第百八話『ひとりぽっちを見守るのにゃん』
第百八話『ひとりぽっちを見守るのにゃん』
《んれが友にゃちにゃんよ》
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ぽつん。
「と、ひとりぽっち。
今日のアタシとは、
明日にはもう逢えない。
逢いたくても逢えないのわん。
……はっ!
アタシだけじゃないのわん。
今日のミアンとも、
イオラとも、そして……、
ほかの友だちとだって。
明日はもう逢えないのわん。
……ぐすん。
さみしくてたまらないのわん。
このさみしさを埋めるには、
一体どうしたら……」
《ふぅぅむ。そろそろ頃合いみたいにゃん》
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「ミーにゃあん!」
「はっ!」
くるりっ。
「——と、声がしたもんで、
思わず後ろを、
振り返っちゃったのわぁん——
ミアン!」
「そっちへ行ってもいいのにゃん?」
「……うん。
モチ、なのわん!」
「みんにゃあ。
ミーにゃんの了解が、
得られたのにゃん。
にゃもんで行っくのにゃよぉ」
のっしのっし。のっしのっし。
「やれやれ。やっとかぁ」
すたすたすた。
「今回はまた、
ずいぶんと時間がかかったな」
ぱたぱたぱた。
「判ってあげなさい。
そういうお年頃なのよ」
ぱたぱたぱた。
「幼児とはいえ、
ややもすれば壊れそうになる乙女幼児心。
それを支えるのが、まっ、
友だちというもの、
にございますですかねぇ。
ミムカたちがしっかと、
見守っていなければなりませんです」
ぱたぱたぱた。
「——今日は翅人型の姿なんですね、
ミムカさん。
いつも、とまではいいませんが、
せめて私がそばにいる時くらい、
ネコ型となってくださいませんか?
……といいたいのを、
ここは、ぐっ、とこらえまして——
ミアンさんたちが、
近づいてくるのを見つめる、
ミーナさんの、
うれしそうな、お顔っていったら。
しょせん、誰しも、
ひとりぽっちではいられないのです。
誰かを求めるものなのです。
なぜなら、誰の心にも、
『愛』が、
『私』がいるから。
愛が愛を求めるのは当然のこと。
なので……私も行きますか」
すたすたすた、こけっ。
「痛たたたっ!
んもう!
なぁんでまた」
『遊び場に小石』
「が転がっているんですかぁ。
そりゃあね。
あって当たり前ですよ。
不自然さなんて、
これっぽっちもありません。
ありませんが………、
愛の行く手をさまたげて、
なんとしますかぁ!
抱き合って、励まし合う、
大事なシーンを、
ぶっ壊してどうしますかぁ!
そもそも、ですよ。
なぁんでこぉんなにもマジに、
小石さんへ怒りを、
ぶつけなければ、
ならないのですかぁ!」
しぃぃん。
「——いくらいっても無言のまま?
ええいっ。
これじゃあ、らちがあきません——
ミアンさん。
ミアンさんからも、
この判らず屋の小石さんに、
一言、びしっ、と、
いってやってくれませんか?」
「あのにゃあ」
《ミーにゃんのひとりぽっちをみんにゃの愛が見守るのにゃん》




