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第一章 運命の男 Ⅲ

                    〈第一章 運命の男 Ⅲ 〉

 スコットは秘書とは上司にこっ酷く叱られた。

仕事が終わって、近くのトイレで手を洗っていた時、丁度ハドソン社長が

入ってきた。

 無意識に目をそらした。

 ——あの時‥‥‥何故やってもいない罪を被った?

 ハドソン社長が普通に話しかけてきた。

 「えぇ‥‥‥あの少年を助けたかったから‥‥‥ですかね‥‥‥」

 スコットは無意識に答えた。

 「こらからどうするんだ? あんた学生には見えないがね‥‥‥」

 「さっき、ここが長いと言ってたが、サービススタッフが本職か?

あんた就職うまくいっていんだろ?」

ハドソン社長が痛いところを突いてきた。スコット以外のサービススタッフは

皆学生であるから、スコットは毎回輪に入れず気まずかった。

 「まだ名前を聞いていなかったが‥‥‥ブ、ブランド‥‥‥」

ハドソン社長はスコットの白いジャケットの左胸の名札を見ながら言いかけた。

 「ブランドリー・スコットです」スコットは答えた。

 「スコット君か! 国名みたいな名前だな。ハッハッハ」

 ハドソン社長は嫌味なく笑った。

 スコットの髪の色は金髪で、おまけに刈り上げのないサイドパートの髪型だ。

体は細身で、身長はうっすら高く、ブラウンの目の色をしている。

 ——そういえば、——ジュースの付いたジャケット——あんたが払う事になった——

スコットは何も驚かなかった。

 「承知しています。しかし、どれくらいの月日が掛かりますかね‥‥‥」

 「‥‥‥ところであんた車は好きか?」ハドソン社長は急に話を変えた。

 「お金がなかったもんなので、あんまり乗ったことはないですが‥‥‥

いつか自分の作った車に乗ってみたいなんて思ったことはあります。」

 少し間が開き、ハドソン社長は黙っていた。

 「一年間でどうだ!」

 ハドソン社長がスコットに向かって強く発して言った。

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