24、王都。
王都へ着くと、3人はすぐに宿を確保した。
それから、ロージアは柚を連れて街へ出て、ジルは、柚のつけまつ毛の売れるところを当たってくれるらしい。
「ロージア、どこいくの?」
柚はロージアに手を引かれるまま、訳も分からず街を歩いている。
街は結構活気があって、行き交う人たちも、皆、街を楽しんでいるようだった。
「約束しただろ? ユズの服を買いにいくんだよ。」
当然のようにそう言ってくるロージアに、柚は戸惑いを隠せなかった。
「ありがとう。 でもロージア。私、お金持ってないから……。」
宿屋代だってどうすればいいのか。そう、不安そうに言う柚に、ロージアは不思議そうな顔をした。
「ユズは異世界から来たばかりなんだからあたりまえだろ? それに、オレもジルも王国公認、王宮所属の職人なんだ。 こう見えてお金には困って無いし、結構裕福なんだけど……。」
そう言うと、ロージアは二カっと笑った。
「まあ、あの家じゃあそうは見えないよな。」
そう言って笑うと、続けた。
「 けど、あの家は代々オレの一族が受け継いでて、オレにとっては、あの家に住んでいることに意味があるんだ。」
だからユズは、そういったことは気にしなくていいから。
「それに……。 ううん、なんでもない。」
ロージアは一瞬躊躇うとそう言った。
そうして、表情を引き締めると、
「ユズ、ただユズが異世界から来たこと、ユズが異世界人だっていうことは、他の人には言ったらダメだ。異世界人の事を尋ねるときは、自分のことは言わない方がいい。
このことは、オレもジルもそう思ってて、だからユズの商品の売る場所探しはジルが探しに行ったんだ。」
――異世界人ということはタブーなのだろうか? ――
今まで出会ってきた人達の中で、ロージアもジルも柚にだれよりもやさしいのに……。
柚は、この疑問を胸に秘めると、
「分かった。」
そうロージアと約束した。
ユズは結局、肌ざわりのよい綿素材で、ローズ色の胸元しすっきりした、深いスリット入りのワンピースに、黒のスパッツのようなものが付いた服を選んだ。




