第23話 ウルの作戦と突破口?
ワン太たちと作った作戦は簡単だ。相手を怒らせ、大穴にウル諸共道連れにする。
穴の中には矢の先端がばら撒かれており、その先には何か塗ってある。床底が水たまりになるほどであった。
「こんな穴、私にダメージもない!ポーションの類だろうが私には無駄って。ぎやぁぁぁあ!!」
リダリザが悲鳴を上げるのも無理はない、今回は植物たちと相手をすると知っていたから作った秘蔵のアイテム、根腐れの水、枯葉のポーションという二つのアイテムを作っていたのだ。
根腐れの水は植物の根がこの水を吸収する時に根にダメージを与え、一時的に根が使用不能にする、枯葉のポーションは植物モンスターに固定ダメージを与えるポーションだ。
もしかしてあの動き回る植物たちに強いモンスターがいるかもしれないとウルがアミンに相談して教えてもらったポーションたちだ。効果は絶大であり、リダリザから出ていた根がズタズタになっており、HPにも少しダメージが入っていた。
リダリザが穴から出ようとすると、穴の上に居るワン太たちが攻撃をして邪魔をする、弱くなった根やツタではワン太の攻撃を受け止められない。ウルには結界が張られており、弱体化したリダリザの攻撃は防げる。
悲鳴を上げながら、リダリザはウルに憤怒の目で睨みつける。
「くそくそくそ!しょうがない。私の真の姿を見せてやる!」
「淵魔降誕 ミドラージュ」
その言葉を発した後、ウルの目の前に居るリダリザはかなり変化した。
元は緑髪のロングで褐色の女性であったが、今はツタが絡み合ってできた胴体に、その中央に大きな花が生え、花とツタの化け物となった。10メートル以上の大きさで、穴に居たウルはその変化により穴から吹き飛ばされた。
「こんな雑魚に私の正体を見せなくてはならないとは! だが、それももう終わりだ! 死になさい!」
動けないウルやワン太は、その攻撃を受け止めるしかなかった。
しかし、いくら待っても攻撃は来なかった。あまりのことにウルは目を開けた。
「え?」
アイテムバックに入れていたピタの木の板が一人でにウルの前に現れ、透明な壁となり、リダリザの攻撃を防いでいた。
「な、なんだと?わ、私の攻撃が木の板ごときに防がれるだと?」
「ピ、ピタさんの板が…」
リダリザの攻撃を透明の壁で防いでいき、壊れたら次の木の板がでてまた防ぐ。全ての小さな木の板が消費したところで、最後に一際大きな木の板がウルとリダリザの前に現れると、巨大な光と共に魔法陣が現れる。
巨大なリダリザの身体より大きな魔法陣がリダリザの周りに現れる。どんどん光が増していくと。
「まさか、まさか、じーー」
という言葉を残し、リダリザは目の前から消えてしまった。
ウルは唐突なボスバトルに今の今まで現実味を感じていなかった。しかし、終わったんだと、もうあの魔族は来ないだろうと言うことだけはわかった。
ウルはすぐさま横になってる桜の元へ行った。
「サクラちゃん!!」
「うーちゃん、かっこいい。さすが。」
「そんなことより大丈夫?」
「うん。スキルの反動で後5分は動けない。」
「そ、そうなんだ。よかった…」
「でも最後のは何?」
「私にもわからないんだよ。ピタって名前の人の持ち物なんだけど、返そうとカバンに入れてたら…」
「そう…あれは凄まじい性能…弁償のお金も凄まじい…」
「あはは…何年で返せるかな…」
「私も手伝う…二人なら一年で…」
ピタというより、ザックから勝手に渡されたものであった木の板がウル、ワン太たち、そしてサクラを救った。
(ザックさんにお礼を言わないと…そしてピタさんにはしっかり謝罪をして、弁償しないといけないや。)
サクラの無事を確認できたウルは、寝転がり、すーすーと寝息を立てるのだった。




