最終話
【私の名はメール。神の使い。信じても信じなくともよいですが、私は独断でアケミをこちらへ送ったものです。このたびはお悔やみ申し上げます…】
四人は茫然としながら自称神の使いを見ている。
【驚くのも無理はないでしょう。突如現れた女が半透明で神の使いを名乗っているのですから。結論から言いますと、この二人は来世、地球で結ばれるようにいたします。】
我に返ったジンは「生き返らせることはできないんですか?」と聞いたが、メールは首を横に振った。
【残念ですが、アケミを独断でこの世界に生き返らせただけでも神はお許しになりませんでしたので、輪廻の掟に背くことはできません。】
「えっ?許さなかった?だって、アケミは今まで普通にくらしていたじゃないか。」
【神は多忙でしたから最近になって気づいたのです。地球から別世界に生き返らせていたことに、ですから、遅かれ早かれ彼女は消えていたのです。】
「じゃあ、今回の、事故は…」
【いいえ違います。神は彼女の存在を消してあなた方の記憶から消そうとしました。しかし、事故で死んでしまってはどうしても記憶に残ってしまう。そこで私がここへ派遣されたのです。どうか、アケミとカイルのことを悲しまないように言うようにと。】
「といっても、二人は現に死にどうしたって悲しみますよ…」
【二人は来世で結ばれるようにいたします。カイルには前世の記憶をそのままに、アケミにも少しの前世の記憶を、そうすれば運命は二人を引き合わせることでしょう。】
「どうしてそこまで二人を気遣うんだ?」
【…私はひときわアケミに目をかけてきました。それは彼女が不幸体質だったからなんです。彼女は遥か昔から不幸だったのです。最愛の人が薄命だったり、自身が事故に会ったり、殺されたり、中世では魔女と間違えられ殺されてもいました。神はそんな彼女を運命と切り捨てていましたが、私にはどうしても見過ごせなかった。今回も不運が祟って消える前に死に、天津さえ恋人も死にました。神もいたたまれなくなり、来世ならと今回のことを許してくださいました。ですから、悲しまないでください…二人の幸せは、神が約束します。】
----あれから22年。またあの顔…誰なの?思い出そうとするといつも霧がかかる外国の顔だちな素敵な人。
そんな夢を見続けて15年、私も高校生。
「宵忘れ物は無い?」
「ないない。あ、ハンカチ忘れた。」
「まったく、今日から高校生でしょ、お母さん心配…」
「わかったわかった。じゃ、行ってきまーす。」
高校初日が終わり、一人夕暮れ時に帰路を急いでいると、「アケミ。」と声をかけられた。
自分の名ではないが瞬時に後ろを向くとそこには夢で見た彼とそっくりな男のひと。
「アケミ、やっと会えた。」
「あっ…あぁ…カ…カイル!!」
アケミはスーツ姿のカイルに飛びつき、影は一つになった。
二人の幸せは始まったばかり。
最後まで読んでくださった方がいらっしゃいましたら心を込めて感謝の意を
表したいです。書いた本人、最初の設定や文章を見ると胃がきりきりするくらい
酷いモノです。最後の三話はとにかく終わらせたくて
どうにでもなぁれ精神で書いたものです。いやぁ、これはひどい。
ともかく長い間ありがとうございました。




