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いざ、王宮へ

10歳の誕生日を迎えて王宮に上がるのは2ヶ月後の予定です。何と殿下と私と兄様は一緒に王宮に行くらしいのです。兄様はもちろん殿下の護衛としてご一緒って変ですよね。兄様と殿下は相変わらず楽しそうです。


「殿下、みんなで王宮に行くの旅行みたいで楽しそうだよね。王宮に着いた時のみんなの反応、楽しそうだよね」


「そうだな母上の顔が一番、見ものだな。王宮、帰りたくないなぁ。オーランド殿が言ってたけど俺、益々命、狙われるって。」


「あははは、暴れれる輩だったらいいけど毒物の仕込まれる方が多いんじゃない?殿下、毒物の方はランスに仕込まれたんでしょ?」


「かなりのスパルタだったよな。アレクも経験済みだと聞いてるが?」


「あれは思い出しただけで吐きそう」


「俺もだ。今でも吐きそうだ。そう言えばミュゼももうすぐ王宮に上がるだろう?準備はいいのか?」


「はい。何を持って行っていいか分からないのでお父様にお願いしていますよ」


何?兄様、目が死んだ魚ですよ。


「父上は僕が騎士団に行く時は、荷物の中に家族の姿絵入れられた。7枚も」


それは、ちょっと恥ずかしいかもです。


「しかし、公爵はあんな感じでもオーランド殿と同じぐらいの剣の腕を持つのだよな。王宮では頭も相当の切れ物と聞いているが‥。すまない、公爵を馬鹿にするのではなくて以外性がある方だなぁと」


「確かにそうですわね。私と母様の前ではデレデレしたところしか見たことがないわ」


「殿下、ミュゼ、父上は悪魔のような一面があるんですよ。商会の商談の時も睨むだけで死にそうになって相手が可哀想だったよ。王宮でもたまに行く祝賀会の宴で母上にダンスを申し込むのがどれだけ大変かずっと母上から離れないないし、命知らずの男がダンスに申込みをした時なんて父上が母上に変わってバッサリ断っていたし」


殿下が当時の事、思い出したらしく。


「そう言えばそうだったな、俺もちょっと怖くて苦手だったなぁ」


なんだか、だんだん想像が‥‥。もしかしたらお父様ヤンデレと言うものでは‥‥。少し心配です。話を逸らしましょう。


「気になっていたのですが、殿下は王妃殿下の事あまりよく思ってないように聞こえますが‥‥」


「まぁな、ミュゼは覚えているかいないか分からないが昔、ミュゼに怒られなかったらあのまま我儘し放題のままだったら母上の王太子と言う犬になっていただろうな。」


「私がですが‥‥。何となくは覚えていますが‥‥」


「あれは忘れられないよ。父上にも母上にも周りの側近にも怒られなかった初めての経験はないからな」


「へぇ、ミュゼが原因なの?初耳、ミュゼが殿下に怒鳴りつけたって」


「ああ、オーランド殿の所で世話になってからはいろんな人から怒られまくりだがな。母上は母親と言うよりも王妃として接してたからなぁ。ミュゼの家族みたいに私語を話すことはなかったから母親といわれてもなぁ。どちらかというと第二、第三王子の母君のバネッサ妃がやたら目にかけてくれたなぁ。」


あまりにも他人事のように話す殿下です。聞いている方が心配してしまいました。


「殿下はそれで寂しくないですか?」


「そうだな、先代では母親に殺されたり殺されそうになった王子もいるからな。帰って後腐れがなくていいと言うか……。それに俺は運がいい、ブルーラー公爵家で入り浸りできたおかげで楽しくやらさせて貰っている。王宮で戦う知恵も養えた。」


王族では家族でさえ敵というのは前世で痛い経験をしています。今世では王宮に上がるのはお仕事として上がるので心配は無いと思いますが‥‥。しかもまだ、社交デビューもしてない子供です。


それから、日は過ぎていき王都にあがる数日前にお爺様とお父様に呼ばれました。


「ミュゼ、嫌だったら今からでも辞めてもいいぞ。」


とお父様、いきなり何ですか?その為にわざわざ呼び出したのでしょうか?


「そうかヨハン、お前がミュゼの代わりに王宮へ行くつもりか?いいぞ、行ってこい。領地は私が見ててやる」


「くっ、それでは意味がないでしょ?私はミュゼを手放したくないのです!父上、わかってて言っていますね!」


「ヨハン‥、心配なのはわかるが決まった事は仕方がない諦めろ。ミュゼ、話は王宮ではリサがお前付き侍女として一緒に上がる。騎士団にも私の方で手配したものが一人いるその者とアレクがユーフリードが王宮へ戻るのと同時に近衛隊に配属する予定だ。後‥‥」


「お爺様、何か?」


「いや、珍しくなぁ‥‥今回、ガゼルもお前の侍従として着いて行く事を志願してなぁ。」


お父様は、真顔で珍しく鋭い眼光で言います。


「私はガゼルが王宮に上がるのはいかがなものかと、血の気が多すぎる」


「それは、私もヨハンと同意見だがガゼルは恐らく外側からも内側からも確実にお前を守ることが出来る。ガゼルはあまり人に興味を持たないが珍しくお前に興味があってなぁ」


「私はガゼルを連れて行きたいと思います」


お父様が心配そうにいいます。


「幼いお前に言いたくはないがガゼルは敵だと思えばお前の意と違っても躊躇なく殺す奴だ。ここにいる時と違って王宮ではお前が敵だと思ってなくても敵になる奴ら多いだろう。それでも連れて行くか?」


「はい、連れて行きます。お父様、王宮では恐らくセリーナ王女の婚約を良く思っていないものが多いと思われます。そして今後王太子殿下が王政に積極的に関わろうするでしょう。私は出来れば王太子殿下とセリーナ王女の仲の橋渡しが出来ればと考えいます。そうすればセリーナ王女と王太子殿下の兄妹の親睦を深める事で王太子殿下にウランダ国とファルダ国の後ろ立てが出来るかと‥‥。しかしそうなれば王妃殿下に付いている貴族がよく思わないでしょう。影で動けるガゼルは役に立ちます」


お父様は少し呆れてため息を吐いた。お爺様は不適な笑みで笑っていた。


「ミュゼはただの王女の家庭教師兼話し相手で終わるつもりはないらしいな」


と、お父様はそう言ってそのまま机に項垂れていた。


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