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学祭の準備

夏が終わり気温も下がり冬の気配が近づく…

秋の紅葉は散り始め、次第に生物も眠りの準備を始める…

そして彼らはとあるイベントのための準備を始める…

だがあらゆる動きはゆっくりと速度を落としてでも確実に近づいてくる…

「ところで学園祭の準備は出来てるのか?」

真琴がそう尋ねると未理恵は答える。

「そうですね…最近は学園祭が近いせいかみなさん準備や買い出しなどをしておられますね。」

すると真琴は言う。

「いや、俺の言ってるのはあんたたちのことなんだが…」

すると隣でゲームをしていた涼が真琴の肩に手を置いて言う。

「大丈夫だ…問題ない。きっとお嬢様のお金が何とかしてくれるさ」

すると優美が言う。

「あれ?でも出し物って使えるお金に限度があったよね?確か…一万円くらいで…」

すると俊は苦笑して言う。

「ぷっくくくく…そうでございますね、確かにこれはお金では解決できない問題でございますね。」

江利奈はテレビゲームをしながら言う。

「だから何度も言ってるじゃない。私の作るドッキリ霊学部室!恐怖のひと時でいいって!」

すると真琴と優美はそれをきっぱり断る。

「いや、それは絶対に流行らないと思う。てかそれは恐怖すぎる」

「あんなもの以上のものを置きまくった恐怖はちょっと…」

流石にテーマが決まっていない未理恵は少し焦りの表情を見せている。すると俊が未理恵に話しかける。

「…最悪、また昨年度と同じで江利奈様のアイデアを採用してのんびり過ごすのもいいのでは?」

すると未理恵が立ち上がって言う。

「と…とりあえずの意見は何かありませんか…お化け屋敷以外でのメジャーな…普通の出し物は!」

いつもと違う未理恵の態度を見ると皆後がないことを察して静かに席に座る。そして俊がホワイトボードを持ってきて言う。

「では私めがこのホワイトボードにアイデアをまとめるので皆様、遠慮なく意見を出し合ってください。」

すると霊学部の扉が開く。

「お、珍しく何やってるんですか?」

そう言いながら入ってきたのは顧問の赤田先生…アルカ・アステントだった。

「おや、赤田先生も宜しければ学園祭の出し物のアイデアを考えてくれませんか?」

するとアルカは思う。

(今日はA-15はいないか…いや、居たところでどうだというのだが…まぁたまにはこう言うのもいいかもな)

「いいでしょう。では席に座らせてもらいますね」

そう言いながらアルカは涼の隣に座る。すると江利奈が意見を最初に言う。

「お化け屋敷以外だと…やっぱりバザーとか?ほら、あの何か売ったりするやつ」

すると真琴が尋ねる。

「それ、何売るんだ?一万円以内で仕入れて利益を得るつもりか?それだと喫茶とかのほうがいいと思うが…」

次に優美が言う。

「私、展示会でもいいかと思います!例えば部長さんのコレクションの霊的なDVDとか霊具とか心霊写真とかの展示です。それなら人も集まりそうですし簡単にできるんじゃないでしょうか?」

すると俊が言う。

「それはいい案ですが…万が一お嬢様には有り得ないでしょうがお払い出来ていないものが含まれてしまったら…ぷっくくく…」

次に涼が言う。

「簡単にアイドルのヱリを召喚したら済むんじゃないか?勿論バレたらいけないから霊学部の特別ゲストとして…」

すると江利奈が怒る。

「嫌よ!私学校では静かに過ごしたいし!てかあんたまでヱリって言わないでくれる?」

それを見た俊が仲裁のようにホワイトボードに書きながら言う。

「ではバザー、喫茶、展示会、江利奈様の特別ステージ…でいいですかね?あ、赤田先生、何か案がありましたらお話ください。」

するとアルカは言う。

「うーん…確かにいい案が多いんですがね…バザーとなると何を売るかで時間がかかりますし展示会はお祓いに金がかかると思います…特別ステージは体育館で行うことになるから霊学部の宣伝にはつながりにくい…となると私個人の見解ですが一番喫茶が妥当ではありませんか?喫茶だと部活宣伝にもなりますしこの部屋とこの前の部屋を利用すれば喫茶は可能かと思います。売るものもジュースをある程度買えばいいだけですし後は食べ物をどうするかですね…」

(実際俺が成功してたのが高校の三年間のうち喫茶だけなんて言えないしな…)

すると未理恵が答える。

「喫茶ですか…それは一体どうゆうものなのですか?」

俊が言う。

「そういえばお嬢様は喫茶に行ったことがありませんでしたね。喫茶というのは簡単に言えば、レストランのような感じです。メニューをお客様に見てもらいそこからお客様のご希望の商品を持っていく…という感じでございます。」

すると江利奈が言う。

「私、ちょっとだけど料理くらいなら出来る…と思うけど…」

続けて優美が言う。

「私パフェの盛り付けとかをお母さんと一緒にやったことありますよ。」

それを聞いた未理恵が言う。

「では喫茶…という方面で進めていきますが宜しいですか?」

すると真琴が言う。

「喫茶って言っても何かこう…霊学部ならではの○○喫茶とかいう風にただ喫茶ではなくて店名を付けてもいいんじゃないか?例えば…ゴースト喫茶とか…」

未理恵が答える。

「ゴースト喫茶…ですか…ですがそれだと何かこう…雰囲気が…」

すると優美が言う。

「精霊喫茶とかどうですか?明るい感じがしますし悪くないと思いますし!」

未理恵は答える。

「そうですね。では精霊喫茶にしようかと思います。ではテンポよく料理についてなんですがいいアイデアはありますか?」

すると俊が言う。

「なんでしたらお嬢様…私がすべての料理を行いましょうか?」

それを聞いた江利奈は言う。

「あんたの料理は本当に美味しいし食材も一等級じゃないの…値段が一つ2万はするんじゃないでしょうね?」

俊は答える。

「ですがこの霧崎俊…イベントであれば本気を出さずにはいられない性分ですので…」

涼が言う。

「それだと上手くはなくても普通に全員で手作り的な感じじゃいけないのか?」

するとアルカが言う。

「とりあえずはテーマは決まったんですか?」

未理恵が答える。

「はい、精霊喫茶で行こうと思います。そこでメニューの事なんですが簡単に料理対決をまずしてみればいいんじゃないでしょうか?」


「で…なんで俺の家なんだ?」

霊学部の皆は真琴の家にいた。勿論、顧問のアルカも一緒だ。すると未理恵が言う。

「お母さんには許可をいただいていますし必要な食材があれば杏芽條グループが10分で調達します。」

すると優美が言う。

「あれ?でも部長さん?人それぞれ違う食材だと経費が一万をオーバーしてしまいますよね?それなら安値で仕入れれて完成度の高い食材で料理したほうがいいと思います。」

すると真琴の母が言う。

「あ、そうそう。母さん今から出かけることとかないから試しに冷蔵庫の食材とか使ってくれていいよ。使っていいかどうかは見せてくれたら許可出すから。」

未理恵が答える。

「あ、はい。それと俊、久留さん、華原さん、赤田先生、そして永子ちゃんは味見役をお願いします。」

すると江利奈がにやけながら言う。

「なーるほど。女子勢が作るから女子力勝負にもなるってことね。じゃあやりましょ。」


真琴たちは真琴の部屋に行き、料理が終わるのを待っていた。

「このメンツというのは、初めてでございますね…」

俊がそう言うと涼が言う。

「まぁ、確かに初めてかもな…いつも霊学部でしか話しないし集まらないからな。」

するとアルカが尋ねる。

「ところで…そこの二人は一体何をされているんですか?」

(というか…こいつらこの部屋に来た途端すぐにここにある機械に飛びついたよな…華原真琴の方はまるで飢えた犬のように飛びついたように見えたが…)

俊が答える。

「ゲームですよ。恐らく華原様の方がPKPのオンラインゲーム、そして永子様の方がPK3のテレビゲームでございますね…ソフトはよく分かりませんが…」

すると涼が答える。

「あー多分あれだな…どっちもオンライン入ってるわ…多分マテリアルが部屋立てしてるんだろうな…」

アルカは尋ねる。

「オンライン…これは楽しいものなんでしょうか?」

涼が答える。

「結構楽しい。まぁ俺やマテリアルとかオルカナさんとかはゲームの方で強くなって有名になりたいとか強い武器が欲しいとかがあるけど…永子の方は…マテリアルの手伝いだろうな」

するとアルカが再び尋ねる。

「何故永子さんは華原さんの手伝いをしているんですか?」

俊が答える。

「さぁ…趣味というのもありそうですが…やはり気に入られたいのでしょうな…」

するとドアが開く。そこにいたのは真琴の母だった。

「真琴?また永子ちゃんにゲームやらせてるの?いい加減やめたら?あとそれと料理終わったわよ。」

すると俊が言う。

「かしこまりました…それでは味見をしに行きましょうか…ぷっくくく」

真琴たちはそのまま一階のリビングへ向かった。


「では、それぞれお味見をお願い致します。最初に香崎さんのいちご大福アイスパフェです。」

未理恵がそう言うと優美がそれを持ってくる。

「結構頑張ったほうなんだけど…」

優美はそう言うと未理恵の隣に座った。真琴たちはそれぞれ試食を行う。最初に真琴が言う。

「ふーん、まぁ食後のデザートとかおやつとかに適切な味付けだな…個人的にはいいと思う。」

次に涼が言う。

「まぁ確かにいい感じだと思う。材料もこれならある程度揃えても10個分で1000円くらいの値段だろうな…」

次に俊が言う。

「確かに少し凝ってはありますね。ですがこれを商品にはと言われるともう少し飾りつけとかその他もろもろ…」

未理恵が俊に言う。

「俊、学園祭の出し物ですよ?誰もレストランの盛りつけがどうたらなんて言ってないですよ?」

次にアルカが答える。

「ま、まぁ苺の風味があって…いい甘さかなと…思います。」

(まーさか俺が味音痴だなんて言えないしなー…)

次に永子が言う。

「美味しい、旨い、おかわり。」

すると未理恵が言う。

「そうですね…では次の審査にしましょう。次は江利奈の作ったチョコアイスのパフェです。」

すると江利奈がそれを持って入ってくる。

「み、見た目はちょっと失敗しちゃっただけなんだからね…味はちゃんとしたはず…と思う。」

すると真琴が言う。

「うーん…確かにこのドロドロ感はすごいな…と、とりあえず食べてみる…」

全員が試食をすると真琴が最初に言う。

「見た目が悪いけど味は普通だな。特別まずいってわけでもないしスゲエうまいって訳でもない…とりあえず見た目を…」

…ドン!

江利奈のパンチが真琴に炸裂する。

「見た目見た目うるせえよこのニート!」

アルカは思う。

(こいつは怒らせたらいけないな…)

次に涼が言う。

「うん、味は学園祭で使っていいと思う。見た目だけどこれ普通に丸めて冷凍にしてからトッピングしたらマシというか良くなると思う。」

次にアルカが言う。

「ま、まぁいい味だと思うよ。うん…形は久留さんが言ってたようにするとよくなるから試すといい…と思う。」

次に永子が言う。

「長く食べ続けると気分が悪くなる甘さ…」

優美が永子に言う。

「そりゃチョコだもんね…それは仕方ないよ永子ちゃん…」

すると未理恵が言う。

「次に私のですが…」

すると真琴の母が入ってくる。

「クッキーを作ろうとしたみたいなんだけど全部失敗しちゃったらしいのよね…でもアイデアは良かったと思う…じゃあ母さんは片付けやってくるわね」

すると俊が言う。

「やはりお嬢様には少し難しかったですね…料理はもともと使用人がするものですので覚える機会がなかったのです…」

それを聞いた優美は未理恵の手を掴んで言う。

「部長さん!それじゃあ練習しましょう!お菓子作りぐらいはできるようになったほうがいいですし!」

すると真琴と涼が立ち上がる。

「じゃあまた試食になったら呼んでくれ。俺は杏芽條のお嬢さんほど上手くはないからな…」

真琴がそう言うと涼も言う。

「俺はちょっとマテリアルの部屋を探索したいから2階に行ってくる。まぁみんないい出来だから頑張ってくださいお嬢さん。」


その頃黒い真琴は霊学部の部室にいた…監視カメラやセンサーもあるが何故か彼には反応していないし彼を映してもいない…

「ほう…色々と俺については調べてるのか。まぁいい線まではいってるな…今回はやはりこれまでの中でもイレギュラーが多すぎるみたいだな…やはり干渉したのがタブーだったか…いや、あれだけの情報を持っていたんだ。干渉しなければ今以上に難しくなったかもしれない…それと、そこのお前…どういうつもりだ?アルカ・アステントの命令で見張りか?」

すると物陰から黒い真琴を狙っていた霧子が出てくる…

「私はあなたを追っているだけです…あなたの瞬時に消える能力…テレポート能力ですよね?」

黒い真琴は笑いながら言う。

「ハッハハハハ!!まぁそんなもんかもしれないな…前も言ったと思うが俺は空間をねじ曲げることが出来るだけだ…効果範囲は本当に狭いがな。」

すると霧子は銃を構えたまま尋ねる。

「では研究所からA-15を盗み出したのはあなたですか!?」

黒い真琴は片目を右手で隠して言う。

「もしそうだとしたら?」

霧子は答える。

「そうですね…目的を知りたいです。」

黒い真琴は笑いながら言う。

「ハッハハハハ!俺の目的ねぇ…とりあえず今起きてるこのイレギュラーを全部修正して安定した運命へと動かすことだ…」

霧子は言う。

「訳が分かりません…イレギュラーとはどういうことですか?運命とは何のことですか!?」

すると黒い真琴は自分の懐からなんと拳銃を取り出す。

「今のお前に教えてもいいがその瞬間お前は死ぬことになる…それは俺も望まないしアルカ・アステントも望まないだろう…この銃はあの海辺で俺があいつらをお前らから遠ざけたときに奪っといたやつだ…さあ決めろ。」

霧子は銃の引き金を無言で引く…

…バン

確かに黒い真琴を貫いたはずだが銃弾はマイナスドライバーに当たっていた…

「言ったろ?空間を捻じ曲げれるって?さて、そろそろ長話も飽きた…そういえばお前、この前俺の血を採取してたがどういう目的だ?」

霧子は言う。

「そんなことお前には関係ない!待ちなさい!!」

黒い真琴は闇の中へ消えた…

「また失敗した…私は何度やってもあいつを取り逃がしてしまう…アルカさん…私もですがやはり彼には気をつけてください…」


黒い真琴は屋上に移動していた…もちろん霧子は知らない…

「…まぁ、目的としてはこの術式を使わなければいけないのだが…」

黒い真琴は未理恵から奪った不幸の呪術の霊紙を取り出す…

「こいつを使うにはトリガーが必要だ…そしてトリガーの意思…使わせるにはやはりもう少し立ち回らなければいけないな…全く面倒くさい…やはりそうなると学園最後の後夜祭が狙い目だな…フフッ。なに、焦ることはない先程であの女が俺を完全に狙っているのは分かった…さて、アルカ…お前には死んでほしかったがあいつが起こしたイレギュラーも大きい…動いてもらうことにしよう…フフフハッハハハハ!!」

不気味な笑い声が屋上に響いた後、その闇は完全に闇と同化した…


清子は自室で一人、まだ考えていた…

「奇跡を作る力があれば…どんな理不尽も変えられる。でもみんなそれは間違ってると言う…全部全部、あの黒服の男が操ってるんじゃないの?…だってみんな使うなって言う。」

すると清武が清子の部屋をノックする…

「今いいか?」

清子は軽く返事をする。

「うん…」

それを聞いた清武は部屋に入ってくる。

「大丈夫か?あれから長く経ったがあの術をどうするかは決まったか?」

すると清子は尋ねる。

「兄さんは…兄さんはどう思うの?発動するべき?それとも解除するべき?」

清武は答える。

「正直俺はお前がどっちを選んでもいいと思っている…でも危険なリスクがあるのなら発動しないべきだと思う…でもそれはお前が考えてお前が選ぶことだ…そして俺はそのお前の選択に文句を言うつもりもないし反対もしない…どういう結果になるとしてもそれはお前が選ぶべきなんだ。俺は発動した訳じゃないし選択する権利もない…だが俺は今のままでいいと思うぞ。まぁそれだけ伝えたかった…あとさ、学園祭…位は顔を出しに行こうな…」

清武はそう言うと清子の部屋を出た…

「それでも…私は…」


真琴:もう冬だな…

優美:そうだねー華原くんはやっぱりゲームばっかりするの?

真琴:そりゃ外出ても面白くねえしガキの頃楽しみだった一夜は今はリア充のはびこる地獄だし…

涼:それな

優美:リア充?

未理恵:リアルに充実してる方のことですね…ネットではほとんどが彼女持ちや彼氏持ちに対する言葉ですが…

俊:そうですか…そういえば学園祭が終わったらハロウィンですね

未理恵:霊の力が弱くなる時期ですね、この期間なら霊力が強いところにも入れると思います。

真琴:もう二度とゴメンだね…

俊:では次回。

未理恵:ついに学園祭が行われます。

優美:料理を練習した部長さんのクッキーはどんな出来上がりなのか!

涼:そして客は来るのか…

未理恵:そうそう、売上は山分けですのでたくさん売れたらそれぞれのお小遣いも増えますよ?

涼:よし、全力で行こう。

真琴:それでは来週もお楽しみに。

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