第二章 迷いの国 Ⅷ
〈第二章 迷いの国 Ⅷ 〉
二人はゴクりと頷いた。
「二度はごめんだ‥‥‥」
「ところでスコット! この国の文字は読めるのか?」
「いえ‥‥‥読めません」スコットが言った。
「‥‥‥そうか」スンケルが、なぜ聞いたのかは分からなかった。
「見てもらったら分かるが、今いる『ダストバレ地区』はこの南西部に位置する
海と海に切り離された国だ」スンケルが地図に指し示して言った。
「‥‥‥ここが、ダストバレ区‥‥‥なの?」
カローナは初めて知ったらしい。
「俺も初めて知った時は驚いたよ! こんな辺鄙な場所だったとわ」
スンケルは頭をかきながら言った。
「そして次に、上部にある大きな大陸が『コールシナ区』だ。一度行って
みたいと思っているんだが、まだかかりそうでな。主に北部、東部、西部の
三地方に分かれている」
「で、これを見てほしい。この真ん中の大陸が、エルシアの中心都
『エルシアン地区』だ。どうやら、普通の人間では決して行くことのできない
所らしい」
「ここに国王が住んでいるんですか?」スコットが尋ねた。
「詳しいことは分かんねぇが、そうなんだろうな。きっと‥‥‥」
「このダストバレ区の下にある近くの島が『サーファビル島』だ。
確かだいぶ前に、この島の『イズニオンの滝』の大洞窟で金塊が発見され、
出稼ぎ騒動になったとか‥‥‥」
「あたしそれ知ってる!」カローナが言い放った。
「街の住民も新聞を見て大騒ぎだよ! 急いで船借りて、そして海まで足を
運んだが、結局止められて全部台無しだ! 勿体ねぇ話だよ」
スコットは、ひっそりとベージュ色のジャケットからペンを取り出して、
スンケルが話した事を簡単にメモしていた。
「そして右上の長細い島が『ホールデモワイデ島』だ。ただの大富豪の集まりの
島だ。まぁ、俺たちには関係のない話だ」
「上のこの左右二つの島は分からん。気になるなら他の誰かにあたってくれ」
「この左上の竜は?」スコットは尋ねた。




