卸先の検討
俺は買い物を済ませると昼時になったことも有り酒場回っって見る事にした。
昼時も近いから飯を食べながら卸す店を探そうかな。
昼時の大通りを酒場を探し歩き回る。
大通りは露店の呼び込みの威勢のいい声が響き、そんな露店を覗きながら歩く人たちの間を縫って酒場に向かう。
英語は広まっているらしく看板には英語表記とジョッキの絵が描かれていた。
中に入り空いている席を探す。
酒場だけあって昼間だと言うのに酒を飲んでいるだろう顔の赤い客が複数人いた。
もう飲んでる客がいるのか、冒険者ギルドもそうだったけどこの世界の人のみ過ぎじゃ無いか?
肝臓が鋼で出来てんじゃないのか?いくら何でも飲みすぎだろ。
周りの客を見て俺は少し引いていると女性給仕が俺の席に近づいてきて話しかけてきた。
「いらっしゃい見ない顔だね、何にするんだい」
20代後半に見える金髪にタレ目の女性が俺に注文を聞いて来るので俺は辺りを見回しメニューが書いていないか探した。
だがどこにもメニューらしき物が無かったため俺は女性給仕に聞いてみた。
「すいません食事は何が有りますか?」
俺がメニューを聞くと女性給仕はスラスラとメニューを言い始めた。
「メニューはスープとパンが150リル、サラダが50リル、串焼きが500リル、ソーセージが3本で1000リルだよ。
酒はエールが150リル、ワインが350リル、火酒が550リルだよ」
女性給仕がメニューを言うのを聞き終わった俺は直ぐに注文をしてみる。
「でしたらソーセージを、後はスープとパンお願いします」
俺が注文すると女性給仕は素っ気無く厨房へと行ってしまった。
ソーセージなんてこの世界に有ったんだな。ギルドや月の雫亭には無かったから無いのかと思ったけど、有る所には有るんだな。
食事にしては高いが、何でだろう?ソーセージって保存食だよな?ならもっとあってもおかしくないと思うんだが。
少し考えて俺はあることを思い出した。
そうだよ、魔物がいるから畜産が難しいんだった。
それに寄生虫も怖いから中々内臓である腸は使いにくいよな。
ソーセージについて考えていると先ほどの女性給仕がトレーに料理を乗せて持って来てくれた。
「お待たせ、ソーセージとスープとパンね代金は1150リルだよ」
トレーを置いた女性給仕が料金を請求してきたので俺はポシェットの中から金を出して渡す。
女性給仕は料金を受け取ると他の客の所へ行ってしまった。
俺は女性給仕を見送った後食事に取り掛かる。
先ずはソーセージだよな。他の所じゃメニューに無かったし、味が気になるよな。
俺は期待を胸にフォークでソーセージを刺そうとした。
だが刺そうとしたソーセージはムニュリと変形して中々刺さらない。
うん?これは中に入れた肉でもケチったのか?中の肉が偏ってなかなか刺さらないぞ?
1000リル払ってこれか~これじゃあ味にも期待できないな。
俺は内心愚痴りながら一緒に持って来たパンを見る。
置かれているパンは明らかに硬そうで乾燥しているようだった。
俺はため息を突いて無理やりソーセージにフォークを突き立てると口に運ぶ。
口に入れたソーセージは内臓独特の弾力が有り中々噛み切ることができなかった。
しかも肉の下処理もしていなかったのか獣臭さが口いっぱいに広がり内臓の食べにくさも加わり飲み込むのがやっとだった。
うん、こりゃソーセージなのか?余った肉を適当に挽き肉にして下処理もせずに腸の中に詰め込まずに入れて縛ったみたいな感じか?
これはソーセージって言ったら肉屋さんに怒られそうだ。
俺はソーセージ?の感想に内心ため息をつきスープとパンに手を伸ばした。
まあこちらも外れでまともな物に思えなかった。
スープは塩の味だけ、パンはパサパサを通り越してガリガリで全部食べ終わる前に俺は席を立っていた。
もちろん商談は持ちかけなかった。
さすがにあの料理で月の雫亭より高い店に下ろすのは気が引けた。
選り好みするなって言われそうだが、今ギルドに卸しているだけでも生活は出来るから無理に売り込みする必要が無いから気が楽なのも一因だと思う。
これが金が全くない状態だったらなり振り構って無かったかも知れない。
その点最初に冒険者ギルドで素材売っといて正解だったかもしれない。
あの素材高かったな。またマルクス村に行けたらレッドバレットやザブラア狩りたいな。
俺はマルクス村のことを思い出し狩りに思いを馳せながら次の酒場へ向かうのだった。
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