表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/65

37 暗黒神、いろいろ考える その2

計画は完璧でも、その為には手頃な開拓地がいる。


「条件はスオナーデから、1日以上の距離で、あまり人が来ないところか」


「一応、人が住むのだから、水場の近くがいいですね」


付け加えるヒイに、尋ねてみる。


「ヒイたちは、住む場所を探して回ってたんだろ?いいところ知らない?」


ヒイたちは顔を見合わせた。


「住む場所が見つけられずに、暗黒神様にすがろうと思ったので…」


そりゃそうか。

いい場所が有れば、不確かな暗黒神復活にかけて、還らずの森になんて入らないよなぁ。


「別にみんなで住むような場所じゃなくて、いいんだけどな。本拠はこっちなんで家の2、3軒と小さな畑が作れればいい」


「なるほど。そういう条件なら」


再びヒイたちが、考え込む。


「スオナーデの東側の山の麓に、いい場所があったと思います。畑に出来る土地が少ない上に、岩が多くて開墾も難しいので諦めましたが」


「ああ、あそこ」


ユキが肯く。


「綺麗な池もあって、なかなかいい場所だった。岩だらけだったけど」


「本当に岩だらけでした」


フウも頷いている。


どれだけ岩だらけなんだよ、とツッコミたくなってくるな。


ダンジョンと反対側にあり、人も滅多に通らない。そもそも、道もない。という好条件に、早速確認してみる事にする。




神殿から4日。

スオナーデに行く道から、だいぶ東にずれて、時折覗く山の頂を目印に歩いたところ辺りに、目指す土地があるはずだ。


だが今回、出かけるのは俺じゃない。

行きたいのはヤマヤマだったが、みんな総出で止めるんだもんなぁ。


確かに俺ばっかり、出かけるのはよろしくないかもしれないが。


という事で今回の遠征は、ゲールとスシャルを中心にした、オーガとリザードマンの混成隊だ。

見かけが、だいぶイカつい。


ゲールには、石版に刻んだ魔法陣を渡している。

もちろん、転移陣の子局だ。


イカつい一行は、ノシノシと神殿を出発して行った。


さて、ゲールたちが目的地に着くまで、俺はヒマになったわけだが、実は懸念がもう一つあった。


「神託ってどうやるんだろうな?」


「神託、ですか?」


神殿での俺の定位置。2階広間の馬鹿でかい椅子に座った(ヒイの膝の上に座った)俺の独り言を、ヒイが聞き返した。


「うん。あ、もちろん受ける方じゃなくて、出す方ね」


「クラキ様のお言葉全てが、神託と言えば神託ですが、そういうのではないのですよね?」


フウの言葉に肯く。


「面と向かってじゃなくて、暗黒神の信徒全てに伝えるような神託をしたいんだよなぁ」


「それは。なぜまた、そのような?」


「そりゃあ、俺の望んでもいない悪行を俺の名でやろうとする連中が、多すぎるからだよ」


俺は溜め息混じりに言った。

いや、ホント。勘弁して下さいよ。


「神託で、俺が牲も望んでもいなければ、悪行も望んでいないと伝えれば、ちょっとは違うんじゃないかなと思って」


「なるほど」


納得するヒイとフウに対して、ユキは懐疑的のようだ。


「夢だと思って、無視されるのがオチ」


はい。

私も、そう思わないではないです。


ただ実際に被害が出ている以上、なにもしないでいるのも、ちょっとねぇ。


1人でも改心してくれれば、儲け物と思っている。


ただそれには、神託の方法がわからんとな。

ただ叫んでいたら、ただのアブナイ幼児だ。


小紋章や中紋章を手当たり次第に確認してみたが、それらしき魔法(モノ)はない。かわりに、使えそうな魔法はそれなりに見つけはしたが。


ちょっとショックだったのは、普通に転移魔法があった事だ。

うん、そうだよね。神様だもんね。転移ぐらい出来るよね。

良いんだい。自分の魔力を使わない事に意義があるんだから。


「大紋章ってことは、ないよな」


あれ出すと、今の魔力だと確実にぶっ倒れるんだよなぁ。

他の紋章も数が多すぎて、全部調べ切れたわけじゃないしな。


「神託は、今後の検討課題にしとくか」


元公務員魂を発揮して、棚上げする事にしよう。

うん。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ