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  作者: 火鳥 らひす
1章;柚
33/45

31、だって女の子だもん。

翌朝、柚とロージアは、王都の街を見て回ったが、これといって新しい異世界人の情報は手に入らなかった。

柚自身は、街の人達の、昼間の姿が見れたことに意味があったようで、こらからのつけまつ毛の製作のヒントがあったと喜んでいた。


ロージアには、

もうすっかり職人が板についたなあ。ユズは、商人の素質もあるかもね。

と、言わせた。


ジルも合流し、3人は昼前には王都を発つと、なんとか日が落ちる前には、森の家に帰って来ることができた。


森に戻った3人は、また品物作りに没頭する毎日を送った。

相変わらずジルは、健気に1日置きに柚にカーボンを届けに来て、ロージアは仕事に手を動かしながら、そんな2人のやり取りを見守った。


そうして一週間が過ぎた。

その日は、この国の王子が、隣国の姫君との結納の儀を行う日。

結納の儀は、王宮敷地内にある、伝説の巫女の泉で、執り行われる。

それが、この国の王族の仕来たりなのだが、特に、今日、結納の儀を執り行う王子 クロス には、その場所が思い入れのある場所だとか。



「神聖な泉で行われる、結納の儀かあ。 私も見てみたいなあ。」

そう、憧れの眼差しで言う柚に、ロージアは苦笑しながら、

「無理だよユズ。 厳粛な儀だからね。部外者は立ち入り禁止。」

「そうなのかあ。 ロージアは結納品を作ってる、王宮付の鋼職人なのにダメなの?」

「ダメだなあ。」

そう言って、2人はクスクス笑った。


他愛の無い時間が 過ぎていった。


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