第二章 迷いの国 Ⅵ
〈第二章 迷いの国 Ⅵ 〉
「まぁまぁよ。けど最近テストが難しいの」
「そうか。その調子で頑張れよ。頑張った分いつか良い職業につけるかもな!」
スンケルは何やらマップ折りされた地図のようなものを持っていた。
「例えばどんな?」カローナが尋ねた。
「‥‥‥そうだな。中央のエルシアン地区に行けたりだとか。
それは言い過ぎか」
「エルシアン?地区?」カローナは首を傾げて言い放った。
「あぁ、そうか。カローナにもまだ見せてなかったな‥‥‥二人ともこっち来て
部屋に上がれ!」
カローナが走り出し、スコットも彼女の後に着いて行った。
家は六畳くらいの広さで、台所とその横には木で出きた冷蔵庫のようなものと、
四人掛けの椅子とテーブルがあった。その右横には本棚もあった。
また、奥には二階へ登るためのはしごと、地下への階段があった。
スンケルがお茶を出してくれた。
「飲めよ! 天然の苔茶だ」スンケルが威勢よくいった。
カローナは「ありがとう」と言ってそのまま飲んだ。
「苔茶‥‥‥って! 苔が生えているんですか?」
スコットが驚愕して言い放った。
「やな言い方すななよ‥‥‥。そっか、お前飲んだことないんだもんな。
まぁ何だ‥‥‥発酵してできた新鮮な茶だ。市場へ行けば売ってるよ」
苔茶は濃い緑色で、底には茶葉がびっしり沈んでいた。
「とにかく言いたいことは飲んでから言え!」
カローナは静かに笑ってスコットを見ていた。スコットが飲んでみると——
「こ‥‥‥これは、実に上品な味です!」スコットは言い放った。
「だから言ったでしょ! スコットこれ美味しいのよ」
カローナがスコットにクスクスと話しかけた。
スコットは、感動したかのように目を輝かせて飲んだ。
スンケルは腕を組みながら笑みを浮かべていた。そしてスコットは勢い余って
全部飲んでしまった。
「じゃぁ‥‥‥そろそろ本題に入ろうか」
スンケルが机の上にさっき持ってきた紙を広げた。




