第一章:「分かち合い」
少年は、敬意と困惑が入り混じった眼差しで、無傷のまま進み続ける青い生き物を見つめていた。苛立ちまぎれにココナッツを最後の一蹴りで見捨てたが、裸足に鋭い痛みが走っただけだった। 彼は静かに唸り声を漏らし、軽く足を突きながら仲間の後を追った。
水の流れる音が二人を滝へと導いた。澄み切った川へと注ぎ込むその水流に、少年は用心深く近づいた。一口飲むと、喉の渇きを癒やす素晴らしい清涼感が広がった。しかし、水を飲んでいる最中、エメラルド色の瞳が水面下の動きを捉えた。銀色の鱗を持つ大小の魚たちが、俊敏に泳ぎ回っていたのだ。
空腹に突き動かされ、少年は必死に手を川の中に突っ込んだ。だが、魚たちはあまりに速く、影のように指の間をすり抜けていく。その隣で、小さなスライムは躊躇しなかった。恐れることなく水に飛び込み、少年の驚きをよそに、流れの中に完全に姿を消した。
「……っ!」少年は飛び起き、狼狽した。
何も考えず、骨まで凍みるような水の冷たさを無視して川に入ると、岩陰や泡立つ水の中を必死に探し始めた。どこにも姿がない。胸の中に広がる虚無感が、流れが彼を永遠に連れ去ってしまったのではないかという恐怖を増幅させた。
だが、その焦燥は長くは続かなかった。数メートル先で、青い塊がゆったりと水面に現れ、岸へと滑り出したのだ。その姿を見て、少年は硬直した。スライムの透き通った体は、もう空っぽではなかった。その内側で、数匹の小魚が無駄に暴れていた。青いゼリー状の体が、魚たちを眠らせ始めているようだった。
この小さな存在は、生き延びただけでなく、少年が触れることさえできなかった獲物を、いとも簡単に仕留めてみせたのだ。少年は寒さに震えながら水から上がり、仲間をじっと見つめた。
彼は沈黙の中で、仲間の半透明な体を見つめ続けた。青いゼリーの中で、小魚たちはその奇妙な性質によってゆっくりと溶け、消えていく。好奇心と空腹が再び胃を締め付けた。あの魚の味は、川の水のように爽やかなのだろうか。
スライムが最後の二匹を飲み込もうとしたその時、不意に動きを止めた。自然な動きで体内から魚を吐き出し、少年の足元の湿った草の上に落としたのだ。
少年は立ち尽くし、交互に食べ物と小さな生き物を見つめた。スライムもまた、種のようや瞳で彼をじっと見つめ、辛抱強く待っているようだった。水溶きの冷たさでまだ震える手で、少年はその一匹を手に取った。川の深みにいた銀色の影に比べればずっとささやかなものだったが、彼にとっては宝物だった。
用心深く一口かじる。噛みしめると、驚きで目が見開かれた。苦みも渋みもない。軽やかで、素朴だが、不思議なほど安らぐ味だった。骨は驚くほど柔らかく、無理なく噛み砕くことができた。あの虚ろな草原で目覚めて以来初めて、本物の食べ物の温もりが、彼に力を取り戻させ始めた。
食べながら、少年は小さな青い存在を見た。それはもう、偶然道で出会った不思議な生き物ではない。二人は「相棒」になったのだ。




