第一章:「ともだちの作り方」
その瞬間から、少年は青い生き物の影となった。生き延びるために生まれた盲目的な信頼を胸に、彼は森の中でスライムの足跡を追い、その一挙一動を観察し始めた。小さな生き物が飲み込むものは何でも、少年は真似をして食べようとした。だが、自分の体には、あのゼリー状の塊にはない「限界」があることをすぐに悟った。スライムが棘だらけの植物を平気で飲み込む一方で、少年は選別することを覚え、同じ茂みから野生の木の実や最も柔らかい葉だけを摘み取るようになった。
探索の途中、彼は新しいものにぶつかった。茶色くて平べったい球体で、表面は荒くて毛羽立った繊維に覆われている。それはココナッツだったが、少年にはただの頑丈な謎でしかなかった。
彼はそれを手に取り、好奇心に駆られて匂いを嗅ぎ、試しに噛みついてみた。だが、口の中に残ったのは乾いた木の味と、歯に走る軽い痛みだけだった。もどかしいほどに硬い。しかし、振ってみると、内側で液体が揺れる音が聞こえた。そこには何かがある。喉の渇きを癒やすために、喉から手が出るほど欲しい何かが。
少年は近くの石にその実を全力で叩きつけ始めた。しかし、外殻はびくともしない。数時間の飢えと困惑から蓄積していた無力感が、不意に爆発した。苛立ちに任せて、彼はココナッツを前方へと力いっぱい投げつけた。
その軌道に気づいた瞬間、少年の目は大きく見開かれた。重い果実はスライムが探索していた場所へと一直線に飛び、鈍い音を立てて小さな生き物を地面に押しつぶしたのだ。
「……っ!」
少年の口から、初めて心配の色が混じった短い息が漏れた。
唯一の仲間を壊してしまったのではないかという恐怖に駆られ、彼は衝撃の場所へと駆け寄った。しかし驚いたことに、ココナッツの下で青い塊がうごめき始めた。まるで形を取り戻す水のように、生き物は隙間から滑り出し、一瞬で元の球体へと再構築された。何事もなかったかのように。傷もなければ、痛みもない。ただ二つの黒い点が、いつもの静けさで彼を振り返っていた。




