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「落ち込まないでください。魔力は一般の倍はありますから」
「・・・因みに、一般的な異世界人の魔力は」
「・・・貴方の倍です。」
うん、異世界人でいえば確実な落ちこぼれだなこれ。
何も言わない私が落ち込んでると思ったのかミネさんが私の頭を撫でる。
いや、普通に落ち込んではいるんだけど事態に頭が追いついてこない。
家族のこと、家の電気、水、ガス代、友達のこと、幼馴染のこと、バイト先あげていったらキリがない。
「安心してください。右も左も分からない貴方を放り出す気はありません。
ただ、普通は国の管理下に入り学園に入るのだが君は成人しています。
ですから学園には入れません。代わりに私がこの世界の常識と簡単な魔法を教えて差し上げましょう。」
これって、異世界の落ちこぼれである私を管理下におく必要はなく、最低限の援助を施し勝手にしろって感じかな。能力も見た目も悪くて若くもないなら仕方ないか。生きていくのに困らないようにしてくれるだけ親切だし、幸せであるだろう。ミネさんも優しい。多分、義務的にだけど・・・。
「・・・気を使って頂き感謝します。自分の置かれている状況もミネさんのおかげで把握できました。これ以上、仮にも成人した身で厄介になることはできません。出来れば、いつかお金は返しますので学園の教科書を一式と一カ月ほど暮らせるお金を貸していただけませんでしょうか。」
ミネさんに頭をさげると基本無表情だったミネさんが目を見開いて驚愕の表情を浮かべていた。
「・・・心意気は立派ですが、私達は異世界人を保護する義務があるのです。死なれたら責任問題になります。」
ミネさんは仕事だから仕方ないかもしれないが、やはり、嫌々感が垣間見えることに苛々する。義務?他の異世界人には国がしっかり保護し学園にも通わさせときながら私にはミネさん一人に押し付けてるくせして何が義務だ。物分かりがいいようにしようとしていたがやはり苛々するのは止められなかった。




