日記22 10歩分
「ぶぅぇ〜……」
おっ、落ち着いてきたな。
「瑠璃、おはよう」
「…グスッ…りんくん…おはよぉ……」
やっと言葉が通じたな…まじでなにがあったんだ?
「…とりあえず、下おりようぜ」
「…うん……わかった」
夢…いや、さびしかったと言ったからな。それじゃないかも。
「はい、水」
「ありがとぉ」
…あれ?
「瑠璃、髪くくったままじゃん。寝る時に外さなかったのか?」
「んー? これはぁ…わすれてたぁ」
「そっか」
母さんがやったんだろうな。いつもと違うし、このくくり方を知らないし。
「…似合ってるじゃん」
「えへへ…ありがとぉ」
やっぱ、こういうのは知ったほうがいいよなー…頼まれたらやるか。
「さてと…瑠璃、さびしかったって、なにかあったのか?」
「…えっと…それは……」
「…怖い?」
「そ…そうじゃないよ! ただ…さびしかった…だけ……です…」
言いたくない…って感じじゃないよな。
「…わかった」
「あっ…あのね!」
「ん?」
「私…仕事! 早く終わったから…えっと…今日の分は終わったから…休み…で……」
「えっ、すごいじゃん。よかったな」
「え…えへへぇ……あっ、それで! あの…りんくんのお家に…遊びに行きたいなって……!!」
「俺の家に?」
「そ…そう! で、でも! りんくんがいやなら、大丈夫だよ!!」
「ん〜…俺の家な〜」
べつにいいけど……
「…なんにもないよ?」
「そ…それでも行きたい!!」
「わかった。じゃあ、準備しなよ」
「う…うん! やった! わかった!!」
ルンルンで2階に上がってったな。
「……家ねぇ…」
こう改めて遊びに来るのはひさしぶりだな。中学以来かな?
たしか、あの時は……
「…やめだ」
ひさしぶりではあるか。部屋は掃除してあるし、大丈夫っしょ。
「りんくーん! 準備できたよ!!」
「わざわざ外着に着替えたんだな」
「外に出るからね!」
隣だから、多分10歩ぐらいだけどな。
「じゃあ、行くか」
「いえ〜い!!」




