日記26 お頼みします
「ペラッ」
「おし、そろったな」
「ま…またまけたぁ…!」
落ちこんでる…でも、顔に出てたからなぁ。
「りんくん、つよいね」
「そうか? 真剣衰弱は、瑠璃もたいがいできるだろ?」
「そうだけど…私、ぜんぜん勝てなかった」
「僅差だけどな」
正直、瑠璃が顔に出してくれたからそろったまであるし、それなしだったら五分五分かも。
「…もう暗いな…」
明かりがないと見えないし…そろそろ、母さんたちも帰ってくるだろう。
「夜ご飯…瑠璃、なに食べたい?」
「う〜ん…うかばないな〜…」
めずらしいな…俺も浮かばないし、どうしたものか……
「ガチャ」
「ただいま〜」
「母さんだ…おかえりー」
「あら〜、見慣れない靴があるわね。だれかしら〜?」
「瑠璃ー…んん! ちょ、母さん、声張るから下おりるー!」
俺バカだわ。普通におりれば早いのに。
「おりようぜ」
「わかった!」
瑠璃はごきげんだな。でも、なんだかんだ家に来ても明るかったし…成長なのか?
「あっ、瑠璃ちゃん! こんばんは〜」
「りんくんのお母さん! こんばんは!」
「家に来るなんて…今日は記念日ね」
「そんな、おおげさですよ〜」
まんざらでもなさそうだな。
「母さん。瑠璃のご飯を考えようと思ったんだけど、浮かばなくてさ。おすすめある?」
「そうね…なら、私が作ろうかな?」
「え、母さんが?」
マジか。なんか押し付けたみたいで申し訳ねぇ。
「ほんとですか!?」
「もちろんよ。瑠璃ちゃんにおいしいと言ってもらえるものを作るね〜」
「やったー!! ありがとうございます!!!」
「…母さん、ありがとう。申し訳ないし、手伝うよ」
「鷹凛は瑠璃ちゃんと遊んでて大丈夫よ〜」
「そっか、わかった」
テレビでも観ようかな…?
「…あっ、そうだ。瑠璃、先にソファへ座っといて」
「は〜い!」
行ったな…じゃあ、母さんと話せるや。
「母さん、宅配の件だけどさ」
「あ〜、鷹凛、ありがとう。助かったわ」
「うん。それでさ…急にどうしたの?」
「家にいる時間が少なくなったでしょ。私も最近にぎわってきたから余計にね。だから、お父さんと相談して買ったの」
「そっか」
そうだよな。頼めばやるけど…でも、俺はこれに賛成する。2人で相談したみたいだし、任せよう。
「ありがとう」
「どうも〜」
なんかごきげんだな…べつにいっか。
「りんく〜ん! おもしろいものみつけたよー!!」
「わかった、そっちに行くから待っててくれ」
おい、ソファに寝転がってるんだが…
「…座れないから、上乗っていい?」
「いやだー」
「じゃあ席を空けてくれ」
「でもねころびたーい…」
「…眠い?」
「そんなことないよ」
「じゃあ、起きてくれ」
「ねころんで見た~い。ほら、りんくん見てみて!」
バラエティ…動物の面白映像か。あっ、猫がダンスしてる。
「…じゃあ、俺は床で見る。クッションあるし」
「む…クッションあげない」
「くれよ」
「じゃあ、ソファでみなよ?」
「ならゆずってくれよ」
「…むぅ、わかった」
なんで少し怒ったんだ? でも、空けてくれたしいっか…
「…ポフッ」
ん? 左腕になにか……
「…瑠璃? なにしてんの?」
「…このたいせいが…らく…だから……です…」
「そっか。じゃあ観ようぜ」
「…うん!」
嬉しそう…ごきげんだな。




