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白銀の世界

人の夢は無限に存在する。

欲望が消えぬ限り永遠に…

もしひとつだけなんでもいいから何かが叶うとすれば

あなたは何を選びますか?…究極の選択の時に何を選びますか?

そこは、白く何もない場所。

真琴の夢に出てくる部屋でもなくただ白い空間、

そこには未理恵、真琴、永子、そして黒い真琴が居た。黒い真琴は語りだす。

「さて、色々手違いはあったがぁ、結果は同じように進んでるぜぇ?前回のループ失敗者たち?」

その不敵な笑みはここが現実世界、いや、生きている人間が住んでいる場所でないことを物語っていた。

すると、普段は大人しく口調がゆっくりな永子が言う。

「お前が、いくら繰り返してもやがて終わりが来る。その終わりの前では神とてどうすることもできない!何故分からない?お前は何故あんな悲劇を繰り返し起こそうとする?神になってもいいことなどない!」

すると黒い真琴は片目を閉じて言い放つ。

「俺はあんたら人間の黒い感情の結晶体のようなもんだ、終わりが来る?神に終わりが?…フフフ、ハーハハハ!!!!神は昔から無限の存在ではなかったか?何にでもなれて何でもできる!俺はその地位が欲しいんだよ!お前らの言う終わりとは俺が飽きたらの話だろう?なら飽きないようにすればいいだけじゃないか?」

すると未理恵が言う。

「真琴、あなたにはもう善意の心はないのですか?あなたは他の道を選ぶ気は本当にないんですか?」

黒い真琴は言い放つ。

「善意ぃ?そんなものはそこにいる俺にはあるんじゃないか?まぁ、そいつも今回で脱落したがな。」

すると今まで一言も喋らなかった真琴が言う。

「そうだ、俺は今回お前に妨害されて脱落した、だが、あの俺は記憶以外の何かを持って行ってくれていると思う…お前の大嫌いな善意をな」

黒い真琴はそれを聞くと腕を大きく広げ言う。

「そんなありもしない物など俺はどうでもいい!!さぁ!絶望の序章を始めよう!貴様らはそこで見ているがいい!!死ぬこともできず生きることもできないその場所でなぁ!今こそ!私は神になろう!!」

そのやりとりは、ここには存在しないはずの第三者により観劇されていた。いや、意図せず見ていた人物がいたのだ、それは…清子だった。


「…え!?」

清子は目を覚ます。手元にあった携帯を見るとそこには午前2:30と記されていた。

「…なんであんな夢見たんだろう、え?」

ふと目をやった自分の机の上に置いてあった学園祭の時に拾った欠片、そこから謎の光が発生してそして収束していくのが見えた。清子はその欠片に近づきそれを手に持ってみる。

「ここから光が発生してた…はずなんだけど…」

すると深く考える。彼の、黒い真琴の、その動機を。

「…神になるならそれに見合う何かを失うはず…それは善意?あいつの善意が代償で…」

するとドアが一人でに開く。

「っへ!?」

清子がそう言うと入ってきた男は答える。

「全く、今何時だと思っているんだ。今は夜中だぞ。いい加減分別ぐらいは付けろよ」

そう、清武だった。清子は少し安心すると反論を言う。

「兄さんだって寝てないじゃない!この前なんかずっとネトゲやってたじゃないの!」

すると清武は少し後ずさりをして言う。

「あ、あれはあいつが…あまりにも強すぎて戦闘狂だったからで…」

すると清武は清子の持っているそれに気づく。

「それ、なんだ?」

清子は答える。

「…多分これ、他の世界の霊学部の人たちが閉じ込められているんだと思う」

すると清武は少し笑ってみせる。

「そうかい、それなら証拠を見せてみろよ…人の魂を閉じ込められる都合のいい宝石なんてあるわけないだろ。」

清子は言う。

「私が寝てたら夢に杏芽條さんたちが出てきて、黒いアイツも出てきた…黒いアイツは神になるとか絶望がどうたら言ってたけどそのあと起きたらこの欠片が光ってたの」

すると清武は言う。

「それお前の妄想じゃないのか?」

すると清子は顔を赤らめて言う。

「もういい、もう寝るから早く出て行ってよ…」

すると清武は言う。

「分かったよ、そうだ、最後にその欠片を入手したとこ教えてくれよ」

すると清子は答える。

「体育館倉庫のあたり」


「ひっさしぶりのー!」

真琴がそう言うと永子が続けて言う。

「レンキュー」

すると真琴はゲームのコントローラーを手にして言う。

「待ちに待ったこの日のために俺は生きていた!さぁ、今日から一週間誰とも話さずにゲームに熱中できる!」

勿論、GWでもなければそんなはずはない。だが真琴は違った。

なんと彼は…

インフルエンザにかかっていた。

その為学校に3日間行くことができず木金は休日と学校の創立記念日だった。

「でも真琴?…病気なのにゲームして平気?ちゃんと…休んだほうが…」

すると真琴は言う。

「大丈夫だ、問題ない。俺はインフルエンザには絶対に負けないからな、たとえ天地がひっくり返ろうとも、俺は倒れない!俺はこの辛い病気を乗り切ったら、絶対に上位ランカーになるんだ!」

それは永子が聴いても露骨な死亡フラグにしか見えなかった。そして次の瞬間…

…バタ

「…真琴?大丈夫?」

永子が尋ねると真琴は倒れたまま右腕を振り上げ言う。

「我が生涯に…一片の…悔い…有り…」

真琴が完全に脱力する。すると永子は携帯を使って真琴の母とコンタクトを取る。

「もしもし?永子ちゃん?どうしたのー?」

真琴の母が電話越しにそう質問すると永子は言う。

「真琴が倒れた、多分…病気に負けた…フラグ立てて、倒れた」

すると真琴の母は電話を切り、扉を開けて入ってくる。

「まったく、体調が悪いのに無理やりゲームしようとするからよー。ちゃんと寝てなさい…」

真琴の母は真琴を抱きかかえベットまで運ぶ。すると玄関のチャイムが鳴る。

「はーい?永子ちゃん、出てあげて?」

永子はそう聞くと玄関まで行き扉を開ける。

「あ…お久しぶりです…」

永子がそう言葉を発した相手は未理恵たち霊学部の一同だった。だが涼はいない。

「華原さんのお見舞いに来ました。」

未理恵のその言葉に、霊学部を歓迎しなかったのはおそらく、真琴だけだろう。


「…なんで来た?」

真琴は辛そうにそう言う。すると未理恵は答える。

「いえ、お見舞いくらいはしてあげないと思いましてみなさんで相談してたんです」

優美が言う。

「まぁ、来ちゃったものは来ちゃったんだし仕方ないよね。そういえば華原くんインフルエンザなんだって?大丈夫なの?」

すると俊がなにか怪しげな瓶を持って言う。

「華原様、これが何かわかりますか?」

真琴は答える。

「飲んだら死ぬ薬…」

俊は少し笑って言う。

「ぷっくくくく…これは杏芽條家の秘薬の一つのHTAP1521試験薬でございます。飲めばたちまち1日後にはインフルエンザが治ることでしょう。」

すると真琴は言う。

「いや、いいから帰ってくれ、今治ったら本気で困る。ゲーム連休ライフが満喫できなくなる…」

するとずっとゲームをしていた江利奈が言う。

「まぁ、物は試しよ、少しでいいから飲んじゃってみたら?あんたも辛いでしょ?」

すると真琴は言う。

「嫌味かよ」

江利奈は答える。

「あんたにとっての最善策を言ってるだけよ。」

すると未理恵が指示する。

「では俊、無理矢理でもいいからその薬を早く華原さんに飲ませてあげてください、あ、そうそう、この薬、まだ理論上だけで人体投与はしていないんです。」

すると真琴は飛び起きて言う。

「んな怪しすぎる薬飲めるわけ…」

時すでに遅し、一瞬の隙を俊は見逃さなかった。

「お嬢様の指示です、ご了承ください華原様。何、心配せずとも死にはしませんよ。多分…」

真琴は言う。

「それ死ぬってことじゃ…ねぇ…か…」

…ドサ…

真琴が倒れる、だがその表情はさっきよりは楽そうだった。

「おや、さすがの即効性ですね。もう効果が現れるとは…」

すると未理恵は言う。

「さて、いかがわしいものでも探しますか?」

すると江利奈が言う。

「あぁ、そうね、じゃあまずタンス、ベットの下、本棚の裏、テレビの裏、DVDケースの中を見てみるといいわ。大抵の男はそうゆうところに隠してる。」

すると優美は質問する。

「え、でもここ華原くんの家ですし…さすがに部屋荒らしは…」

すると永子が言う。

「お母さんの…許可は出てる…」

すると一同は真琴の母の方を見る。

「いいわよ、いくらでも探してちょうだいね。この子の趣味も知りたいし」

すると未理恵が指揮を取る。

「ではこれより華原くんの部屋の大捜索を行います!物の配置などは動かしたら動かす前の状態に戻すこと!それでは始めます!タンス、ベットの下、本棚の裏、テレビの裏、DVDケースの中を中心に探していきましょう!」


真琴は深い眠りについていた。するとまた夢の未理恵が現れる。

「久しぶりですね、真琴。」

またあの部屋だ、火が蛇のように蠢き出口のない炎の密室。真琴は尋ねる。

「ここはどこなんだ、この部屋はどこにある部屋だ?ずっと考えていたが俺が見てきたどこにも一致しない。ここは他の世界とやらか?」

すると未理恵は言う。

「今日の真琴は積極的ですね、ですがそれをお答えはできません。でも今真琴はさらっと答えを言いましたよ?」

すると真琴は答える。

「成る程、俺が見覚えがないのならここは未来の場所ってわけか…で今回の用件はなんだ?俺に干渉するってことはまた前見たいな不幸な事故の連鎖みたいなのがあるってことなんだろ?」

すると未理恵は答える。

「いえ、今回はその逆です。未来が分からないからこそ、彼の行動がどうなるかの予測がつかないんです。」

すると真琴は質問する。

「めんどくさいから初めに聞いとく、お前はあの黒い俺と何があった?この前の件を総合してこの部屋のことをどう考えてもお前は未来の杏芽條お嬢様としか思えない。もしそうならあの黒い俺も未来の俺ってことになる。俗に言う闇堕ちか、なぜあぁなる?」

すると未理恵は答える。

「そこまで分かっていらしたのですね、この世界の真琴は、もしかしたら、あなたがピリオドになってくれるかもしれません…はい、その通りです、私は未来の杏芽條未理恵、後に変えられない死ぬ運命の時のままの意識です。過去の時間軸に意識を戻せば私は運命として固定されていないから意識体としてですが存在することができるんです。、そしてその世界の私が死ねば、その記憶は私の中へ流れ込みまたループする、つまり、タイムリープのようなものです。それが延々と続いている…私はもう何度死んだか覚えていません。」

すると真琴は言う。

「お前が…何度も死んでいる!?…そんな…そ、それでなぜ俺に意識があるんだ?なぜ俺なんだ?運命は変えられないのか!?」

未理恵は答える。

「私があなたの夢の中でだけ意識として覚醒できる理由は二つ、ひとつは私がいわゆる霊体のようなものであなたに取り憑いているから。二つ目は私のすべてがあなたの頭とは別の場所にあるから。これは私にもあまりよくわからないんですがネットワークのようなものでしょうか?いえ、携帯端末ですね。携帯はほかの場所にいる端末に声を届けることができます。そしてそれは双方から行えます、私の場合、記憶を真琴の頭に届け霊体の私があなたから別の場所へ記憶を送っているんです。」

すると真琴は尋ねる。

「俺には何時に取り憑いた?」

未理恵は答える。

「この過去へ、ループする前の世界でです。あなたの記憶も本来であればあなたに届くはずだった、だけれど彼はそれを良しとはしなかった。もしかしたら、今回のイレギュラーとは今までのあなたと全く違う思考をしているあなたなのかもしれませんね。」

すると真琴は言う。

「過去に黒い俺は、俺の前に姿を現したことはあったのか?」

それは突飛な考えが生んだ質問、だが、未理恵はその質問に答えた。

「いえ、現れたのは恐らく、この世界が初めてかもしれません、彼の思考は今回以外の世界の真琴と同じだっただからこそ姿を見せる必要性がなく次にどうするかを考えることができたのだと思います。なにせ私は死ぬときに正体を知っていましたから特に気にはしていませんでしたし…」

すると真琴は質問を再びする。

「何故俺がイレギュラーだと思うんだ?」

未理恵は答える。

「あなたには未来のあなたの心が少ないながらタイムリープしているから…としか根拠がありませんね…」


真琴が寝ている間、霊学部の一同は真琴の所持していると思われるいかがわしい資料を探していた。

「もーなんでないのー!」

江利奈がそう言うと優美が言う。

「やっぱり華原くんって健全な男の子じゃないのかな?」

すると俊は言う。

「同じ男としては、いかがわしいことの一つや二つは考えるものです。私もつい3年前ほどにそう言った類のものに興味を示しお嬢様によく怒られていました。」

すると未理恵は言う。

「俊?そういえば昨日、あなたのベットの下からこれが見つかったんですけど…説明してもらえますか?」

すると俊は未理恵の出してきたいかがわしい本を受け取って見る。

「この内容は私ではありませんな、誰かに悪戯されたのでしょう。後で私が他の使用人に聞いてみます」

未理恵は言う。

「本当にあなたのではないんですか?」

その目は少し怒りの表情を見せていた。

「いえいえ、本当でございます。これは私の所持している書物ではありません。それに私が隠すとすれば、そんな見つかりやすい場所に放置はしませんよ?ぷっくくく」

すると永子が何かを持ってくる。

「これ、ゲーム機の中に…あった…」

それは…

「これはギャルゲーでございますね。擬似恋愛を体験できるゲームですな。」

俊がそう言うと江利奈が声を上げる。

「これ!これってそうじゃない!?」

俊が鑑定する。

「いえ、これもギャルゲーでございます」

すると真琴のパソコンから通知音がする。一同が見るとそこには…

「これは、エロゲーですな」


真琴はゆっくりと目を覚ます。あたりは夕焼けで眩しくなっていた。

「まったく…やっと帰ったか…てマジかよ…全然体エラくなくなってるじゃねえか…」

すると違和感に気づく。

「なんだこりゃ?…写真か?」

真琴はそれを見るとそこには、

「あいつら、やってくれるな…」

その写真には真琴の部屋に入っていた未理恵たちが、そして中央のマイPCには…

「俺が唯一やってたエロゲのプッシュ通知かよ…なんでこんなタイミングで出るかな…」

それは唯一真琴が手を出していたR‐18のゲーム、するとノックがする。

「真琴ー?起きてる?」

真琴の母がそう言うと真琴は答える。

「な、なんだよ…」

真琴の母は答える。

「あんた、体良くなったんでしょ?未理恵ちゃんから聞いたわ。明日の学校の用意、ちゃんとするようにね。」

真琴は思う。

(せっかくのゲームライフ連休が…あぁ、学校何ざ行きたくねえよぉ…)


黒い真琴は夜空を見ていた、いや、何かを待っていた。

「おや、もう来たのかい?早いね…今から君には俺の全てを話す。その上でこの霊紙に記された術式を行うか解除するかを自分で選ぶといい、どちらを選んでもらっても構わない。仮にもこの前同じ迷路を越えた仲だろう?…君のいい返事を、期待してるよ。」

黒い真琴がそう言い放った先に居たのは、白いコートを着た、蒼井清子だった。

真琴:あーあ

未理恵:どうされましたか華原さん?

アルカ:コラ、華原!ゲームは禁止のはずだと思うが?

真琴:それはあそこでバンバンTVゲームをやってる奴に言ってくれ

江利奈:あー!また負けたー!…ん?先生もやります?

アルカ:…

優美:一度部活名を考え直したほうがいいかも…

涼:ヨッシャァ!!!オ●ジンキタ━(゜∀゜)━!ニエエエエエエエエエ!!!

真琴:次回、

俊:ついに明かされた黒い華原様の正体

未理恵:そして蒼井清子さんが選ぶ未来

江利奈:華原のエロゲーの攻略スピードは如何に!?

真琴:黙れヱリ!ゲーム割るぞ!

永子:次回へ続くかも…です…

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