↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蔦  作者: 火鳥 らひす
1章;柚
30/45

29、隣国の姫の侍女。

「これは、  何なの?」

柚がひとりの女性に、そう声を掛けられたのは、ジルが取ってきた明日の分の商品を、テーブルに並び終えた頃だった。


「付けたすまつ毛なんです。」

そう、にっこり答える柚も、だいぶ接客に慣れてきたようだった。

私も付けていて……。

そう言って柚は、自分のふっさりとボリュームUPしたまつ毛を指先で示した。


「付けたすまつ毛?」

女性は、不思議そうな顔をし、されど、興味深そうに柚の顔を覗き込んできた。


「あれえ? アルテミス。来てくれたの?」

そこへ、そんな声を掛けて割り込んできたのは、隣店のサニーだった。

「えっ? サニー、久しぶり。 今回も出店していたのね。」

サニーに、アルテミスと呼ばれたその女性も、サニーにそう返した。

「えっ? 今日も我が儘姫のお使い?」

サニーがそう言うと、アルテミスは途端におどおどし、きょろきょろと辺りを確認する。

「サニー、いくら国外だからってそんなこと言わないで。 それでも万が一レオナ様の耳に入ったら、私、どうなってしまうか……。」

アルテミスはそう言うと、またきょろきょろと辺りを見回したのだ。


「ごめんごめん。そう言えば、この国の王子の婚約相手がレオナ様だっけ?」

「そうよ。サニー、いくら興味が無いからって、そのことを分かってないなんて、やっぱりレオナ様に知れたら……。」

その我が儘姫はよっぽど怖いのか、姫の名前が出る度に、アルテミスはおどおどと周りを気にしていた。


「しかし、レオナ様と結婚だなんて、この国の王子も何を基準に選んだろうね? とんだ物好きだよ。」

「サニーっ!!」



その後、アルテミスは、柚からしっかりつけまつ毛の付け方のレクチャーを受け、1セット購入した。

姫の結納の式展が間近で、ぜひともその時に使ってあげたくて、アルテミスは、とはいえ、姫のことを気にかけているようだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。