84 ♡あの時の女医と看護師(その1) ~看護師の手を強く握り~
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【あらまし】(恋愛エピソード)
市役所職員、若石。かつて徴収の現場で放たれた「死んだらあんたのせいだからね」という呪いの言葉に心を痛め、その後、異動先の保険税窓口で再び同じ夫婦から激しい罵声を浴びせられる。 逃れられない「公務」という職務の重圧に、若石の胃は限界を迎えていた。
そんな彼が検査室で出会ったのは、一人の若い女医。胃カメラの苦痛にのたうち回る若石が、唯一の希望を託して振り絞った「痛い」という手話。しかし、その必死の訴えは、思わぬ誤解を招いてしまう――。
数年後、市役所の窓口。婚姻届を手に、何度も若石のもとを訪れる「あの時の女医」。 そして、偶然の再会を果たす「あの時の看護師」。 手話がつなぐ過去の痛みと、現在進行形の恋の予感。不器用な大人たちが織りなす、勘違いと再生。
ユーモアたっぷりの市役所グラフィティ。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【主な登場人物】
1.主人公と市役所関係者
若石元気(わかいし・げんき・27歳)
本作の主人公。収税課2年、国民健康保険課1年、そして住民課に異動して2年。なぜか異動が早い。
生真面目な性格で、市民への奉仕を第一に考える。胃カメラの際に習いたての手話(「痛い」)を実践するなど、懸命だが空回りしがちな一面もある。
古野大介(ふるの・だいすけ・40歳)
5年前、収税課時代の若石の先輩。滞納整理の過酷な現場で、若石を気遣う優しさを持つ。
小林静子
住民課のベテラン職員。夜間窓口で女医に応対した。
宮入芽衣
住民課窓口担当のの若手職員。女医に婚姻届を渡した。
天満稔江
住民課庶務担当。主任。性格は天然。若石と女医の関係を疑う。
永野美咲
住民課電子証明担当。性格は明るく面白い。若石と女医の関係を疑う。
君本早苗
住民課の女性職員(おばちゃん)。若石と仲が良く、課長の愚痴を言い合う仲。ダジャレ好き。
戸部考一
住民課の職員。役所の出世構造や課長の性格に冷ややかな視点を持つ。
鬼塚厳司
住民課長。残業代を抑制して自分の評価を上げることしか考えていない、典型的な「上に弱く下に強い」上司。
藤森圭祐
若石の同期。ナンパな気質があり、独自の恋愛理論(「忘れてください」は「忘れないで」の意など)を展開する、若石の良き友人。
2. 医療関係者(美浦第一病院)
荻野百合(おぎの・ゆり・28歳)
新米の女医。若石の胃カメラを担当。当初は若石を「変態」と勘違いするが、後に彼の手話が「痛い」を意味していたと知り、罪悪感を抱く。その後、若石に会うために市役所の夜間窓口へ通い詰める。
石井沙織(いしい・さおり・30歳)
看護師。胃カメラの際に苦しむ若石の手を握って励ました。後に市役所の健康診断で再会し、ハンバーガーショップでも偶然出くわすなど、若石と縁がある。
丸山真理
沙織の同僚看護師。ハンバーガーショップに一緒にいた。藤森から「忘れてください」と声をかけられる。
3. その他(市民)
小島和夫(73歳)& 千代(70歳) ※年齢は回想時
かつて雀荘を経営していた夫妻。不況で税金を滞納し、若石たちによって土地と建物を差し押さえられた。後に土地売却の譲渡所得に対して高額の保険税が課かり、再び若石(保険税課時代)と電話で対峙する悲劇的な役割。
病院の70代男性
美浦第一病院のロビーにいた、会話が噛み合わないマイペースな老人。若石に「いい風景だな」と思わせる。
バカップル
夜間窓口終了間際に婚姻届を持ってきた男女。「初めてエッチした記念日」にこだわり、印鑑忘れや夫婦別姓の無知などで若石を夜遅くまで拘束した。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【前書き】
●この小説には多くの数字が出てきます。そこで読者の皆様が読み易いように横書きとなっております
●多人数での会話も多いことから、誰が話しているのか、すぐにわかるよう会話の頭に台本形式で、氏または名を付けて表現しました
●この物語はフィクションです。実在の個人・団体、実際のレースとは一切関係ありません。ボートレーサーと市役所職員をモデルに、フィクションとして制作されたものです
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【01】 若石、収税課当時の記憶
【回想の始まり】
4年前。(12月初め)
小島和夫73歳、妻小島千代70歳、二人は雀荘を経営していた。
千代「今日もお客さんは来ませんね」
和夫「まいったな」
千代「もう何日来てないんでしょう。困ったものですね」
和夫「うちにお金はあるのかい」
千代「もうほとんどありませんよ」
和夫「そうか」
千代「どうしましょう」
そんなとき、雀荘のドアが開いた。
千代と和夫は思わずニコッとした。
千代「いらっしゃいませ」
和夫「いらっしゃいませ」
客「市役所の収税課の者ですが」
千代と和夫の顔が一瞬にして曇った。
市役所の収税課職員、古野と若石がやってきたのだった。
古野「滞納している税金のことですが」
和夫「はい」
古野「お二人は生命保険に入っていますか?」
千代「いいえ、入ってません」
古野「株券、国債など有価証券はお持ちですか?」
和夫「いいえ、持ってません」
古野「預金はありますか?」
千代「もうほとんどありません」
職員は白紙を取り出し、
若石「それでは、この紙にお二人それぞれの預金している銀行等の名称をすべて書いていただけますか」
千代「なんのために?」
若石「資産調査です」
千代「資産調査?」
若石「私どもで預金残高と預金の動きを調べさせていただきます」
千代「……」
若石「くれぐれも嘘はつかないでくださいね」
和夫「嘘と言ったって、ないものはないんだよ」
若石「預金が有るか無いか調べるのは、これは手続きのひとつですから」
千代「無いとどうなるの?」
若石「家と土地を差し押さえ、競売にかけます」
千代「ここを売ってしまうの? 冗談じゃない!」
和夫「随分ひどいことをするんだね」
若石「誠に不本意ではありますが」
和夫「どうしてもそれをやるのかい?」
若石「地方税法第331条で『財産を差し押さえなければならない』と規定されています」
千代「お役所ってところは血も涙もないんだね」
若石「私も好きでやっているわけではありません」
千代「こっちだって好きで滞納しているんじゃないんだよ」
若石「納税は国民の義務ですから、憲法の30条で決められています」
和夫「憲法か……」
千代「払えないのは景気が悪いせいなのよ、世の中遊ぶ余裕がなくなっているんでしょうね。ねぇ、見逃してくれたっていいじゃないの?」
若石「他の納税者との公平を保つために、あなた方だけを優遇することはできません」
和夫「家と土地を売ったら、私たちはどこに住めばいいんだい」
若石「残ったお金で共同住宅を借りたらよろしいかと思います」
和夫「そのお金も無くなったら」
若石「生活保護ですね」
和夫「冷たいんだね」
千代「こんな70代の年寄りをいじめてそんなに楽しいのかい?」
若石「楽しいわけないでしょ!」
若石が珍しく少し強い口調で言った。
千代「嘘よ! あんた方は人が困っている顔を見て楽しんでるのよ」
若石「……」
和夫「もういいだろう、帰ってくれませんか」
若石「はい」
千代「あんたの好きなようにしなさいよ! どうせこっちは払えないんだから」
若石たちはドアを開けて外に出た。
千代「私たちが死んだらあんたのせいだからね」
若石たちの背中に向かって叫んだ。
和夫「もういいだろう」
千代「遺書にあなたの名前を書いておくからね」
若石「何か言ってますよ」
古野「振り向くなよ」
若石「はい」
古野「すまんな、こんな仕事させて」
若石「いえ、先輩のせいじゃないですから」
古野「いやな仕事だな」
若石「ほんとですね」
古野「でも誰かがやるしかないんだから」
若石「そうですね」
それから20日後。(4年前の暮れ)
古野「お約束の期限がきても払っていただけませんでしたのでここの家と土地を差し押さえすることになりました」
和夫「そうですか」
古野「今後はこの家とこの土地を売却して税金を徴収することになります」
和夫「そうだな、もうそれしか方法がないんだろう」
古野「そうですね」
和夫「いいよ、やむを得ないな」
古野「わかりました。ではそう言うことで」
収税課職員二人が帰って行った。
それから3カ月後。(3年前の3月)
二人の自宅兼雀荘は売り払われた。
溜まっていた税金が徴収され、残った金額で和夫と千代はアパートに引っ越した。
それから4カ月後。(3年前の7月)
千代「あなた宛てに手紙が来てますよ」
和夫「どれどれ、開けてみるか」
千代「何でしたか?」
和夫「役所から保険税の請求だな」
千代「今年はいくらですか?」
和夫「な、なんだこれは!」
千代「えっ、どうしたんですか?」
和夫「70万円だと」
千代「そんなばかな」
和夫「こんな額、払えないぞ」
千代「去年はいくらでしたっけ?」
和夫「去年は17万円だったのに」
千代「17と70を間違えたんじゃないの」
千代「まったくお役所はいい加減なんだから」
和夫「そうだよな」
千代「役所に電話しましょう」
和夫「そうだな、それしかないな」
和夫が電話した。
和夫「まったくつながらないな」
千代「ひどいわね」
和夫「何度電話してもつながらない」
千代「お役所なんてそんなものよね」
1時間後。
和夫「もう1時間も(電話を)かけているんだぞ」
千代「誰もいないのかしら」
和夫「そんなことはないだろう」
千代「じゃぁわざと出ないのかしら」
和夫「どうかな、……おっ出た!」
交換手「大変お待たせいたしました」
和夫「やっとつながったよ」
交換手「どちらにご用件でしょうか?」
和夫「保険税についてですが」
交換手「わかりました、今担当におつなぎします」
担当の若石が出た。
若石はわずか2年間で収税課を離れ、この年から保険税課に異動になっていた。
若石「はい、保険税担当若石です」
和夫「保険税が来たんだけれど」
若石「はい」
和夫「金額が間違っているみたいなんだ」
若石「それはすみませんでした、早速お調べしますので右上に書いてあるお問い合わせ番号をお教えいただけますか?」
和夫「お問い合わせ番号は、579634568」
若石「では少々おまちください」
2分後。
若石「たいへんお待たせいたしました。小島様は去年土地を売られましたか?」
和夫「あぁ売ったよ」
若石「わかりました。それではその土地を売った所得がありますので、保険税の限度額となっています」
和夫「限度額ってなんだ?」
若石「一番高い金額です」
和夫「なんで私が一番高い金額を払わなければならないんだ?」
若石「土地を売った所得が約1千万円ありますから」
和夫「冗談じゃねえぞ、私の土地を売ったのはおまえたちのせいだろうが!」
若石「と、言いますと」
和夫「税金の滞納があるからと言って差し押さえして売ったんだろうが!」
若石はそのことを思い出した。
若石(なんて偶然なんだろう、また対応するとは)
和夫「お前たちはハイエナか。寄ってたかって人の金を最後までしゃぶりつくすんだな」
若石「そんな……」
和夫「だってそうだろう、税金を払わせるために土地を売らせて、今度はその所得に対してまた高い税金をかけてまた滞納に追い込む。悪徳商法と同じだよ」
若石「とんでもございません」
和夫「いいか、今度あんたらに灯油をまいて火をつけてやるからな、覚悟しておけ!」
若石「……」
【02】 数日後、美浦第一病院
若石は、美浦第一病院に来ていた。受付を済ませ、呼ばれるまでロビーで待っていた。すると、自動ドアが開き、次の客が入って来た。若石が見た感じ70代と言ったところだろうか? その70代の男性は、周りをキョロキョロ見回した後、受付(女性)に進んだ。
受付「こんにちは」
男性「こんにちは」
受付「今日は、なんで来られたのですか?」
男性「自転車」
受付「ごめんごめん、どうして来られたのかしら?」
男性「周りの連中が『それは、病院に行った方がいい』って言うもんだから来たよ」
受付「そう、そうなのね。で、どこか悪い所でもあるの?」
男性「別に悪い所は無いな。どうしてもって言うんなら、台所の流しの排水かな?」
受付(そうじゃないでしょ!)とは言えず、
受付「そう、流しの流れが悪いのね」
男性「うん、だ」
受付「お体では?」
男性「オカラが詰まったのか? いや、オカラは食ってないな」
受付「ねぇねぇ、あなたの周りのお友達が、あなたに『病院に行った方がいい』って言ったのね」
男性「うん、だ」
受付「ねぇ、あなたは周りのお友達に、どんな話をしたの?」
男性「家賃の話」
受付「他には?」
男性「年金の話」
受付「他には?」
男性「パチンコ」
受付「他には?」
男性「カミさんが逃げた話のことか? でもそれは、随分昔だよ」
受付「困ったわねぇ、それだけじゃ、どこの科を受診していいか、わからないわ」
ロビーで聞いていた若石が、
若石(精神科だろ!)とツッコミを入れた。
受付「わかった。じゃあね、明日、血液検査をするから、お昼、食べないで来てくれる?」
男性「えっ、お昼、抜くのかい?」
受付「そうよ」
男性「テレビに出てる医者が言ってたよ。お昼を抜くのは良くないって」
受付「そう?」
男性「うん、だ。ちゃんと3食食べないとダメだよって言ってた」
受付「そうか、参ったわね」
男性「なんか、参ったことがあるのかい? 相談に乗るよ」
若石は(いい風景だな)と、思って受付の女性とその男性を眺めていた。
【03】 若石の胃カメラ検査
それからしばらくして、若石は検査室に入って行った。
医者は、新米医師荻野百合(おぎの・ゆり・28歳)だった。
若石「胃が、痛くて痛くて」
女医「何か心当たりは?」
マスクをした若い医師だった。
若石「多分強いストレスだと思います」
女医「何かストレスになるようなことが?」
若石「まぁ、」
女医「どんなことですか?」
若石「いえ、ちょっとお話はできないのですが」
女医「そうですか、無理にとは言いませんが。では、胃カメラで内部を見てみましょう」
看護師「ではこちらに横になってください」
若石「はい」
女医「できる限り丁寧に行いますが、もし痛かったら『痛い』とおっしゃってくださいね」
若石「はい」
若石(大丈夫かなこの医者で。だいたい喉に胃カメラが入るのに『痛い』って言えるわけがないだろう)
ゼリー状の麻酔を飲み込まずに咽喉に溜め、それを吐き出すと女医は胃カメラを入れ始めた。女医にとって、この病院に来て胃カメラを操作するのは2度目だった。
若石(胃カメラが咽喉の奥に当たったぞ)
若石「おえっ!」
女医はモニターに見入っている。
若石「おえっ!」
女医は胃カメラを押し進めた。
若石「おえっ、おえっ!」
若石(苦ちい……)
看護師がそれに気づいたのか若石の背中をさすり始めた。
若石は目をつぶり、体をくの字に曲げた。
女医はモニターだけを見て更に胃カメラを押し進めた。
若石「おえっ、おえっ!」
若石(だめだ、たまらん!)
看護師石井沙織(いしい・さおり30歳)が、若石の左手をやさしく握ってくれた。
若石は痛みにたまらず、その看護師の手を強く握りしめた。
若石「うううーっ」
そのとき、若石は以前、役所の手話講習会で手話を習ったことを思い出した。
聴覚障害者の講師がいろいろな単語を教えてくれた。その中に『痛い』という手話があったはず。……そうだ、時代劇で悪人が主人公に切られ地面に倒れ、悪人が手を震わせている様子だ。
若石は、右手5本指を軽く曲げ左右に震わせた。役所の手話講習会で習った『痛い』の手話を初めて使ってみた。
(どうだ、これで伝わるか!)願いを込めた。
女医「空気を入れますよ」
女医は若石の手話にはまったく気づかず、自分の仕事に没頭した。
若石「おえっ、おえっ!」
若石(く、く、苦ちい、死ぬぅ~)
若石は、軽く曲げた5本指を更に強く左右に振った。
それが女医のお尻部分にぶつかった。
女医(いやーねぇ、この人痴漢?)
女医はその若石の手のひらを
ピシッ!
叩いて振り払った。
若石(なんだ、この女!)
若石は、あまりの苦しさに顎を突き出してのけぞった。
そして手を振るわしていた。
女医(この変態男!)
若石「おえっ、おえっ!」
若石(もう、やめちくれ~)
若石の目尻から涙が出てきた。
女医は真剣にモニターを見ていた。
それでも若石は最後の抵抗とばかりに、リンゴを下から持つように軽く指を曲げ、なおも右手を左右に振り続けた。
女医は横目でチラッとその手を見た。
女医(この変態男!!!)
蔑視して、またモニターを見た。
しばらくしてすべては終わった。
女医「はい終わりました」
女医が冷たく言った。
看護師「お疲れさまでした」
看護師がやさしく言った。
女医「胃炎ですね。薬を出しておきますからそれを飲んで様子を見てください」
若石「そうでしたか、良かった……」
女医「GIFじゃなくて内視鏡、痛くなかったでしたか、大丈夫でしたか?」
若石「はい、まったく痛くありませんでした。ありがとうございました」
若石は一刻も早くこの部屋から出たかった。丁寧に頭を下げると診察室を出て行った。
若石(手話が間違っていたのかなぁ。まったく通じなかった)
若石(しかし痛かったなぁ、こんなに苦しいとは。薬ももらったし、もう来なくていいか)
そう呟きながら病院を出た。
女医「やっと一段落ね」
看護師にそう言うと診察室を出た。
廊下を歩いていると、病院のケースワーカーとろうあ者の患者が手話で話していた。
女医「あらっ?」
先ほどの胃カメラを受けた患者の仕草を目にしたのだった。
手のひらを上に向け、5本の指を軽く曲げ小刻みに震わす手話。
女医は手話で会話中の二人の横で止まり、じっとその手話を見つめていた。
ケースワーカー「先生、どうかしましたか?」
女医「えぇ、その5本の指を震わす手話ってどんな意味なんですか?」
ケースワーカー「これですか」
5本指でリンゴを下から持つような仕草をした。
ケースワーカー「『痛い』という意味です」
女医「えっ、そうなの?」
ケースワーカー「この手を激しく振ったり、固く振るほど痛みが強くなります」
女医「うそっ!」
ケースワーカー「本当です」
女医「そう、ありがとう」
そう言うとすぐに診察室に戻り、看護師に
女医「ねぇ、さっきの胃カメラの患者さん、検査のとき痛がっていた?」
看護師「ええ、まぁ」
女医「すごく痛がっていた?」
看護師「ええ、まぁ」
女医「そんな遠慮しないで本当のことを言ってくれる?」
看護師「かなり苦しそうでした」
女医「そうだったんだ……」
【回想の終わり】




