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絶望の序章

聖夜の日、それは神がこの世界に降り立った日

あらゆる風化を遂げ、それは祭りとなった。

では祭りとは何か、楽しいことか、

それとも悲劇なのか…

アルカは研究所内の実験施設のようなところにある筒状の媒体機を見ていた。

中には青くきれいな水と、そして永子と瓜二つの少女がいた。

「保健用にと作ってはあったが、まぁまさかこの検体を使うことになろうとはな…」

アルカの手には華原真琴のDNA情報の資料とゆるタウンで霧子が黒い真琴を襲撃した時の黒い真琴から採取した血痕のDNA資料があった。

「A‐15。いや、アルカモデルよ、驚くことに華原真琴のDNAは99%お前と一致している…一体お前のクローン情報はどこから流失したんだろうな…案外A-15が未来から送ったのだろうかな?…いずれにせよ黒い華原真琴もDNA上はお前と同じ存在、まさか医学上同じ存在が三人もいるとはな…」

すると医服を着た霧子が入ってくる。

「アルカ様、黒き華原真琴の霊粒因子の抽出が完了しました。結果は驚いたのですが100%…です。いつでもこの検体に情報を書き込むことができます」

するとアルカは尋ねる。

「華原真琴、本人の霊粒因子はどうだったのだ?」

霧子は答える。

「霊粒因子0.0001%、ほぼ皆無です。」

するとアルカは言う。

「確か、輪廻永子に使った因子は99%の霊粒因子だったな。成程な、これでようやく完璧な立証が可能になるのか。」

霧子は筒状の媒体機のコンピューターを操作し始める。

「待て、この検体は私の許可があるまで何もするな。」

すると霧子は尋ねる。

「ですが万が一黒い華原真琴にここを襲撃された場合…」

するとアルカは言う。

「バックアップは取ってある。必要なものもロックしてある。奴が霊体、いや因子を100%持っているのならまず反霊力でここは愚かロックしてある場所まで行けるはずがない。いつでも行える。」

するともう一人男性の研究員が入ってくる。

「アルカ・アステント様!報告します!現在ゆるタウン近くの廃墟にて黒い華原真琴を確認しました!逃げる様子は全くなく一人の白いコートを着た正体不明の女と立ち尽くしています。」

アルカは言う。

「分かった、霧子。お前は今から私の護衛に戻れ。これよりブラック華原真琴を殺す。」

アルカはそう言うと霧子と共に白衣をたなびかせながらその施設を後にした。


真琴はネットの掲示板を見ながら呟く。

「なーにがクリスマスだ…」

そう、今日は12月24日、クリスマスである。だが彼にとってはどうでもいいイベントだ。

すると真琴のPCの画面を覗き込んで見ていた永子が言う。

「クリスマスって…何?」

すると真琴が言う。

「ググれ」

永子はそれを聞くとポケットから自分の携帯を取り出してクリスマスを検索する。すると…

「リア充が…ハッスルするお祭り?」

真琴は答える。

「間違ってはいないな。まぁそれ以外にもあるっちゃあるんだけど例えば…」

すると永子の携帯が鳴る。永子は携帯に出る。

「地獄から舞い降りた大悪魔サタンが赤い返り血に塗れた服を着てサンタと名前を変更しハッスルしてるリア充の家に住居侵入など犯罪行為をしてプレゼントという名の爆弾を置いては消え置いては消え…」

真琴がそう言うが永子は聞いていなかった、いや、少しは頭に入っていたみたいだ。永子は言う。

「昼御飯できたから…降りてこいって…」

すると真琴は言う。

「分かった、じゃあ電源落としていくから少し待ってくれ」

真琴は機械の電源を落とし終えると永子と一回へ降りて食卓に座った。

「そういや母さん、永子がクリスマスについて知りたいらしいから教えてやってくれ。俺は滅入り苦しみますなうだからめんどくさくて…」

すると真琴の母が答える。

「めんどくさいって…ちょっと説明するだけじゃないの…まぁいいわ。えっとね永子ちゃん。クリスマスっていうのはキリストっていう人の誕生日で誕生する前の前夜祭24日と誕生日の25日に分かれているの。でこの24日と25日の切り替わる夜にサンタさんっていう人がいい子の所にプレゼントを置いていくの、まぁ大体はこんな感じたったと思う。」

すると永子が尋ねる。

「サンタさんって…大悪魔サタン…?プレゼント…爆弾…」

真琴の母は真琴の顔を見て言う。

「…あんた永子ちゃんに何教えたの?」

すると真琴は答える。

「キリストの誕生日に訪れる最強の英雄、サタンクロースの話だけど…」

真琴の母は言う。

「…とりあえず飯食べなさい。」


未理恵は冬休みというのに部室で高スペックPCを使って調べ物をしていた。

「…俊、コーヒーをもらえるかしら?」

すると近くにいた俊が答える。

「はい、すぐにご用意を致します。」

…ドオオン!!

霊学部の部室の扉が荒々しく開く。

「あの!清子は来てませんか!?」

それは清武だった。落ち着いた表情で未理恵は尋ねる。

「あら、蒼井清武さん…ごきげんよう。どうされましたか?」

清武は答える。

「実は清子が家にいないんです!あいつは滅多なことがない限り外へは出ないやつです!あと母の遺品の魔術本もなくなっていて…」

未理恵は言う。

「事情は理解しました、その様子ですと心当たりのある場所もないようですね…分かりました。少々お待ちを…」

すると俊が携帯を使って霊学部メンバー全員に電話をかける。

「皆様、本日の部活ですが今から行います。至急霊学部へお越し下さい。」

するとその電話の約5秒後、

…ガチャン

「ヱリちゃんデース☆実は階段で電話を聞いたなんていうのはバラしちゃダメですよー♪」

次に涼が入ってくる。

「あれ、やっぱりマテリアルは来ていないか。」

(実は課金カード目当てできたなんて言えないしな…)

次に優美が入ってくる。

「部長さんどうしたんですか?あれ?清武さん?ってことは清子ちゃん関連ですか?」

そして一番最後に永子と真琴が到着する。

「…ったーく、今度はなんだよ。俺は積みゲーの山があるのに…」

すると未理恵は尋ねる。

「あの、皆様、蒼井清子様の行きそうな場所に心当たりはあるでしょうか?もしくは華原さんがなにか隠れて悪事を働くとしたらどんなところにいるのか」

するともう一人人が入ってくる。

「私の今まで見た華原真琴の性格からすると、おそらく行くなら廃墟でだろう。例を挙げるとすればゆるタウンの近くにある廃墟など…華原がなにかしたのか?」

アルカだ、いや、赤田有都と呼んだほうがいいのかもしれない。

「成る程、確かに黒い華原様でしたらそんな場所におられても不思議はありませんね。」

俊がそう言うと未理恵が言う。

「でしたらそこまで行きましょう。現状なんの手掛かりも得られていません。」

すると清武が言う。

「多分あいつ…黒いマテリアルと戦う気だ…」

俊が言う。

「でしたら少し準備をしましょう、霊力が完全に強まるのは夜です。夕方までに行ければ問題はないかと思われます。そうですよね?赤田先生?」

アルカはそれを聞くとしばらく間を空けて言う。

「だ、だがもしその子が危険な目に遭ってるならすぐにでも行くべきだろう。もし場所が違えば大問題だ。」

すると未理恵が言う。

「では危険を承知でなんの準備もせずいけと言うんですか?私たちはそれなりの準備が必要です」

すると清武は提案する。

「あの、じゃあ先に俺と先生でそこへ行ってみてはいけないでしょうか?」

するとアルカは言う。

「私の受け持ちではないとしてもこの学校の生徒だろう?見捨てることはできない、私は先に行く」

未理恵は指示する。

「では万が一に備えて皆さんこの無線機を持ってください。危険なときにはこれを使って知らせてください」

アルカと清武はすぐにそれを受け取ると急ぐように部室を後にした。

すると俊が言う。

「皆様、赤田有都先生についてお聞きしたいことがあります」

部員は互いに互いを見合わせたあと俊の方を見て続きを聞く。

「赤田教諭は何故黒い華原様の行き先が分かったのでしょうか?それ以前に何故我々に近づいてきたのでしょうか?」

未理恵が続けて言う。

「実は以前海で黒い華原さんになぜか助けていただいた時、赤田教諭は私たちと別荘でいました。その直後黒い華原さんが赤田教諭に対して言った『あ、あとそこの教師!お前はとっとと死ねよ?邪魔だから。』という言葉、この意味を考えていました…黒華原さんが時間を超えてこの世界に来たのだとすればその先の未来で赤田教諭は黒華原さんと接点があったことになります。そもそも赤田有都の経歴は?卒業は?出身地は?」

俊が言う。

「お嬢様は赤田教諭のことを調べれるだけ調べました、ですが謎のセキュリティ、高度なサーバー攻撃、それらによりほとんど分かりませんでした。」

そして未理恵が結論づける。

「何故なら彼の名前は偽名、本名、アルカ・アステント。ここの皆様もよく知っているアステントグループの実権を握っているアトラ公爵の一人息子です。」


アルカと清武はアルカの運転する車に乗って廃墟へ向かっていた。

「成程な、ではそもそも黒い華原の目的は何なんだ?」

清武は言う。

「恐らくだけど聞いた話だとなんでも自分の思い通りに動く世界を作りたいってことだと思う」

アルカはそれを聞くと言う。

「ふむ…私とはまた目的が大きく違うな、その不幸の呪術、まだ発動してないようだし今ならまだ間に合うだろう」

すると廃墟に入り昔の駐車場に車を停める。

「成程、今度は廃校か、ここはここで気味が悪いな…よし、屋上へ急ぐぞ」

すると清武はアルカの持っている『それ』を気にする。

「あの…赤田先生?その…それって銃ですか?」

アルカは答える。

「いやいや、ただの麻酔銃だ。流石に銃刀法違反なんて教師はしないよ。」

勿論嘘だ。弾は6弾で毒が仕込まれている。当たればすぐに病院へ搬送しなければまず、死んでしまう

「そうですか、では急ぎましょう。」

するとアルカは清武にサバイバルナイフを渡す。

「相手はとても強く恐ろしい、こんなもので身を守れるかはわからないがとりあえず持ってろ。」

二人は廃校内を駆け上がり屋上まで行く、ちょうど屋上の前の階段に差し掛かったあたりで清武は言う。

「あの…校内にいる可能性は…ないんですか?」

アルカは答える。

「奴がいるとすれば屋上だ、急ぐぞ。」

アルカはもう完全に教師のふりをするのを忘れていた。

清武はそんなアルカについていき屋上へたどり着く。

屋上は冬なので既に夕日が見え、赤く輝いており、そこに黒いコートをたなびかせながら立っている黒い華原真琴と白いコートを身にまとって魔術本を片手に戦っている清子が居た。

「兄さん!?何故来たの!?」

清武が答える。

「お前が術を発動しないようにするためだよ!このバカ!何考えてんだ!」

するとその隙をついて黒い真琴が清子の背後に空間移動し手に持っている黒い刀で攻撃する。

…ザシュ!!

日本刀は清子を真っ二つに切った。清子は少しよろける。

「清子!」

清武がすぐに駆け寄る。すると黒い真琴は言う。

「大丈夫だよ、この刀は霊しか切れない、人の場合は魂だ、死にはしないがそれだけの苦痛を与えられる。さあ、諦めて俺の言うとおりにしろよ?発動すればいいんだよ?方法はさっき教えたとおりだ。さぁ…」

…バン!

アルカが銃を撃つ、瞬間黒い真琴が消える。

「おや?あんたもいたんだね?もうくたばってる頃かと思ってたよ。」

すると清武は驚く、そして尋ねる。

「お…お前…それ実銃じゃ…先生!麻酔銃って話じゃなかったのか!?」

すると黒い真琴がネタばらしのように笑って清武の目の前に空間移動して言う。

「ククク…こいつが教師なわけねえだろ!?こいつは霊を立証するため…」

…パン!

屋上に隠れていた霧子が麻酔銃を撃つが間一髪黒い真琴は空間移動でかわす。そしてその弾は清武に当たった。清武は一時的麻酔により気絶する。

「全く危ない…当たったらどうする気だ?まぁ当たらないからな…ククク」

するとアルカは霧子に言う。

「殺すのが目的なのだからっ実銃を用意するように言ってあっただろ!」

霧子は謝る。

「すみません、捕獲を目的としていましたから…」

そう言うと麻酔銃を捨て実銃の二丁拳銃へ持ち替える。

…バン!バン!ババン!!バン!

二人の放つ銃声が黒い真琴に弾を浴びせる。

「全く、無駄だって、たまの無駄使いもいいかげんにしろよ…てかうざいよ君等…」

すると黒い真琴は黒い炎のようなものを辺りに撒く。

「なんだ!?」

アルカがそう言うと霧子が自分の腕時計のようなものを見て言う。

「いけません、霊磁場パルス87%です!計測値に乱れも確認できます!」

すると黒い真琴は腕を大きく広げて言う。

「消え失せろ!マジナリティ・ホール!」

瞬間アルカも霊紙をかざし唱える。

「させてなるか!ゴーストエレ二ティ!」

黒い闇と赤い障壁の攻防が2秒ほど続いたその時…

「幻を穿いて、セインズアロー!」

清子がそう唱えると清子の持っていた霊紙から矢のような光が飛び出しアルカと黒い真琴の攻防の中心に突き刺さる。

「まさか共倒れさせるつもりか!蒼井清子め!」

黒い真琴はそう言うと空間移動をする。移動できないアルカと霧子は衝撃で屋上から空へ投げ出される。

「おのれえ!」

…バン!!

アルカの最後の弾丸が撃ち込まれる。

がそれは黒い真琴を少しかすっただけだった…アルカ達はそのまま落下していった。

「成程、毒を含んだ弾か、少しかすったのはまずかったな…解毒剤を塗っておくか。」

すると未理恵達が到着する。

辺りには霧子の作っていた拳銃が二丁、清子の魔術本、そして使い終わった霊紙がばら蒔かれ、麻酔銃で撃たれ気を失っている清武を起こそうとする清子と嘲笑する黒い真琴がいた。

「黒い華原さん…」

すると清子は立ち上がって言う。

「分かった、その術式を発動させてあげる…」

未理恵は叫ぶ。

「ダメです!やめなさい!!」

未理恵が駆け寄ろうとすると俊が黒い真琴に弾き飛ばされる。

「っく!やはり力の差が差ですか…」

そのまま地面に叩きつけられる俊、すると清武が意識を取り戻す。

「…っく、清子…やめとけ…奇跡なんて起きない…あいつも言ってたろ?だから解除…してく…」

すると黒い真琴は精神干渉を行う。

「黙れ、ずっとしなかったがこれ以上俺に歯向かうならお前を植物状態にしてやってもいいんだぞ?」

すると永子が時間を戻そうとする。

「やめろ。」

…ドス!

空間移動で現れた真琴が永子のループを阻止する。永子は気絶する。

「おいてめえ!」

真琴が叫ぶと黒い真琴は言う。

「黙れ傍観者、お前は何にも変えられない。惨劇の日のその日まで、お前はいつだって見てるだけ。」

すると清武が唸る。

「ぐおおおお!!あああああ!!!!」

清子が清武に声かけをする。

「兄さん!!」

すると黒い真琴は言う。

「おっと…やりすぎたな…これじゃあ殺してしまうかもな…不用意に本気は出すもんじゃないな!ハハハハ!!!」

江利奈が殴り込みに行こうとするがダメージをかなり負っている俊が必死で止める。

「行ってはいけません…あなたたちでは太刀打ちできません…彼は強すぎます…」

江利奈は言う。

「じゃあ何?あいつが好き勝手やってるのをずっとここで傍観してろって言うの?そんなのゴメンだわ、」

江利奈はそれでもという顔で前に出るが黒い真琴に蹴り飛ばされる。

「やめとけよ、ほら、もうすぐそこのゴミが死にやがるぜ…クッククック。絶望の序章にはちょうどいいだろう?さあ、不幸の呪術を今こそ実現しよう!」

黒い真琴はそう言うとコートの懐からその霊紙を取り出した…

真琴:えーと今回も無事終わりましたね!

江利奈:じゃねーだろ!こっちは待ちくたびれてんだよ!

真琴:あひい!

優美:(キャラ崩壊してる…)

未理恵:それでは早急に終わらせましょう

俊:とうとう本気で来た黒い華原様、

涼:瀕死状態に追い込まれたオルカナ

永子:私…問題ない…

一同:(それフラグ)

江利奈:次回へ続くぅー☆

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