな。
あれ…じゃあ、あの音はなんなんだ?
「…い…いたい…おでこいたいよ〜〜!!」
…そういうことか。
「うわぁ〜...りんくん! おでこいたい〜〜!!」
部屋の中で泣いてるよ…ベッドから落ちたのか?
「りんく〜ん!」
あっ、出てきた。
「いた! りんくん! おきたらおでこいたい! わたしどっかぶつけたのかな〜〜!!??」
「知らないよ、ベッドから落ちたんじゃないのか? 起きた時はどこにいた?」
「ぇっく…えとね…たしかぁ……ゆかのうえに………」
「じゃあ落ちたじゃん」
「いたいよ〜〜!!」
頭から落ちるって、どんな寝方したらそうなるんだよ。
いっそのことタンスで寝かせようかな。いや、狭いし暗いしで泣くか…
「りんく〜ん、わたしぃ……」
「わかったって。下に降りて氷水を作るから、一緒に降りるぞ」
「うん…わかったぁ〜……」
たく…もう床で寝かせようかな。
「…作ったぞ」
「ひゃっ…つめたい……」
「氷水だから当たり前だろ。少しの間は我慢だ」
「わかった…ありがとね」
「いいよ、全然。次から床に落ちなかったら、それ以外は気にしないから」
「うっ…それは……ごめんなさい…」
寝相ね…抱き枕でも買ってきてやろうかな。それでよくなると聞いたことあるし…いいのを見つけたら買っておこう。
「ん…泣いてたら、お腹すいてきちゃった」
おっ、瑠璃から言い出してくれたな。
「そうだ。夕飯なんだが、なにがいい?」
「えっとね…なんかね、すごくお腹がすいたの。いつもよりもずっと! だから…あまり食べない物を食べたいなって」
これは…チャンスじゃないか?
「…じゃあ、ピザを頼もうと思ってたんだがそれでいいか?」
「ピザ! 私ピザがいい!」
「寝起きなのに大丈夫なのか?」
「目が覚めてるから寝起きじゃないの! ピザにしようよ!!」
珍しいな…そんなに食べてなかったっけ?
最後は…何年か前の瑠璃の誕生日だから…そんなにだな。
「わかった。じゃあ、なんのピザにするか決めるか」
「やった〜!」
アプリで出前っと…これか。
「私コーンハチミツ!!」
「よく覚えてるな。他もあるが、それでいいのか?」
「じゃあ見てみる! なにがあるの?」
「デリシャスビーフピッザにマジウマホクホクポテトピッザ…あとは、イチゴピザとか色々あるぞ」
「最後はいいや…」
「俺もそう思う」
イチゴピザって、もうクレープじゃん。
「ん〜…俺はデリシャスビーフピッザにしようかな。瑠璃はなににするんだ?」
「えっと…ん〜…ウインナーピザがいい!」
「おし、じゃあ決まりだな」
「ピザだ〜ピザだ〜♪」
ご機嫌だな…だが、今回は少しがんばってもらおうぞ。
「…瑠璃、ジュースが家になかったから買いに行くのだか、来るか?」
「え〜…いやだ、私家にいる」
「そうか…スーパーまで時間がかかるから、もしかしたらピザが届くかもしれない。もう会計は済ませてあるから、届いたら受け取ってくれないか?」
「えっ!? 嫌だよぉ…そうならないようにしてよぉ……」
「じゃあ、ジュースなしだがいいのか?」
「うっ…ジュースは飲みたい…でも、受け取るのもいや……」
家は絶対出ない気だな…申し訳ないが、それ前提で動くからそう思ってくれたほうがいいか。
「受け取るだけだから、少しだけ家から出てもらうことになるな。お願いしてもいいか?」
「ん〜……」
頬を膨らませてる。半分泣いてるが…我慢してるっぽい。
「……わかった、私がんばるから」
「ありがとう。じゃあ、行ってくるよ」
「うん…いってらっしゃい」
よし…じゃあ、自転車キツイし、歩いて行くか。




