商談
日本酒は決まったから今度はブランデーを決める。
ブランデーは日本酒より簡単だ。といってもこの世界にワインは有るんだからぶどうのブランデーは有るかもしれない。
だからここはりんごのブランデーにする。カルヴァドスのV.S.にしておこう。
カルヴァドスはりんごのブランデーでりんごの香りを味わえる酒だ。
それのV.S.3年物をチョイスしてみた。
ブランデーはその材料によって年代は違うけどランクが分けられていて分かりやすい。
そして最後にウィスキーだ。
ウィスキーは高い物は数本しか飲んだことが無い、おすすめは日本の2000年に作られたウィスキーだけなんだよな~。
もっと高い物なら知ってはいる。でもね、50年物で一本1千万越えとか頭おかしい値段ついてて、誰が飲むんだろう?って疑問に思ったもんですよ。
まあ、今回はそんなに高い物は出さずに素直に黒ニッカにする。
普段売るのがウィスキーの飛車だからそれと違うと直ぐに分かる物にした。
黒は癖が無くて飲みやすいから良いかと思ったけど、逆の方が良いかな?飛車の方が甘い香りとコクが有るから露店で売るよりここに下ろしたほうがいいかもしれない。
座って香りを楽しんで欲しいしここに下ろすのは飛車にしよう。
俺は全部を瓶に詰め終わると水袋と一緒にポシェットに入れ下の階へ降りていく。
俺が考え事をしている間に、下の階ではもう夕飯のピークを迎えていた。
かなりの人が席に付いて食事を楽しんでいる。
見回して分かったことだが、やはり行商人が多そうだ。
なんでわかるかって?答えは単純で日焼けしてる人が多いこと、これだけなら冒険者や土木工事をしている人もそうなんだが。
日焼けしているのに筋肉質な人が少ない所も行商人じゃ無いかと感じた理由だ。
中には筋肉質な体つきの人もいるみたいだが、後土木工事順次者じゃないと思ったのは町で暮らす人なら家に帰ってるか酒場に行ってるだろうと思ったからだ。
そんな理由で行商人だろうと当たりを付けた。
そのまま俺は空いて居る席に座る。
すると俺の所に20代後半の茶色架かった金髪に茶色い瞳の女性が近付いて来た。
「こんばんは、今日泊まったお客さんだね。初めまして、あたしはここの店主の女房のアマンダだよよろしくね」
アマンダが自己紹介をしてくれたので俺も名乗る。
「初めまして、俺はセンこれからこの町で商売をしようと考えてるんです。よろしくお願いします」
俺がこれから商売することを話すとアマンダは感心したような顔をした後に声を掛けてきた。
「そうかい、商売を、何を売るつもりなんだい?」
アマンダは好奇心を隠すことなく聞いて来たので、俺はポシェットから瓶を取り出し机に置く。
俺は瓶を置き終わると商品の説明を始めた。
「俺は珍しい酒の製法を手に入れたので、それで作った酒を売ろうと考えているんです」
俺がそう言うと周りに居た何人かが少し動いたのが液体感知で感じることができた。
うん酒ならどこでも大体売れそうだしな。それに管理さえ失敗しなければ悪くなることも少ない。
ただ行商に向いてるかと言われると怪しいけど、行商しながら管理なんて難しいだろ。
それとも持ち込む先に心当たりが有るからかもしれない。
俺は動きを見せた行商人にそれとなく確認してからアマンダに話をし始めた。
「どうですか?ここの目玉になる事間違いなしの名酒が揃っていますよ」
俺が笑顔でそう進めるとアマンダは頬に手を当て考えた後直ぐに返事をしてきた。
「そうだね、なら試飲は出来るかい?家も客商売だからね、不味いもん出すわけに行かないんだよ」
アマンダはそう言うと一度厨房へ戻って行ってしまった。
あれ?注文は?まあいいか、腹が鳴るほど空いている訳じゃないし商談を持ちかけたのは俺の方だからな。
それにこれで定期的に売る先が出来てくれれば安定収入が見込める。
それに生活拠点も手に入るからな、そうすれば店が持てるまで住む先には困らなくなる。
俺がそんなことを考えている間にアマンダはトレーにコップを持って帰って来た。
「待たせたね食事の注文聞くの忘れてたよ、メニューはパンとスープが100リル、ホーンサスのステーキが500リル、サラダが30リル、メニーラビットの串焼きが300リルだよ」
メニューも色々あるんだな。
でもどの位の料理を出してくれるか分からない、騎士団並みかそれとも冒険者ギルド並みか。
できれば騎士団並みであって欲しいが、騎士団並みだったらこんなに安く無いよな。
メニューを聞いた俺は注文を考え無難なメニューを注文した。
「ではスープとパン、それと串焼きをお願いします」
俺が注文するとアマンダは「ハイよ」と言いながら厨房へと戻っていく。
その様子を見送った俺はアマンダが持って来たコップに酒を注ぎ辺りを観察していた。
食堂の中ではヴィルの他にヴィルくんによく似た茶髪に茶色の瞳の5歳位の女の子が食事が乗ったトレーを持って客に料理を提供していた。
よくお手伝いをしているな。ヴィルくんも話した感じかなりしっかりしていたから家族で協力して経営してるんだな。
俺はそんなことを考えているとアマンダが食事を持って来てくれた。
「お待たせ、スープとパンそれと串焼きだね。全部で400リルだよ」
アマンダは俺の前に食事の乗ったトレーを置きながら金額を言ってきたので、俺はポシェットの中から小銅貨を4枚取り出して手渡した。
俺が渡した銅貨を数え、数が有っていることを確認すると「まいど」と言い小銅貨を前掛けのポケットに入れた。
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