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22 暗黒神、光の騎士に出会う その2

ひとまず場所を移動する事にする。


なにしろ幼女含めて女性が10人。しかも全員が、標準を軽々超える美人とくる。

人目を引く事、この上ない。


俺たちの取っている宿に戻る事にした。


「治安の良くない場所にあるのに、随分と良い宿ですね」


感心したようにリシュルが言う。


「まあね。食事も美味しいし、部屋も結構広い」


俺がそう言うと、リシュルは奇妙な目で俺を見た。


「あなた、もしかするとエルフ?」


「え?いや、普通の人間だけど」


嘘です。暗黒神(封印済)です。しかも、中身は元公務員です。

言えるわけないけどさ。


「随分と大人びてるのね。せいぜい5歳くらいにしか見えないけれど」


リシュルの言葉に、彼女の後ろに座っている侍女たちが、一斉に頷いた。


「クラキ様は、特別ですから」


俺の後ろでヒイがそう言うと、フウたちが頷いている気配がした。


まあ、身体は子供、頭脳は大人、欲望はおっさんだからな。


ボソッと呟いたが、幸い誰の耳にも届かなかったようだ。


「で?聞きたい事とは?」


俺が問うと、リシュルは小声で「本当に子供なの」と呟き、気を取り直して言葉を続けた。


「ひと月ほど前に、この街で何人もの子供が消えたそうだけど。ご存知?」


やはり、その事ね。


「なんかそうらしいね。実はこの2人も被害者だったみたい」


どうせ知られる事なので、ピアとミリの事を先回りして教える。


「では、ひと月前に子供たちを親元に返した女性とは」

「ヒイとフウだね」


捕まってた子供の親を聞き込みしながら探していたので、そりゃ噂とかにはなってるよな。


「犯人はどうしました?」


「犯人?」


勢い込むリシュルに、俺は可愛く首を傾げて聞き返した。


「子供たちを拐った犯人が、いたはずだけど」

「うーん。僕が散歩してた時に、泣いてたみんなを見つけただけだからなあ」


なるべく、可愛らしく、無邪気に。

うむ。我ながらキモい。

ただ、ヒイとフウには好評のようだ。僅かだが、目尻が下がっている。


「そうだ。ピアとミリは見た?」


2人は首をブンブンと横に振った。


「夜寝てたら、誰かに袋に入れられた」

「そしたら、オリの中に入れられたの」

「泣いててには眠っちゃった。起きたら、外でクラキ様がいたの」


ピアとミリが交互に語る。


「そう。犯人を見ていないの」


リシュルは考え込んだ。


「お姉さんたちは、衛士なの?」


「衛士ではないな。この国の人間ではないので」


だろうね。道端での口振りからすると教国の人間っぽいし。


「今代の光明騎士様は、リシュルとおっしゃる金髪の女性だとか?」


丁寧な言葉遣いだが、気怠そうな態度でユキが言う。

その言葉に、ヒイとフウの表情が強張った。


「隠すつもりはなかったんだけどね。いかにも私が、今の光明騎士よ」


「光明騎士?」


本気で知らなかったので、ユキの方を見る。


「光明神の教会で大神殿長、総巫女長と並ぶ要の役職です。神殿騎士の中で光明神から小紋章を授かった者がなるとか」


ほへ〜。


「大神殿長とか総巫女長は、小紋章を持っているとは限らないんじゃないの?」

「その通り。なので教会で、実質トップになることもあるようです」


ま、いない事の方が多いみたいですけどね。


そう言ってユキは肩を竦めた。


「詳しいね」


リシュルが苦笑している。


「そう。リシュル様は10年振りに就任された光明騎士!しかも二重冠なのです!」


リシュルの侍女のまとめ役で、確かメリアと名乗った女性が誇らしげに言う。


「二重冠?」


また知らない単語だ。

さっきから知らない単語を聞き返してばかりだな、俺。

なかなか子供らしい態度と、言えるのではなかろうか。


「小紋章を二つ授けられている事ですね」


さすが物知りユキ先生。サクッと回答してくれる。


しかし、小紋章二つか。凄いな。

下手すりゃ今の俺より魔力量が多いのでは?


「でもそんな偉い人が、教国の外のスオナーデでなにを?」


当然の疑問をぶつけてみた。


「暗黒神の信者が、子供を生贄にしているとの情報があってね」


リシュルは、真っ向勝負で打ち返してきた。


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