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日記34 意外と

「キーンコーンカーンコーン」 


 終わった…やっと授業が終わった…長いわ。


「ぬぁ〜…あぁ…」

鷹凛(おうりん)ー、おつ〜」

啓真(けいま)…おつかれ」

「やっと授業終わったな〜…てなわけで、忘れてないよな?」

「部活、だろ? ちゃんと持ってきたぞ」

「ナイス〜。それじゃ、行こうぜ」



〜少しして〜



「お〜し、着替えたな」

「着替えました」

「なら、移動しようぜ〜」


 テンション高いな…


「お前、テンション高くね?」

「めずらしく鷹凛がいるし。いつもより楽しくなりそうだな〜」

(はやて)がいたろ?」

「あいつは剣道だし、近いけど話す機会は少ないんだよ」

「それもそっか」


 体育館な…第二体育館にしては変わりないぐらいにデカいし、だから練習の幅が広いんだよな。そりゃあ、タイミングが外れるか。


「ついたー、入るぞー」


「ガラガラ」


 あれ…人、少ないな…


「…空手部員はいないのか?」

「いるぞ。まだ部活の時間じゃないしな。ギリギリでいつも来てるんよ」

「そっか」


 だから剣道も少ないのか…あれ?


「颯は?」

「あいつは7時間目がある」

「あ、今日は火曜日か」


 火、水、金だったはず…がんばってるな。


「鷹凛ー、体ほぐそうぜ」

「ランニング?」

「プラス筋トレ」

「始めから飛ばしすぎじゃ…」

「やるぞ」

「わ…わかった……」


 やばい…今日持つかな…?



〜少しして〜



「…ふぅ……」

「やるじゃん。おとろえてないな」

「それはどうも…」


 とりあえず…くらいついてる。俺に合わせてくれてるから、やりやすいな。


「うし…これで、アップは終わりかな?」

「意外と…軽くなんだな」

「始まってからも軽くやるしな」

「おい、マジかよ」


 じゃあこれ自主練じゃん。


「ガラガラ」


「おつかれさまでーす」


 あ、誰か来た……


「…あ、篠原(しのはら)じゃん」

「あれ…高木(たかぎ)くんだ~」

宇良(うら)〜、やっと連れてこれたぞ」

「ほんとだ〜。幽霊部員がここに現るってね」

「まあ…うん、来たよ」


 なにも言えないんだけど。


「あっ、もう1年生とか来てたから、そろそろ準備したら?」

「オッケー。鷹凛、準備しようぜ」

「わかった」

「私もやるよ」

「宇良は大丈夫だよ」

「じゃあ、お言葉に甘えて」


 あれ…篠原はマネージャーだったはず。


「啓真…」

「鷹凛」

「あっ、はい」

「カッコつけるのは、結構さりげなくがいいんだよ」

「…え? うん、わかった」


 優しいなって言おうとしただけなんだけどな…


「まっ、お前も恋人できたらわかるか」

「俺にできるかな〜」

「お前は人たらしだから余裕だよ」

「関係ないだろ」

「うわぁ…その時点で、お前には早そうだな」

「え? どういうこと?」


 そもそも、俺に恋愛は向いてないっての。


「とりあえず、異性で大切な人とかいないのか?」

「…いる」

「…え?」

「いるぞ」

「…だれ?」

「俺の幼なじみ」

「…あ〜、あの子か。一緒にいるぐらいだもんな」

「そうだよ。いないわけではないし」

「でもな…じゃあ、他は?」


 他…瑠璃(るり)以外にいない気がする…


「…母さんとか?」

「もう家族って…鷹凛の恋人はまだまだか〜…」


 なんで悲しがるんだよ…人付き合いは恋愛だけじゃないだろ。


「もういいか?」

「うん、聞かせてくれてサンキュー」

「おう。じゃあ、準備しようぜ」

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