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妹との出会い

あ、お兄ちゃん! 」


扉を開けた瞬間いきなり呼びかけられ心臓が止まるかと思った。真奈香も可愛く悲鳴を上げていた。神山に関しては石と化していた。


「あ、みゆー、お久しぶりじゃん」


相手が美優と気づき自然に真奈香が話しかけ教室の中に入る。


「まなちゃん、おひさ! 」


そう言い真奈香が美優に抱きつく。

俺は目の前のことに驚き理解し自然と涙が溢れてきた。その粒はなかなか収まらず俺は逃げてしまった。遠くからは真奈香と美優が久しぶりの再会に騒いでいる声がする。俺は混乱した脳を数分かけ落ち着かせ、涙を拭き美優のいる場所へ戻った。


「み、美優、お久しぶりだな」


兄妹とは思えないぎごちないあいさつ。2年も会ってないから仕方ないことだろう。


「久しぶりだね、お兄ちゃん」


久しぶりに聞く妹の声は何も変わっていなかった。


「あ、あぁ」


言いたいことがあり過ぎてまとまらず何を話すべきか分からない。兄妹の間に無言が続く。


「ねえ、みゆ、どうして呼んだの? 」


そんな空気に耐えきれなくなったのか、それとも察したのか真奈香がいきなり核心に迫ることを真剣な面持ちで美優に尋ねる。


「とりあえず、席ついて」


「そうだな、おい、神山いつまで死んでるんだ」


ずっと固まって動かないでいる神山を呼んだが動かない。俺は神山の肩を少し強めに叩いた。


「あ、お、おー」


よく分からないことを言いながら神山は目覚めてくれた。まだしっかり目覚めてないのかぼーとしながら席に着く。不安そうに真奈香香が見つめるが目の焦点があってない。よほど驚いたのだろう。放っといてあげよう。


「じゃあ、話するね」


そう言い美優は電気が点いてない暗い教室で語り出した。


「学校の七不思議ってあるよね。ピアノが夜中勝手に音が出るようにとか、肖像画が笑うとか、人体模型が暴れるとか。でさ、私も気になってい学校に泊まって調べていたんだけど何も起こらないからみんなでワイワイ調べたら霊も集まると思って」


美優はとても楽しそうに話していた。いつの間にか神山も復活して聞いていた。神山はこういう話は全然大丈夫な様子で真剣な表情だった。


「それでね、一緒に調べて欲しいんだよ」


七不思議の単語が出た瞬間俺はこうなることを予想していた。そして手伝う覚悟も出来ていた。それは神山も真奈香も同じだったようだ。


「よっしゃー、いこーぜ」


俺は自分を奮い立たせるため拳を上げた。


控えめにおー、と真奈香、美優、神山が声を揃え言う。何か楽しくなってきた。


「最初はどこに行こうか? 」


俺は立ち上がったものの勢い任せのノープランだった。



「定番の音楽室に行きたい」



美優が元気よく答える。異論がないため俺たちは音楽室に向かった。音楽室は今いる2階の上の階の反対の校舎にあるため少し遠い。


「なあ、美優元気してたか」


美優とは2年前に別れて以来連絡していないためどうしてもぎこちない。


「うん、元気だったよ」


対して妹の美優はそんなことを感じていないようだった。


「それなら良かった、そっちは楽しいか? 」


「楽しいよ」


久しぶりに会う普通の兄妹の会話。変わってない妹の様子に俺は安心することができた。安心しすぎたのかまた瞳から涙が溢れそうになる。それを必死に堪える。もうみっともない兄の姿を妹に見せたくなかった。それを美優は感じたのか優しい顔をする。そんな妹を見るのがつらかった。


「ここだよね」


神山が自身のスマホのライトで照らす。


「音楽室」


ここで間違いないようだ。美優がワクワクした表情で音楽室の扉を見つめる。


「開けるぞ」


真奈香、美優、神山が頷く。ガラガラと音を立て扉が開く。

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