第7章 終わりなき戦争
パシャ――
リヤの背後の泥地に、突然一つの足跡が現れた。
「セレイア、背後に気をつけて!『空気の壁』!」
突如として一本の短剣が宙に現れ、一体の邪霊がその場でゆっくりと姿を現した。
「うっ……!」
直後、そいつは蹴りを放ち、リリスの『空気の壁』を一撃で粉砕した。
さらに、そのままリヤを蹴り飛ばす。
「ユリ!」
「わかってる!『活性化』!」
「偵察系のスキルを持つ編織者は、ただちに索敵範囲を広げて!全戦闘員は、自分と周囲の仲間を守ることを最優先に!」
「『言霊』であいつらの姿を現させることはできないのか、リリス?」
「目標が見えていない状態では、私の『言霊』は発動できないの。できるなら、私だって『言霊』で何とかしたいわ」
くそ……
それなら、どうしようもない。
「きゃっ……!」
鎌を持ったもう一体の邪霊が、すでにアイリーンのすぐそばまで迫っていた。
このまま何もしなければ、彼女は間違いなく……
もういい。
後のことなんて知るか。
「『交換』!ぐっ……!」
とっさに身体をひねり、鎌の一撃を何とか避けようとした。
けれど、その刃は俺の左半身を、心臓のあたりごと無残に斬り裂いた。
……
身体を襲う痛みがあまりにも激しすぎて、声すら出せなかった。
『超再生』がゆっくりと俺の身体を修復していく間、俺はただ歯を食いしばり、必死に意識を繋ぎ止めることしかできなかった。
「エミール!」
「シェフィ、エミールは大丈夫です。周囲の邪霊への対処に集中してください!」
「ちっ……今回だけは信じるよ、リリス!こいつら……!『血霧』!」
母さんは自らの血液を血の霧へと変え、戦場全体へ散布した。
そして、その血霧の動きをじっと観察し始める。
「そこだ!あなた!」
「了解、『風魔法・風力推進』!」
ヒュン——————!
空を切る音とともに、母さんは血霧が揺らいだ場所へ一瞬で射出され、迷いなくその方向へ脚刃を突き立てた。
「ガァ——……」
彼女の脚刃は、確かに透明化していた邪霊を貫いていた。
その一撃でようやく姿を現した邪霊は、怒りに任せて母さんへ鎌を振り上げる。
「私の息子に手を出したこと、後悔させてやるよ!『血色のワルツ』」
けれど、鎌が振り下ろされるより先に、その邪霊の上半身のあちこちが不気味に膨れ上がり始めた。
パキャッ——
その上半身は粉々に弾け飛び、残された死体もその場に崩れ落ちた。
これが、母さんが本気で戦う姿……
「エミールくん、身体の具合はどう?」
「さっき再生が終わった。今すぐ戦闘に戻る!」
俺は一番近くにいたマリーと背中合わせになり、互いに相手を守るように立った。
「『火魔法・火の矛』!『人畜無害のサプライズ』!」
どう考えても、今のマリーの火力はまだ低すぎる。
これらのスキルが邪霊に命中しても、せいぜい身体の一部を黒く焦がすくらいで、相手の激しい攻勢が弱まる気配はなかった。
今は、彼女に頼るしかないか……
「リン、援護が必要だ!俺たちを少しだけ支えてくれ!」
「了解!五分以内なら、二人とも必ず守ってみせるよ!『時間・加速』!」
本当に頼もしいな。
「マリー、君はもう【武装化】を使えるようになっているはずだ。自覚はあるか?」
「嘘でしょ!?【武装化】!」
ヒュン――
炎のような赤いマントが彼女の肩に現れ、彼女は再び【赤ずきん(Little Red Hood)】の姿となって戦闘に加わった。
「えっ……!?本当に使えた!私、自分で発動した覚えなんてないのに」
「そのことはあとで説明する。君の【武装化】スキルは何なんだ?」
「『解析』。えっと……『双生の魂』っていうスキルみたい」
完全に今のマリーの状況に合わせた名前じゃないか……
リリスは、物語が自分に合う編織者を選ぶと言っていたけれど、まさかここまで噛み合うとは思わなかった。
「なら、今すぐそのスキルを使ってくれ」
「でも、私もまだスキルの効果をよくわかっていなくて……」
「大丈夫だ。俺には、そのスキルがどんな効果なのか、大体予想がついている。安心して使ってくれ」
「うぅ……エミールくんだから信じるんだからね?『双生の魂』!えっ!?」
マリーのそばに激しい炎が現れ、やがてマリーと瓜二つの少女の姿へと変わった。
今の彼女は、目を閉じたまま何の反応も示さず、ただマリーのそばに浮かんでいる。
まったく、もう……
「マナ、起きてくれ」
「エミール?えへへへ……まさかまた会えるなんて、本当に嬉しい……!」
「ああ。俺も、もう一度君に会えて嬉しいよ。でも、今は先に俺たちと一緒に戦ってほしい。頼めるか?」
「ん……?うわああああ!?なんでアタシが外に出てんのよ!?ていうか、なんでマリーまでいるの!?」
どうやら、彼女もかなり驚いているらしい。
それに、さっきのあれは寝言だったのか?
あのふにゃふにゃした口調は、以前の彼女が見せていた性格とはまるで正反対で、なんだかすごく可愛かった。
もしかすると、あれこそが本当のマナなのかもしれない。
「エミールくん、彼女は……」
「彼女はマナ。君の第二人格だ。昨日、君が堕ちた者になりかけた時、堕ちた者化を止めて、君を救ってくれたのが彼女なんだ。ただ、その時の君はもう意識を失っていたから、マナが君の身体を操って戦っていた。だから、君はそのことをまったく知らない」
「あ……えっと……」
マナにとっても、マリーと直接向き合って話すのは初めてだから、緊張して何を言えばいいのかわからないらしい。
「簡単に言えば、妹が一人増えたと思えばいい」
「なる……ほど?」
マリーはまだ俺の言っていることを理解しきれていないようで、ただ機械のように頷きながら返事をした。
「おい、エミール!マリーには秘密にするって話だったでしょ!?」
「俺は別に、君と約束した覚えはないけど」
「アンタ、ちゃんと……え?そういえば、本当に約束してない!?」
「でしょ〜」
「でしょ〜じゃないわよ!マリーは何も知らないままでいれば、幸せに生きていけたのに。こんなことを教えたって、あの子をもっと混乱させるだけじゃない!」
バシッ。
マナはなんと、怒りに任せて俺の腕を殴ってきた。
熱いし、普通に痛い!
なんで炎なのに実体があるんだよ!?
「リンはもう、かなり長い時間を稼いでくれている。俺たちも先に戦おう。ほかの話は、あとでだ」
「マリーにアタシを呼び出させたのって、アタシをこき使うためだったの!?」
「違うって。頼む、マナ。俺たちと一緒に戦ってくれ」
「あの……マナさん、私からもお願いします。私一人の火力では、どうしても足りなくて……」
「はぁ……わかったわよ!手伝う、手伝えばいいんでしょ!これはマリーの顔を立てて手伝うだけなんだから、勘違いしないでよね、この朴念仁!」
はいはい〜
「それで、私は今どうすればいいんですか、マナさん?」
「しばらくアタシに身体を操作させなさい。安心して。変なことはしないから」
「私は、別にそういう心配をしているわけではないんですけど……なぜか、あなたは信じても大丈夫な気がするんです。だから、身体はしばらくあなたに預けますね……?」
「おう!」
マリーの瞳が少しずつ炎のような赤色に変わり、炎から姿を成した少女の瞳は黒く染まった。
「あっ、身体の主導権が入れ替わりました!『リンゴ療法』!わあ、霊体みたいな状態でも、私のスキルって普通に使えるんですね!」
意識が切り替わったあと、マリーは興味津々といった様子で霊体状態の自分の腕に触れ、思わず感嘆の声を漏らした。
「それじゃあ、治療は任せたわよ、マリー!」
「うん。行って、マナさん!」
「『火魔法・火の蛇』!行きなさい、アタシたちの敵を喰い裂け!」
身体の制御をマナに預けている時、【赤ずきん(Little Red Hood)】の攻撃系スキルの威力は大幅に上がるらしい。
そして、マリーが身体を操っている時はその逆で、『リンゴ療法』の治療効果が強化されるようだ。
二人が切り替えに慣れれば、この【武装化】スキルはかなり役に立つはずだ。
ゴォォォ——————!
「この醜い化け物どもめ。来なさいよ!まとめて跡形もなく焼き尽くしてやるわ!」
マナの火力は、マリーとはまったく別次元だった。
姿を現した邪霊の一体が反応するよりも早く、その足元から炎をまとった巨大な蛇が勢いよく現れる。
そしてそれは、まさにマナの言葉どおり、邪霊を灰すら残さず焼き尽くした。
「カエルくん、先生、なんだかおかしい気がする!邪霊の数、全然減ってなくない!?」
そばで奮戦していたレイが戦場を一瞥し、思わず俺たちに向かって大声で叫んだ。
「確かに、そのようですね……私の記憶では、【トレイズの影】は本来、そこまで大規模な暗殺部隊ではなかったはずですが……」
リリスにも見当がつかないのか……
この戦いは、いったいいつまで膠着し続けるんだ?
味方の死傷者は時間とともに増え続け、さっき設置したばかりの地雷の数もどんどん減っていく。
このまま戦い続ければ、間違いなくまずいことになる。
ん?
あれは……?
俺の目の前で牙を剥いて暴れている邪霊の皮膚に、何か黒いものが這い回っているのが見えた気がした。
……試してみるか。
「はあっ!」
「——————……」
邪霊を一体倒したあと、俺はその場に立ち止まり、そいつの死体をじっと見つめた。
すると、死体の下からタールのように粘ついた黒い液体が滲み出し、地面へ流れ込んだあと、そのまま消えていくのが見えた。
「リリス!邪霊の死体から、タールみたいな黒い液体が流れ出して、地面に染み込んだあと消えた!何か心当たりはあるか?」
「黒い液体……?『空気の刃』!これは……ああ、そういうことですか!」
俺の言葉を聞いたリリスも、邪霊を一体斬り伏せたあと、その場に留まって相手の死体を見つめた。
次の瞬間、彼女はようやく何かに気づいたような表情を浮かべる。
どうやら……
彼女はあの黒い液体の正体を知っているらしい。
「全員、聞いてください!邪霊を撃破したあと、『光魔法』か聖属性スキルを持っている編織者は、もう一度その死体に魔法攻撃を加えてください!あの恐ろしい外見は、ただの外殻にすぎません!本物の邪霊は、体内にあるあの黒い液体です!」
あれは生き物だったのか!?
「彼らは、かつてこの大地で死んだ人々の死体を外殻へと改造し、その死体をまとって戦い続けているようです!」
まずい。じゃあ、俺はさっき一体逃がしたってことか!?
「よくやった、エミール!お前がそこに気づいてくれたおかげだ!『死告楽団の残響』!」
父さんは近くにいた邪霊の一体を指さし、人形に音波攻撃を放たせた。
次の瞬間、その躯殻は破裂し、内部の黒い液体が俺たちの前に現れる。
「『光魔法・聖光』!」
「——————————!」
リンは父さんが作ってくれた隙を逃さず、眩い強光を放った。
邪霊の本体はすぐさま激しく反応し、体内から黒い煙を絶え間なく噴き出していく。
最後には、まるで泥の塊のように地面へ落ち、そのままぴくりとも動かなくなった。
「浄化を帯びた『光魔法』……!キャロリン、次からはそのスキルで残りの邪霊を撃破してください!あの邪霊たちは、高密度の瘴気で構成されています。あなたの浄化能力を帯びた聖属性の『光魔法』は、まさに彼らにとって致命的な弱点です!そのスキルなら、マナが邪霊を焼き尽くすよりも早く、直接本体を滅ぼせます!」
「わかった!『聖光』、『聖光』、『聖光』!!!」
自分のスキルこそが邪霊に対抗できる最も有効な手段だと知ったリンは、戦場で一体でも多くの邪霊を倒そうと、必死にスキルを使い続けた。
「……!」
その懸命な攻撃は、確かに効果を発揮した。
残りの邪霊たちは、連続して放たれる『光魔法』を見た瞬間、すぐに俺たち全員から距離を取った。
そのあと、彼らは何かを相談するように顔を寄せ合い、時折リンのほうへ鋭い視線を向けてくる。
「「「「——————!」」」」
……まさか、全員でリンに襲いかかって、先に彼女を殺すつもりか!
そんなこと、させるわけがない!
「リン、気をつけろ!奴らはお前を最優先の標的にしている!」
「『睡眠』!私が一部の邪霊を抑えます。残りは皆さんにお願いします!」
アイリーンは一度に数十体もの邪霊を“睡眠”状態に陥らせ、残った八十体近い邪霊はそのまま俺たちへ襲いかかってきた。
とはいえ、これで十数体の強敵を減らせたことになる。
彼女はもう十分すぎるほどやってくれている。
「助かった、アイリーン!コリン、俺に合わせろ!狙いは最前列の奴だ!」
「おう!俺は左から行く!」
ギィン――!
鎌が俺たち二人の攻撃を受け止めた。続けて邪霊は身体を反転させ、俺たちに向かって横薙ぎの一撃を放ってきた。
「げほっ、げほっ……顔を近づけすぎなんだよ。人の目の前で息を吐くな!くせぇんだよ!口が臭いぞ、ブラザー!」
「——!!!」
コリンの目の前にいた邪霊は、どうやら彼の挑発を理解したらしく、感情を抑えきれなくなっていた。
そいつは突然、俺たち二人を力任せに押し飛ばすと、すぐさま構えを取り、鎌の刃に黒い炎をまとわせた。
「『自然の加護』」
「……!?」
地面の雑草が狂ったように邪霊の身体へ潜り込み、さらに上へ上へと這い上がっていく。
それだけではない。雑草は生命力を吸い取るかのように、邪霊の躯殻に素早く根を張っていった。
パチン。
ユリが指を鳴らした瞬間、邪霊の躯殻は崩れ落ち、中から邪霊の本体が零れ落ちた。
「キャロリンちゃん、そいつが地中に染み込んで逃げる前に、早く攻撃して!」
「『幻光砲撃』!ありがと、ユリ!」
ズドォォォ————————!
「「「「「「————————!」」」」」」
リンは、昨夜彼女の代名詞とも言える竜殺しの一撃として使った技を放ち、その射線上にいた数体の邪霊ごと、先ほどの邪霊の本体も残さず吹き飛ばした。
けれど、すぐにさらに多くの邪霊が、仲間の抜けた穴を埋めるように押し寄せ、リンへ襲いかかった。
「『裁縫師の道具箱』!」
それはレイの【武装化】スキルだった。
彼女は裁縫に関係するあらゆる道具を召喚し、それらを使って戦うことができる。
レイのそばに突然、巨大な針が数本現れ、まとめて邪霊たちへと射出された。
さらに、彼女は巨大なハサミを取り出し、奴らに向かって力いっぱい刃を閉じる。
そのたった一撃で、攻撃範囲内にいた邪霊たちの首と胴体は切り離され、本体だけがその隙に逃げ出そうとした。
だが最後には、リンが『光魔法』を撃ち込んだことで、奴らは正式にこの世界へ別れを告げることになった。
◇
戦闘は、それからさらに三十分ほど続いただろうか……
俺たちはようやく、死ぬほど疲れる戦いから解放された。
「やっと邪霊を全部倒し終わったぁ!うわぁ、これ絶対に私の一年分の運動量だよ……」
「ユリ……やはり、もう少し運動した方がいいのではありませんか?」
「今してるじゃない?」
「それはそうですが……皆さん、本当によくやってくれました!私たちはついに、邪霊の攻勢を生き延びました!」
士気を鼓舞したあと、リリスはほかの者たちが歓声を上げている隙に、邪霊に殺された編織者たちのほうへそっと視線を向けた。
その時、彼女の顔には悲痛な表情が浮かび、瞳には涙が滲んでいた。
「リリス」
「あっ!エミール、あなたも先ほどの戦闘ではよくやってくれました。これからも、その調子でお願いします」
「無理するな、リリス」
「うっ……」
あれだけ多くの人が戦いの中で死んだのだ。
悲しくならないはずがない。
ましてや、今のリリスは俺たちの指揮官でもある。
きっと、自分が全員を守りきれなかったことを、どうしようもないほど悔やんでいるのだろう。
「泣きたいなら、泣いてもいいんだ。ここには君を笑う人なんていないし、君を笑う資格のある人もいない」
「ええ……ありがとうございます。でも……今はまだ泣けません。戦闘が終わったばかりです。まだ気を抜くわけにはいきません」
「おい、見ろ!あれは何だ……?」
「「……?」」
その時、さっきまで俺たちと肩を並べて戦っていた編織者の一人が、遠くの地平線を指さした。
そこには、真っ黒な何かが広がっていた。
――そのすべてが、上位サキュバス、犬頭人、そして人狼族だった。
それは数百名ものエスギル兵で構成された、混成部隊に見えた。
奴らは凄まじい速度で、こちらへ向かって突進してきている。
その光景を目にしたリリスは、決然と目尻の涙を拭い、群衆のほうへ歩いていった。
「皆さん、見てください……あそこにいるのは、この戦いで命を落とした勇士たちです。彼らが自らの命を捧げてくれたからこそ、私たちはこの勝利を手にすることができました!だから、今はまだ歓声を上げる時ではありません。あそこから、さらに多くの敵が迫ってきています……」
誰もが彼女の表情から、その胸の内にある苦悩を感じ取ったのだろう。皆は次第に静まり返り、リリスの演説に耳を傾けた。
「あなたたちは……私たちの仲間を奪った侵略者たちを、憎くはありませんか?」
群衆は周囲の仲間たちと顔を見合わせ、一人、また一人と、侵略者への怒りを口にし始めた。
「「「「「「「「憎い!!!」」」」」」」」
「彼らのために、復讐したいとは思いませんか?」
「「「「「「「「復讐したい!!!」」」」」」」」
「ならば、皆さん、よく聞いてください!あなたたちの戦いは、まだ終わっていません!地球を取り戻すまで、あなたたちは果てしなく戦い続けなければなりません!この先どれほど多くの仲間が倒れようとも、あなたたちは彼らの犠牲を背負い、彼らが命をもって切り拓いた道を踏み越え、さらに多くの敵を討たなければならないのです!」
果てしなく、戦い続ける……?
「ですから今は、皆さん、戦い続けてください!すべての敵を殺してください!」
「「「「「「「「「殺せ!!!」」」」」」」」」
ちっ……
せめてリンたちを少しでも休ませることができればよかったのに。
だが、今となっては休息など贅沢品でしかなかった。
敵はもう目の前まで迫っている。
そして俺たちは、戦い続けるしかない。
この先、あと何人の編織者が戦いの中で命を落とすことになるのだろうか。
「報告。雪狐小隊、対象を発見。報告書の記述と完全に一致していることを確認しました」
突然、見覚えのない女の子が男女数名を連れ、どこからともなく俺たちの近くに現れた。
そのあと、彼女はまっすぐリリスのもとへ歩み寄り、敬礼した。
「初めまして、リリスさん。これより雪狐小隊の指揮権をあなたに委譲します。ご指示をお願いします」
【編織者情報】
ニッキー
紡がれた物語 - 木彫り職人ゼペット(The Woodcarver Geppetto)
編織者スキル
——————
『人形軍団』
『風魔法』
『徹甲』
【武装化】発動条件 - 不明/達成済み条件
【武装化】スキル - 『死告楽団の残響(Timber Tale Orchestra)』*New!
【武装化】スキルの効果 - (場に人形が存在している時にのみ発動可能)操られている人形たちに、それぞれ異なる周波数の高周波音波を一斉に放たせる。それらの音波は互いに重なり合い、範囲内にいる対象の固有振動数と共振することで、対象を内側から崩壊させ、場合によっては爆発を引き起こす。*New!




