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第一章:「好奇心は、毒にもなる」

少年は、重い体を引きずるようにして立ち上がった。小さく裸の足が、土の粗さと湿った草の冷たさを直に感じる。あてもなく歩き始めたその瞳は、ただ周囲を鋭く観察していた。内側に広がる空虚を満たしてくれる何かを求めて。


しばらく当てもなく彷徨さまよった後、彼はこけむした倒木の前で足を止めた。そこには、今まで見たこともない奇妙な形の植物が群生していた。中くらいの大きさのキノコだ。その傘は不規則で、いびつにねじ曲がっている。


好奇心に駆られ、少年は手を伸ばしてその一つを引き抜いた。土と乾いた血に汚れた指先で、ひだの一つ一つ、その質感を確かめるように顔の前にかざす。それは、彼が頭の中で組み立てようとしているパズルの、小さなピースの一つのようだった。少年はそれを鼻先に近づけた。キノコからは濡れた土と、何か古いものの臭いがした。


そして、空腹に耐えかねた彼は、意を決してそれを口にした。


——それは、最悪の選択だった。

 直後、耐え難いほどの苦みが舌の上を襲った。少年の顔は嫌悪感に歪み、激しく引きつる。その味はあまりにもおぞましく、体は拒絶反応を起こした。彼はすぐさまそれを吐き出し、口の中に残る不快な苦みを取り除こうともがいた。


少年は地面に捨てられたキノコを見つめた。

 土から生えるものすべてが、恵みであるわけではないのだ。

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